管理業務主任者 給排水衛生設備 — 頻出論点と過去問
頻出論点
1. この分野は何か
マンションの給排水は、水道事業者の配水管から蛇口に届く水と、使い終えた水や雨水を敷地の外へ流す管の二つの流れでできています。給水の側は水道法と建築基準法の数値が、排水の側は建築基準法の告示と空気調和・衛生工学会の規準が支えています。
2. 実際の出題のされ方
給水の側では、水道法や「水質基準に関する省令」に照らして、給水装置や専用水道、簡易専用水道の記述の正誤を判断させる問題が出ています。給水方式と給水設備の記述については、不適切なものがいくつあるかを数える個数問題もあります。
排水の側では、建築基準法や空気調和・衛生工学会の規準を示して排水通気設備の記述を判断させる問題のほか、雨水排水設備や排水設備、浄化槽について適切な記述や不適切な記述を選ぶ問題があります。
3. 学習のポイント
- 給水装置: 利用者のために配水管から引いた部分を水道法はこう呼び、その構造と材質に政令の基準をかけています。
- 専用水道と簡易専用水道: 規模の線は二つあります。専用水道は、寄宿舎や社宅のような自家用の水道などで、居住に必要な水を100人を超える人に供給するか、飲用などに使う1日の最大給水量が20立方メートルを超えるものです(他の水道の水だけを受ける小規模なものを除きます)。簡易専用水道は、専用水道に当たらない水道のうち、水道事業者から受けた水だけを水槽にためて配るものです。井戸水を混ぜる設備は、容量にかかわらずこれに当たりません。規模の線は、水槽の有効容量の合計が10立方メートルを超えるかどうかです。
- 水質基準: 水道水の水質基準は「水質基準に関する省令」が定めており、令和7年の改正(2026年4月施行)でPFOSとPFOAの項目が加わって、今は52項目です。消毒に使う塩素はこの表の項目ではなく、給水栓で保つ残留塩素の量として水道法施行規則が決めています。
- 給水方式と逆流防止: 水道直結増圧方式は、配水管の水をポンプで押し上げて各階へ送るので、建物内の水が配水管へ戻らないように逆流防止の装置を置きます。同じ方式の立て管の頂部では、通水時に空気を抜くだけでなく、断水などで管内が負圧になったときに空気を入れる働きも要るため、吸気と排気を兼ねる弁などを付けます。
- 給水タンクのマンホール: 給水タンクの点検口は、外から内部を安全に点検できる小規模なものや、天井がふたを兼ねるものを除いて、直径60センチメートル以上の円が収まる大きさが要ります。
- 排水管の勾配と管径: 排水横管は、太いほど管壁の抵抗の影響が小さくなるので、必要な最小の勾配は管径とともに緩くなります。立て管の太さは、排水が最も集まる最下部に合わせて決め、上の階まで同じ太さで通します。
- 通気方式とトラップ: 特殊継手排水システムは、継手の形で排水に旋回流を与えて管内の圧力の変動を抑える仕組みで、通気立て管を別に立てなくても大きな流量を流せます。排水トラップに水をためておく深さは、阻集器を兼ねないものなら5センチメートル以上10センチメートル以下です。
- 雨水排水と雨水ます: 敷地に降る雨を受ける排水設備では、壁に吹き付けて流れ落ちる雨も見込み、排水面積に敷地に接する建物の外壁面積の半分を足します。雨水ますの底には、土砂を管へ流さないために深さ150ミリメートル以上の泥だまりを設けます。
- 浄化槽の基準: 浄化槽の漏水の検査では、槽を水で満たしたまま24時間以上置いても漏れないことを見ます。放流水に含まれる菌の基準は、令和6年の改正(2025年4月施行)で指標が改められました。改正前は大腸菌群数で1立方センチメートルにつき3,000個以下でしたが、現在は大腸菌数で1ミリリットルにつき800コロニー形成単位以下です。
4. 間違えやすいところ
給水装置の構造や材質が基準に合わないときでも、水道事業者は給水を止められないとする誤答肢がありました。水道法は、供給規程に基づいて、基準に合うまでの間の給水の停止を認めています。
給水装置の耐圧の試験で加える静水圧を、実際より低い値で足りるとする誤答肢がありました。省令が定める値は1.75メガパスカルで、加圧装置の下流など一部の器具には別の定めがあります。
雨水排水管の管径を決める降水量に、地域の平均の値を使うとする誤った記述がありました。平均の値で決めた管は、強い雨のときに水を流しきれません。
インバートますを、土砂をためる泥だめを持つますとする誤った記述がありました。泥だめがあるのは雨水ますで、インバートますは汚水や雑排水を滞らせないよう底に半円形の溝を切ったますです。
排水ポンプ2台のうち予備の1台を非常のときまで動かさないとする誤答肢がありました。止めたままのポンプは固着して必要なときに動かないおそれがあるため、通常は2台を交互に動かします。
雑排水と雨水を同じ立て管につないでよいとする誤答肢がありました。強い雨で管が満たされると、雨水が室内の器具へ逆流したり封水が破られたりするため、屋内では別の系統にします。
給排水衛生設備の理解度チェック
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