管理業務主任者 消防法・防災設備 — 頻出論点と過去問

頻出論点

1. この分野は何か

火事のときにマンションの人と建物を守るのは、誰が責任を負うかという人の体制と、どの設備を置くかという物の備えです。共同住宅では、管理について権原を持つ者が防火の責任者を決め、住戸の中と建物全体にそれぞれ別の設備の義務がかかっています。

2. 実際の出題のされ方

防火管理者と管理権原者の役割について、消防法に照らして不適切な記述や誤った記述を選ぶ問題が繰り返し出題されています。消防法の規定の空欄に入る語句の組合せを選ぶ問題や、法律が定める機器の名前を選ぶ問題もあります。

防火管理の体制については、居住者の数を示した共同住宅を前提に判断させる問題や、防火管理者が行う業務を選ばせる問題があります。消防法の複数の規定を1問にまとめて問うものも出ています。

設備については、住戸に設ける住宅用防災機器の問題、「消火活動上必要な施設」に当たるものを選ぶ問題、「特定共同住宅等における必要とされる防火安全性能を有する消防の用に供する設備等に関する省令」によれば誤っている記述を選ぶ問題があります。電気設備やLEDランプが主題の問題の中で、非常用の照明装置や誘導灯が問われたこともあります。

3. 学習のポイント

共同住宅で収容人員が50人以上になると、管理について権原を有する者(管理権原者)は有資格者の中から防火管理者を定めなければなりません。定められた防火管理者が防火管理の実務を担い、管理権原者はそれを行わせる立場です。

高さ31メートルを超える建築物で管理の権原が分かれているときは、権原を持つ者が協議して、建物全体を見る統括防火管理者を定めます。

  • 防火管理者の資格と外部委託: 防火管理者は、原則としてその建物で管理的な立場にある人から選びます。ただし、共同住宅などで立場のある人が皆遠くにいて業務ができないと消防長又は消防署長が認めるときは、必要な権限と知識について総務省令の要件を満たす外部の人を選ぶこともできます。
  • 防炎規制と自衛消防組織: 高さ31メートルを超える建築物では、共同住宅でもカーテンやじゅうたんに防炎性能が求められます。一方、自衛消防組織は多数の者が出入りする大規模な防火対象物の制度で、政令の対象に共同住宅は入っていません。
  • 住宅用防災機器: 住宅用防災警報器と住宅用防災報知設備のことで、住戸の中の備えとして住宅の関係者に義務がかかります。付ける場所などの基準は、政令に沿って市町村の条例が定めます。
  • 消防用設備等の分類: 消防用設備等は、建物にいる人が火を消し、知らせ、逃げるための消防の用に供する設備と、消防用水、消防隊の活動のための消火活動上必要な施設に分かれます。
  • 特定共同住宅等の特例省令: 特定共同住宅等は、火災の発生や延焼のおそれが少ないとして基準に適合した共同住宅などで、通常の消防用設備等に代えて別の設備を使えます。代わりに使える設備は主に構造の類型と階数で決まっていて、火が広がる前に抑える性能、避難を助ける性能、消防隊の活動を助ける性能のそれぞれについて定めがあります。

4. 間違えやすいところ

防火管理者自身の業務として、選任されたことを都道府県知事に届け出ることを挙げた誤った記述がありました。選任の届出は選ぶ側の管理権原者の義務で、届け出る先も消防長又は消防署長です。

住宅用防災警報器は条例に別段の定めがなければ台所にだけ付ければよいとする誤った記述がありました。政令の基準が挙げるのは寝室や、寝室のある階から下りる階段などで、台所への設置は国の基準の一律の義務ではありません。

住宅用防災機器を設置できるのは天井だけで壁には付けられないとする誤った記述がありました。政令の基準は、天井と壁の屋内に面する部分のどちらも認めています。

消火活動上必要な施設に当たるものを選ぶ問題で、屋外消火栓設備を選ばせる誤答肢がありました。屋外消火栓設備は、消防の用に供する設備のうちの消火設備です。

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