平成14年度 宅地建物取引主任者資格試験 問13
Aが, 平成4年8月, Bに土地を賃貸し, Bがその土地上に建物を所有している場合の契約終了に伴う建物買取請求権に関する次の記述のうち, 借地借家法の規定及び判例によれば, 誤っているものはどれか。
解答・解説
正解: 2. 建物買取請求権は, 契約終了の理由を問わず, Bの債務不履行を原因とする契約終了の場合にも, BはAに対して建物の買取りを請求することができる。
正解の根拠
借地借家法において、建物買取請求権は借地人が賃貸人に対して有する権利ですが、借地人の債務不履行(地代の不払いなど)を理由として契約が解除された場合には、判例により建物買取請求権の行使は認められていません。
したがって、債務不履行による解除の場合にも建物の買取りを請求することができるとする選択肢2は誤りとなります。
各選択肢の解説
- 選択肢1: 正しい。事業用定期借地権(公正証書により設定される事業専用の借地権)の場合、建物買取請求権に関する規定を適用しない(特約により排除する)ことができます(借地借家法第24条第2項)。よって、Bは建物買取請求権を有しないとする本記述は正しいです。
- 選択肢2: 誤り(正解)。上記の通り、債務不履行によって借地契約が解除された場合、判例により借地人は建物買取請求権を行使することができません。
- 選択肢3: 正しい。借地権者が賃貸人の承諾を得て土地を転貸し建物を譲渡した場合において、借地権の存続期間が満了し更新がされないときは、転借人(C)は賃貸人(A)に対して直接、建物買取請求権を行使することができます(借地借家法第14条)。
- 選択肢4: 正しい。建物買取請求権が行使されると、賃貸人の承諾の有無にかかわらず直ちに売買契約が成立したのと同じ効果が生じます(形成権)。これにより建物の所有権は賃貸人に移転しますが、建物の引渡しと代金の支払いは同時履行の関係に立つため、借地人は代金の支払いを受けるまで建物の引渡しを拒むことができます。