平成13年度 宅地建物取引主任者資格試験 問5
権利関係物権変動
この問題は2001年度(H13)に出題されたものです。出題時点の法令・制度に基づく内容のため、現行の内容と一致しない場合があります。
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AからB, BからCに, 甲地が順次売却され, AからBに対する所有権移転登記がなされた。この場合, 民法の規定及び判例によれば, 次の記述のうち誤っているものはどれか。
解答・解説を読む
正解: 選択肢1
正解の根拠
本問は、不動産の物権変動と登記に関する基本的な知識を問う問題です。不動産の所有権に関するトラブルにおいて、「誰が権利を主張できるか」は登記の有無やタイミングによって決まります。
日本の不動産登記制度には、登記簿上の表示を信頼して取引をした者を保護する 公信力(公信の原則) が認められていません。したがって、真の権利者ではない無権利者の登記を信じて取引をしたとしても、原則として所有権を取得することはできません。選択肢1はこの原則に反する記述であるため誤りであり、本問の正解となります。
各選択肢の解説
選択肢1:誤り(正解の選択肢)
前述の通り、日本の不動産登記には 公信力がない ため、Aが全く無権利の登記名義人であった場合、Aから譲り受けたB、さらにBから譲り受けたCは、たとえAが無権利であることについて善意であったとしても、原則として甲地の所有権を取得することはできません(真の所有者Dに虚偽の外観作出の帰責性がある場合などの例外を除きます)。したがって、CはDに対して甲地の所有権を対抗することはできず、本記述は誤りです。選択肢2:正しい
契約解除 前 に登場した第三者に関する問題です。AがAB間の契約を解除する前に甲地を買い受けていたCは、民法545条1項ただし書の「第三者」に該当します。判例上、解除前の第三者が保護されるためには 登記(権利保護要件としての登記) が必要とされていますが、本肢のCはすでに所有権移転登記を備えているため、Aに対して甲地の所有権を対抗することができます。選択肢3:正しい
契約解除 後 に登場した第三者に関する問題です。Aが契約を解除した後に甲地をBから買い受けたCと、契約解除によって所有権を回復したAとの関係は、二重譲渡と同様の 対抗関係(民法177条)に立つと解されています。対抗関係においては、先に登記を備えた方が優先されるため、登記を備えたCはAに対して甲地の所有権を対抗することができます。選択肢4:正しい
取得時効完成 後 に登場した第三者に関する問題です。Eの時効完成後、登記がEに移される前にBから甲地を買い受けたCと、時効取得者Eとの関係は、二重譲渡と同様の 対抗関係(民法177条)となります。したがって、先に登記を備えた方が権利を主張でき、本肢ではCが先に所有権移転登記を備えているため、CはEに対して甲地の所有権を対抗することができます。