「その他の法令制限」の過去問(法令上の制限・15問)
1. この分野は何か
宅建試験の「法令上の制限」では、建築基準法や都市計画法といった主要な法律のほかに、「その他の法令による制限」というマイナーな法律群から毎年必ず1問が出題されます。
これらは、特定の自然環境(川、海、森など)や歴史的遺産(遺跡など)を保護するため、あるいは災害(急傾斜地の崩壊など)を防ぐために、そのエリアでの土地の形質変更や建物の建築を制限する法律の集まりです。
2. 学習のポイント
「その他の法令」は対象となる法律が数十種類にも及びますが、すべてを深く学ぶ必要はありません。試験対策としては、「どの法律で」「どんな区域が指定され」「どのような行為に」「事前の届出が必要か、それとも許可が必要か」という概要を浅く広く押さえるのがコツです。
よく出題される代表的な法律は以下の通りです。
- 文化財保護法:「周知の埋蔵文化財包蔵地(遺跡)」で発掘調査等を行う場合は、着手の60日前までに文化庁長官(実際は教育委員会等経由)へ届出が必要です。
- 森林法:「保安林」の区域内で立木を伐採したり土地の形質を変更したりする場合は、都道府県知事の許可が必要です。また、地域森林計画の対象民有林を伐採する場合は、事前に市町村長へ届出が必要です。
- 急傾斜地法:「急傾斜地崩壊危険区域」内で、切土や立木の伐採など、崩壊を誘発するおそれのある行為をする場合は、都道府県知事の許可が必要です。
3. 実際の出題のされ方
宅建試験では、「次のうち、法令の制限に関する記述として正しいものはどれか」といった形式で、選択肢1〜4がすべて異なる法律(例えば、選択肢1が河川法、2が海岸法、3が文化財保護法、4が自然公園法)から構成される問題が出題されます。
この問題に対処するには、主要な法律の「許可制か届出制か」の結論を知っていることが重要です。例えば、「文化財保護法において〜〜許可を受けなければならない」とあれば、文化財保護法(周知の埋蔵文化財包蔵地)は「届出制」であるという知識だけで、その選択肢を誤りと判断できます。
4. 間違えやすいところ
土壌汚染対策法
土壌汚染対策法では、「有害物質使用特定施設」の稼働が廃止された場合、土地の所有者は土壌汚染の状況を調査し、都道府県知事に報告する義務があります。この報告は「都道府県知事」に対して行います(市町村長ではない点に注意)。
道路法の道路予定地
道路法において、まだ道路が完成していなくても「道路区域」として決定された土地については、私権の行使が制限され、勝手に建物を建てたり土地の形質を変更したりすることはできなくなります。将来の道路整備を担保するための制限です。
捨て問にするかどうかの判断
「その他の法令」は範囲が広すぎるため、テキストに載っていない全く知らない法律が選択肢に混ざることがよくあります。しかし、正解となる選択肢(正しいもの、または誤っているもの)は、過去問で何度も問われているメジャーな法律(文化財保護法や森林法など)であることが多いです。知らない法律が出ても焦らず、知っている知識で正誤を絞り込む消去法を心がけましょう。
- 2017年度(H29) 問22 次の記述のうち、正しいものはどれか。…
- 2014年度(H26) 問22 次の記述のうち、誤っているものはどれか。…
- 2013年度(H25) 問22 次の記述のうち、正しいものはどれか。…
- 2008年度(H20) 問25 次の記述のうち、誤っているものはどれか。…
- 2004年度(H16) 問25 次の記述のうち, 正しいものはどれか。…
- 2003年度(H15) 問25 次の記述のうち, 正しいものはどれか。…
- 2002年度(H14) 問24 次の記述のうち, 誤っているものはどれか。…
- 2002年度(H14) 問25 次の記述のうち, 誤っているものはどれか。…
- 2001年度(H13) 問24 次の記述のうち誤っているものはどれか。…
- 2000年度(H12) 問17 次の記述のうち, 正しいものはどれか。…
- 1999年度(H11) 問25 次の記述のうち, 誤っているものはどれか。…
- 1998年度(H10) 問25 次の記述のうち, 誤っているものはどれか。…
- 1990年度(H2) 問28 Aは, 甲県内(指定都市の区域外)に2,000㎡の土地を有し, 当該土地に住宅を建築し, 又は当該土地を売却しようとして…
- 1989年度(H1) 問28 次の記述のうち, 誤っているものはどれか。…
- 1988年度(S63) 問33 次の記述のうち, 誤っているものはどれか。…