平成5年度 宅地建物取引主任者資格試験 問50

宅建業法報酬額の制限

この問題は1993年度(H5)に出題されたものです。出題時点の法令・制度に基づく内容のため、現行の内容と一致しない場合があります。

本ページの問題文・選択肢は、原本の体裁を Web 表示用に正規化しています(改行・記号・表組みの調整)。設問の趣旨および正解に影響する変更は加えていません。

宅地建物取引業者A(消費税の免税業者) が甲の依頼を受け, 宅地建物取引業者B(消費税の課税業者) が乙の依頼を受けて, 契約を成立させ, 報酬を受領した場合に関する次の記述のうち, 宅地建物取引業法に違反しないものはどれか。

解答・解説を読む

正解: 選択肢2

正解は 2 です。

本問は消費税率3%時代(平成8年)の過去問であり、問題文の「1,545万円(消費税込み)」等の金額から、当時の税率3%を前提として計算して解く問題となっています。

正解の根拠

居住用建物以外の賃貸借(事務所など)において、権利金(権利設定の対価として支払われる金銭で返還されないもの)の授受がある場合、その権利金の額を売買代金とみなして報酬限度額を計算することができます。

権利金300万円を売買代金とみなした場合の基本報酬額は以下の通りです。
300×4%+2=14万円 300万 \times 4\% + 2万 = 14万円

免税業者であるAが14万円の報酬を受領することは、限度額の範囲内であり、宅地建物取引業法に 違反しません

各選択肢の解説

  • 選択肢1(違反する)
    建物の消費税込代金1,545万円から消費税(3%)を抜いた本体価格は1,500万円です。土地の代金3,000万円は非課税となります。
    合計代金:3,000万円+1,500万円=4,500万円3,000万円 + 1,500万円 = 4,500万円
    基本報酬限度額:4,500万円×3%+6万円=141万円4,500万円 \times 3\% + 6万円 = 141万円
    Aは142万円を受領しているため、限度額を超過しており違反します。

  • 選択肢2(違反しない)
    正解選択肢のため、上記の「正解の根拠」をご参照ください。

  • 選択肢3(違反する)
    交換契約の媒介の場合、報酬計算の基準となる価額は、交換する物件の価額のうち 高い方 となります。
    甲所有の建物:税抜3,000万円(3,090万円 ÷\div 1.03)
    乙所有の建物:税抜4,000万円(4,120万円 ÷\div 1.03)
    高い方の4,000万円を基準として基本報酬額を計算します。
    4,000万円×3%+6万円=126万円 4,000万円 \times 3\% + 6万円 = 126万円
    課税業者Bの受領限度額は、当時の税率3%を乗じた 126万円×1.03=129.78万円126万円 \times 1.03 = 129.78万円 ですが、Bは130万円を受領しているため、限度額を超過しており違反します。

  • 選択肢4(違反する)
    賃貸借契約において複数の宅建業者が関与する場合、すべての業者が受領できる報酬の 合計額 は、特約の有無や代理・媒介の区別に関わらず、借賃の1か月分(本肢では24万円)+消費税以内でなければなりません。
    本肢ではA(代理)が24万円、B(媒介)が12万円を受領しており、合計36万円となっているため、限度額を明確に超過しており違反します。