管理業務主任者 復旧・建替え — 頻出論点と過去問
頻出論点
1. この分野は何か
火災や地震で建物の一部を失ったとき、直すのか建て直すのかを区分所有者がどう決め、賛成しなかった人の権利をどう処理するかを見ていきます。被害が小さければ各自で直す道が残りますが、大きくなると、集会の決議と、賛成しなかった人の権利を時価で移す請求によって話が進みます。
2. 実際の出題のされ方
復旧と建替えのどちらも、区分所有法の規定に当てはめて、記述の正誤や請求の相手を判定させる問いになっています。
復旧に関しては、1棟の建物の復旧全般について誤っている記述を選ぶ問題や、災害で建物の価格の2分の1を超える部分が滅失した場合を前提に不適切な記述を選ぶ問題が出ています。
建替えに関しては、建替え決議が可決された後の参加催告期間中に各区分所有者がとった具体的な行動を事例として示し、期間経過後に買受指定者が売渡し請求を行える相手方を判定させる問題が出題されています。
3. 学習のポイント
滅失の規模の境目は、失われた部分が建物の価格の2分の1までか、それを超えるかです。小規模滅失では、規約に別段の定めがない限り、各区分所有者が自分の専有部分に加えて共用部分も直すことができ、かかった費用を共用部分の持分の割合で他の区分所有者に求められます。工事を始める前に集会で復旧や建替え、建物敷地売却などの決議がされれば、共用部分を各自で直す道は閉じます。
境目を超える大規模滅失では、この個別の復旧の仕組みは使えません。復旧の決議の要件は、改正前は全区分所有者と全議決権を分母にそれぞれ4分の3以上でしたが、令和7年の改正(2026年4月施行)で、議決権を持たない人を除く区分所有者の過半数で議決権の過半数を持つ人が集会に出席し、出席者の人数と議決権のそれぞれ3分の2以上の賛成で決議できるようになりました(この出席の割合は規約で引き上げられます)。
復旧の決議の日から2週間がたつと、賛成しなかった区分所有者は、原則として、賛成した人の全部または一部に、建物と敷地の権利を時価で引き取るよう求められます。
4. 間違えやすいところ
決議で賛成した人が、あとから事情で参加できないと申し出れば売渡しの請求を受けるとする誤答肢がありました。売渡しの請求は参加しない旨を回答した人に向けられるもので、賛成した人は参加を聞く催告の相手にもなっていません。
不参加と答えたあと、催告の期間内に撤回して参加すると申し出た人を売渡しの請求の相手とする誤答肢もありました。この人は期間が過ぎる時点で参加すると答えた側にいるので、不参加の回答者に向けられる請求の相手には当たりません。
復旧・建替えの理解度チェック
復旧・建替えの過去問一覧
区分所有法のほかの論点
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