管理業務主任者 管理費等・会計 — 頻出論点と過去問

頻出論点

1. この分野は何か

区分所有者が納める管理費と修繕積立金は使い道が別々に決められた二つの財布で、工事の費用もどちらから出せるかが問題になります。決算で余りや不足が出たときの処理も、借入れの返し方も、この二つの財布の区別が土台です。

2. 実際の出題のされ方

業務や工事の費用を挙げて、管理費か、修繕積立金か、各区分所有者の実費かを判定させる問題が、択一問題にも個数問題にもあります。表を読ませる個数問題もあります。周辺の清掃活動や建物診断の費用などが題材です。団地型における雑排水管の高圧洗浄や更新工事、複合用途型における経理の区分や使用料の充当先を問う問題もあります。

収支予算の変更や決算、借入れ、余りや不足の処理など、会計運営の手続の正誤を判断させる問題もあります。予算の承認前の支出や監事の会計監査の時期、借入れの返済財源が題材です。

さらに、管理費等の負担割合と議決権割合の関係や、管理費を滞納し所在不明となった区分所有者に対する探索費用の請求・訴訟提起の手続、会計帳簿や領収書・長期修繕計画書などの閲覧請求における書面の要件や対象書類の範囲を問う問題も出されています。

3. 学習のポイント

  • 管理費等の負担割合:管理費等の額は共用部分の共有持分を基準に算出し、誰がどれだけ使うかは考慮しません。議決権の割合をどう定めるかとは切り離して考えられます。
  • 区分経理と使用料の扱い:修繕積立金は管理費と混ぜずに経理し、分譲時にまとめて集める基金や修繕時の一時負担金も修繕積立金に入れます。駐車場などの使用料は、その施設の管理の費用に回した残りを修繕積立金に積みます。

管理費は日々の管理にかかる費用に充て、修繕積立金は特別の管理に要する経費に限って取り崩します。特別の管理に当たるのは、決まった年数ごとに計画して行う修繕や、不測の事故で必要になる修繕などです。標準管理規約の令和7年の改正で、取崩しの対象は敷地及び共用部分等の変更から改良又は変更へ、合意形成の調査は建替えとマンション敷地売却からマンション再生等へ改められました。

共用部分と一体の専有部分の配管でも、取替え費用のうち専有部分の分はそれぞれの区分所有者が実費で持つのが基本です。

  • 収支予算の変更と承認前の支出:収支予算を途中で変えるときは総会を通します。新しい年度が始まってから予算案が総会で承認されるまでの間をつなぐため、理事会の承認で支出できる経費があり、承認の後はその予算による支出として扱われます。
  • 借入れの範囲と返済:借入れができるのは修繕積立金の使い道に当たる業務に必要な範囲で、返済にも修繕積立金を充てられます。
  • 管理費等の徴収・滞納措置と帳票類の閲覧:未納の管理費等を訴訟で請求するには理事会の決議が要り、遅延損害金や弁護士費用等も請求できます。会計帳簿の閲覧には理由を付した書面が要ります。総会で出された議決権行使書や委任状は、標準管理規約の令和7年の改正で、コメントが示す総会の付随資料に入り、理由を付した書面による閲覧の対象になりました。

4. 間違えやすいところ

階段のすべり止めの数箇所の補修に修繕積立金を取り崩すとする誤答肢がありました。小さな補修は日常の管理の範囲に入り、取崩しができる特別の管理には当たりません。

決算で余った管理費は修繕積立金に積むとする誤答肢がありました。修繕積立金に積むと定められているのは、使用料の残りです。

複合用途型の経理の区分を4つとする誤答肢がありました。修繕積立金の側にも、住宅と店舗の一部共用部分ごとの区分があります。

管理費等・会計の理解度チェック

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