管理業務主任者 管理組合の業務・役員・理事会 — 頻出論点と過去問

頻出論点

1. この分野は何か

管理組合の日々の運営は、総会で選ばれた理事が理事会を作り、その理事会が理事長を選び、監事が全体を見る形で動いています。理事長は管理組合を代表しますが、職員の採用や訴訟の追行には理事会の承認や決議が要り、監事はその理事会に出席して意見を述べる立場です。

2. 実際の出題のされ方

役員の選任と解任をどの機関が行うかや、それぞれの職務と権限を、標準管理規約に照らして判断させる問題があります。監事の権限と招集の手続、役員の欠格事由と任期、利益相反取引の承認が題材です。また、区分所有法上の管理組合法人と標準管理規約上の管理組合の役員規定を比較表で対比させる組合せ問題や、理事長の解任に関する最高裁判所の判決文を並べ替える問題、外部専門家を活用する類型の特徴を問う問題も出されています。

理事会の運営では、定足数と議決要件、欠席する理事の扱い、会議を開かない決議の範囲を判断させる問題が、択一と個数の形で出ています。役員活動費の決定や専門委員会の設置などを題材に、総会の決議が要るか、理事会で足りるか、理事長だけで行えるかを問う問題もあります。

このほか、管理組合が行う業務の範囲についての個数問題や、区分所有権の変動に伴う届出と組合員資格の取得時期、組合員名簿・居住者名簿の作成・保管、所在不明となった区分所有者の探索手続に関する理事長の説明の適否を判断させる問題も出ています。

3. 学習のポイント

組合員の資格は区分所有者であるかどうかの事実で動きます。管理組合の業務は、建物と敷地、附属施設の管理のためのものという枠で定められ、合意形成のための調査の業務は、標準管理規約の令和7年の改正で、対象が建替え等からマンション再生等に改められました。

  • 役員の選任と解任:理事と監事は総会で選ばれ、理事長、副理事長、会計担当理事はその理事の中から理事会で選ばれます。理事長の職を解くのは理事会でできますが、理事の地位まで解くには総会の決議が要ります。
  • 役員の欠格事由:役員になれない事由には、破産、刑罰、暴力団員等があります。このうち刑罰の要件は、令和4年の刑法の改正(2025年6月施行)を受けた標準管理規約の令和7年の改正で、禁錮以上から拘禁刑以上に改められました。
  • 利益相反取引の手続と代表権:役員と管理組合の利益がぶつかる取引は、理事会で事実を示して承認を受ける手続を通ります。理事長との間で利益が相反する事項では、理事長は代表権を持たず、監事か他の理事が管理組合を代表します。

理事長の行為には、理事会の承認や決議を条件とするものと、規約が義務として定めていて理事会を通さないものがあります。監事が自分の判断で招集できるのは臨時総会で、不正があると認めるときです。

理事会は理事の半数以上が出席すれば開け、出席した理事の過半数で決まります。

4. 間違えやすいところ

監事が不正や不当な業務執行に気づけば、すぐに自分で理事会を招集できるとする誤った記述が、いくつかの問題にありました。監事がまず使えるのは理事長への招集の請求で、自分で招集するのは通知が出なかった後の段階です。

大きな損害につながりかねない事実を見つけた理事の報告先を理事長とする誤った記述がありました。この報告の定めは、監事の監査をしやすくするために置かれたものです。

任期の途中で総会の決議により解任された理事長も、後任が就くまで職務を続けるとする誤った記述がありました。後任の就任まで職務を続ける定めの対象に、解任による退任は入っていません。

急病の理事に代えて、理事会の決議で配偶者を出席させ議決権を行使させたとする誤答肢がありました。代わりの人の出席は、理事会の決議で認める事柄ではなく、規約に明文の定めが要る事柄です。

総会に出す収支予算案を、理事の過半数の承諾があれば会議を開かず電磁的方法で決められるとする誤った記述がありました。その方法が使えるのは、早い審査が要る工事などの承認と不承認です。

管理組合の業務・役員・理事会の理解度チェック

管理組合の業務・役員・理事会の過去問一覧

標準管理規約のほかの論点

専有部分・共用部分の範囲・用法・修繕23問 総会22問 管理費等・会計22問