平成24年度 宅地建物取引主任者資格試験 問4
権利関係代理
この問題は2012年度(H24)に出題されたものです。出題時点の法令・制度に基づく内容のため、現行の内容と一致しない場合があります。
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A所有の甲土地につき、Aから売却に関する代理権を与えられていないBが、Aの代理人として、Cとの間で売買契約を締結した場合における次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。なお、表見代理は成立しないものとする。
解答・解説を読む
正解: 選択肢2
本問は、無権代理と相続に関する民法の規定および判例の理解を問う問題です。無権代理人が本人を相続した場合、本人が無権代理人を相続した場合、および単独相続か共同相続かによって法的な扱いが異なる点が重要です。
正解の根拠
選択肢2が誤りです。
無権代理人が本人を単独相続した場合、本人が有していた「追認拒絶権」を相続しますが、自ら行った無権代理行為について、後から本人の立場で追認を拒絶することは信義則(信義誠実の原則)に反し許されません。したがって、無権代理行為は相続と共に当然に有効となります(最判昭40.6.18)。
各選択肢の解説
- 選択肢1:正しい。
無権代理行為は本人が追認することによって、別段の意思表示がない限り、契約の時にさかのぼって有効となります(民法116条)。 - 選択肢2:誤り(正解)。
上記の通り、無権代理人が本人を単独相続した場合、追認を拒絶することはできず、契約は有効となります。 - 選択肢3:正しい。
本人が無権代理人を単独相続した場合、本人は元々追認拒絶権を有しており、無権代理人の地位を相続したからといって本人の地位が失われるわけではありません。したがって、本人が追認を拒絶しても信義則には反せず、売買契約が当然に有効になるわけではありません(最判昭37.4.20)。 - 選択肢4:正しい。
無権代理人が他の相続人と共に本人を共同相続した場合、追認権は共同相続人全員に不可分に帰属します。したがって、共同相続人全員の追認がない限り、無権代理人の相続分に相当する部分においても当然に有効になるわけではありません(最判平5.1.21)。