平成16年度 宅地建物取引主任者資格試験 問10
権利関係売買
この問題は2004年度(H16)に出題されたものです。出題時点の法令・制度に基づく内容のため、現行の内容と一致しない場合があります。
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宅地建物取引業者ではないAB間の売買契約における売主Aの責任に関する次の記述のうち, 民法の規定及び判例によれば, 誤っているものはどれか。
解答・解説を読む
正解: 選択肢2
正解の根拠
本問は、売買契約における売主の責任(他人物売買、瑕疵担保責任・契約不適合責任)についての理解を問う問題です。「誤っているもの」を選択するため、正解は 2 となります。
他人物売買において、売主は他人の権利を取得して買主に移転する義務を負います。もし売主の責めに帰すべき事由によって権利を取得できず履行不能となった場合、買主が契約時に他人物であることを知っていた(悪意)としても、買主は売主に対して債務不履行に基づく損害賠償請求を行うことができます(最判昭41.9.8など)。したがって、「損害賠償を請求できない」とする選択肢2は誤りです。
各選択肢の解説
1. 正しい
土地の都市計画法上の制約(法律上の制限)によって目的を達成できない状態は、目的物の「瑕疵(契約不適合)」に該当します。買主が契約時にその制約の存在を知っていた(悪意)場合、売主に対して瑕疵担保責任を追及することはできません。2. 誤り(正解)
売主が他人の所有物を売却した(他人物売買)後、売主の帰責事由により所有権を移転できなくなった場合(履行不能)、買主は他人物であることについて悪意であっても、債務不履行を理由とする損害賠償請求(履行利益の賠償)が可能です。3. 正しい
売買の目的物の一部が第三者の所有に属していた(一部他人物売買)場合で、売主がその部分の権利を移転できないとき、買主は不足分に応じた代金減額請求を行うことができます。この権利は、買主が悪意(一部他人物であることを知っていた)であっても行使可能です。4. 正しい
借地権付建物の売買において、敷地(借地)の欠陥(擁壁の亀裂など)は、あくまで土地の問題であり、原則として建物の「瑕疵」には該当しません。判例(最判平3.4.2)でも、敷地の欠陥を理由として建物売主の瑕疵担保責任を追及することはできないと判断されています。