平成7年度宅地建物取引主任者資格試験 問13

権利関係借地借家法建物賃貸借の更新・終了

この問題は1995年度(H7)に出題されたものです。出題時点の法令・制度に基づく内容のため、現行の内容と一致しない場合があります。

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Aを賃貸人, Bを賃借人とするA所有の居住用建物の賃貸借に関する次の記述のうち, 民法及び借地借家法の規定によれば, 正しいものはどれか。

解答・解説を読む

正解: 選択肢1

正解は 1 です。 借地借家法における規定が強行規定か任意規定かを問う基本的な問題です。各選択肢の正誤の根拠は以下の通りです。

正解の根拠

選択肢 1 借地借家法第33条に基づく 造作買取請求権 は、任意規定と解されています(強行規定を定めた同法第37条に含まれていません)。 したがって、当事者間の合意によって造作買取請求権をあらかじめ排除(放棄)する特約は 有効 となります。よって、本肢は正しい記述です。

各選択肢の解説

選択肢 2 更新がない旨を定める 定期建物賃貸借契約(借地借家法第38条)を締結するには、公正証書による等 書面によって 契約をしなければなりません。 「公正証書」であることは義務付けられておらず、それ以外の書面(契約書等)でも有効に成立するため、「公正証書でしなければ効力がない」とする本肢は誤りです。 選択肢 3 居住用建物の賃借人が相続人なしに死亡した場合、同居していた内縁の配偶者等は借家権を承継します(借地借家法第36条)。 しかし、この第36条の規定は強行規定ではありません(第37条の対象外)。したがって、当事者間の合意によってあらかじめ「借家権を承継しない」と定める特約は 有効 です。よって、「無効である」とする本肢は誤りです。 選択肢 4 本問は平成15年の民法改正前の出題であり、当時の 短期賃貸借の保護制度(旧民法第395条)を前提としています。 旧法下では、3年以内の建物賃貸借は抵当権者(競落人)にも対抗できたため、期間2年の本件では「対抗できる」のが正解であり、「対抗することができない」とする本肢は誤りとして扱われていました。 ※【注意】現行の民法では短期賃貸借保護制度が廃止されたため、抵当権登記後に設定された賃借権は原則として買受人(競落人)に対抗できなくなっています(建物の明渡し猶予制度はあります)。したがって、現行法で判断すると本肢も「正しい記述」となりますが、本解説は出題当時の法令に基づき正解を1としています。