宅建 平成2年度 試験 問40

宅地建物取引業者Aは, 自ら売主として工事完了前のマンションをBに4,000万円で売却する契約を締結した。この場合において, 次の記述のうち, 宅地建物取引業法に違反するものはどれか。

解答・解説

正解: 4. Aは, 宅地建物取引業者でないBから, 手付金として1,000万円を受領し, その際保険事業者と保証保険契約を締結して, 当該保険証券をBに交付した。

本問は、宅建業者が自ら売主となる場合の「自ら売主制限(8種制限)」等に関する総合的な理解を問う問題です。宅建業法違反となるのは 選択肢4 です。

正解の根拠

宅地建物取引業法第39条により、宅建業者が自ら売主となり、宅建業者でない者が買主となる場合、代金の 10分の2(20%) を超える手付金を受領することはできません。本問の代金は4,000万円であるため、手付金の上限は 800万円 となります。保全措置を講じたとしても、上限を超える手付金の受領は禁止されています。

各選択肢の解説

  • 選択肢1(違反しない) 買主Bが宅地建物取引業者であるため、業者間取引となります。業者間取引においては、自ら売主制限(担保責任の特約の制限など)は適用されません。したがって、引渡しの日から1年とする特約は有効であり、違反しません。
  • 選択肢2(違反しない) 手付金等の保全措置の概要は、重要事項説明(35条書面)における記載・説明事項ですが、契約書面(37条書面)の記載事項ではありません。したがって、37条書面に記載しなくても違反しません。
  • 選択肢3(違反しない) 買主Bが宅建業者であるため、業者間取引となり、損害賠償額の予定等の制限(代金の2割以内)は適用されません。また、特約がない場合は実際の損害額を請求することができ、3,000万円を受領しても違反しません。
  • 選択肢4(違反する) 買主Bは宅建業者ではないため、自ら売主制限が適用されます。手付金の額の制限により、代金4,000万円の2割である 800万円 を超える手付金を受領することはできません。保全措置を講じたとしても、1,000万円の手付金を受領することは宅建業法に違反します。

Spineチーム