平成2年度 試験 問25

法令上の制限盛土規制法

この問題は1990年度(H2)に出題されたものです。出題時点の法令・制度に基づく内容のため、現行の内容と一致しない場合があります。

本ページの問題文・選択肢は、原本の体裁を Web 表示用に正規化しています(改行・記号・表組みの調整)。設問の趣旨および正解に影響する変更は加えていません。

宅地造成等規制法に関する次の記述のうち, 誤っているものはどれか。なお, 本法における都道府県知事とは, 指定都市にあっては, 指定都市の長をいうものとする。

解答・解説を読む

正解: 選択肢3

本問は、宅地造成等規制法に関する規定とその適用についての理解を問う問題です。各選択肢について、用語の定義や都道府県知事の権限を正確に把握しているかがポイントとなります。

正解の根拠

選択肢3が誤りであり、本問の正解となります。

都道府県知事は、無許可で宅地造成工事が行われている場合、造成主等に対して工事の施行の停止を命ずることができます(宅地造成等規制法第14条第2項)。しかし、このような命令は相手方に義務を課す 不利益処分 に該当するため、原則として行政手続法に基づき、聴聞 または 弁明の機会の付与 といった事前の手続きを経る必要があります。
公益上緊急を要する場合などの例外を除き、「いつでも直ちに」命ずることができるとする本肢の記述は誤りです。

各選択肢の解説

  • 選択肢1(正しい)
    宅地造成等規制法における「宅地」とは、農地、採草放牧地、森林、及び道路、公園、河川等の公共の用に供する施設の用地 以外 の土地を指します。したがって、工場用地 も農地や公共施設用地等ではないため宅地に含まれます。

  • 選択肢2(正しい)
    同法における「宅地造成」とは、宅地以外の土地を宅地にするため、または宅地において行う土地の形質の変更をいいます。許可が必要な規模は以下のいずれかに該当するものです。

    1. 切土で、高さが 22 m を超える崖を生ずるもの
    2. 盛土で、高さが 11 m を超える崖を生ずるもの
    3. 切土と盛土を同時に行い、高さが 22 m を超える崖を生ずるもの
    4. 上記に該当しない切土または盛土で、面積が 500500 ㎡を超えるもの
      本肢の「宅地において行う盛土で面積が500㎡を超えるもの」は、上記の第4の要件を満たすため、宅地造成に該当します。
  • 選択肢3(誤り・正解)
    上述の通り、無許可工事に対する工事停止命令を行う場合、原則として行政手続法上の手続き(聴聞等)が必要となるため、「いつでも直ちに」命ずることができるわけではありません。

  • 選択肢4(正しい)
    都道府県知事は、宅地造成工事規制区域内の宅地について、宅地造成に伴う災害の防止のため必要があると認めるときは、その宅地の所有者、管理者、または 占有者 に対して、災害防止のために必要な措置をとるよう 勧告 することができます(同法第16条)。