令和4年度 宅地建物取引士資格試験 問34
宅建業法重要事項説明物件に関する説明事項
宅地建物取引業者が建物の売買の媒介の際に行う宅地建物取引業法第35条に規定する重要事項の説明に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。なお、説明の相手方は宅地建物取引業者ではないものとする。
解答・解説
正解: 4. 当該建物(昭和56年5月31日以前に新築の工事に着手したもの)が指定確認検査機関、建築士、登録住宅性能評価機関又は地方公共団体による耐震診断を受けたものであるときは、その旨を説明しなければならない。
宅地建物取引業法第35条(重要事項の説明)に関する問題です。
正解の根拠
昭和56年5月31日以前に新築の工事に着手した建物(旧耐震基準の建物)について、指定確認検査機関等による耐震診断を受けたものであるときは、その 内容 を説明しなければなりません。「その旨(耐震診断を受けたこと)」を説明するだけでは不十分です。したがって、選択肢4が誤りとなります。
各選択肢の解説
- 選択肢1(正しい)
既存の建物の売買等の媒介においては、過去1年以内に建物状況調査(インスペクション)を実施しているかどうか、および実施している場合はその 結果の概要 を重要事項として説明する必要があります。 - 選択肢2(正しい)
対象となる宅地または建物が 造成宅地防災区域内 にあるときは、その旨を重要事項として説明しなければなりません。宅地だけでなく建物の取引においても説明が必要です。 - 選択肢3(正しい)
対象となる建物について、石綿(アスベスト)の使用の有無の調査結果 が記録されているときは、その 内容 を説明しなければなりません。宅建業者自らが調査を実施する義務はありませんが、記録が存在する場合には説明が必要です。 - 選択肢4(誤り・正解)
昭和56年5月31日以前に着工された建物が耐震診断を受けたものである場合、説明すべきなのは診断を受けた「その旨」ではなく、診断の 内容 です。買主にとって、耐震性がどうであったかという具体的な結果が重要となるためです。
現行法での扱い(2026年4月1日時点)
出題当時の建物状況調査の説明対象期間は過去1年以内でした。2024年4月1日施行の宅地建物取引業法施行規則の改正により見直され、現行法では期間を1年(RC・SRC造の共同住宅等は2年)と定めています。建物の構造が示されていない選択肢 1は、戸建て等なら正しく、RC・SRC造の共同住宅等なら誤りとなるため、問題文だけでは正誤が決まりません。これに伴い、現行法での正解は一つに定まりません。