令和2年度 宅地建物取引士資格試験(12月実施) 問7

権利関係売買

この問題は2020(R2)12月に出題されたものです。出題時点の法令・制度に基づく内容のため、現行の内容と一致しない場合があります。

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Aを売主、Bを買主として、令和2年7月1日に甲土地の売買契約(以下この問において「本件契約」という。)が締結された場合における次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

解答・解説を読む

正解: 選択肢2

本問は、令和2年(2020年)4月1日施行の改正民法に基づく問題です。債務不履行や契約不適合責任、遅延損害金、錯誤に関する理解が問われています。

正解の根拠

正解は 2 です。

売主Aが買主Bに甲土地の引渡しをすることができなかった場合、これは債務の履行不能に該当します。債務者がその債務の本旨に従った履行をしないとき、または債務の履行が不能であるときは、債権者はこれによって生じた損害の賠償を請求することができます(民法415条1項本文)。
ただし、その債務の不履行が契約その他の債務の発生原因及び取引上の社会通念に照らして債務者の責めに帰することができない事由によるものであるときは、損害賠償を請求することはできません(同項ただし書)。したがって、選択肢2の記述は正しいです。

各選択肢の解説

  • 選択肢1:誤り。
    引き渡された目的物の数量が契約内容に適合しない場合、買主がその不適合を知った時から1年以内に売主に通知しなければ、代金減額請求等をすることはできません(民法566条本文)。「2年以内」とする本肢は誤りです。

  • 選択肢2:正しい。
    上記の「正解の根拠」で解説した通り、債務不履行による損害賠償請求の要件を正しく説明しています。

  • 選択肢3:誤り。
    金銭債務の不履行に対する損害賠償額(遅延損害金)は、原則として遅滞の責任が生じた最初の時点における法定利率によって定まります(民法419条1項)。改正民法により、法定利率は年5%から年3%(3年ごとに変動)に変更されました(民法404条2項)。

  • 選択肢4:誤り。
    錯誤による意思表示は、その錯誤が法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なものであるときに取り消すことができます(無効の主張ではありません)。さらに、錯誤が表意者の重大な過失によるものであった場合には、原則として取り消すことができません(民法95条1項・3項)。