平成25年度 宅地建物取引主任者資格試験 問34
この問題は2013年度(H25)に出題されたものです。出題時点の法令・制度に基づく内容のため、現行の内容と一致しない場合があります。
本ページの問題文・選択肢は、原本の体裁を Web 表示用に正規化しています(改行・記号・表組みの調整)。設問の趣旨および正解に影響する変更は加えていません。
宅地建物取引業者A社が、自ら売主として宅地建物取引業者でない買主Bとの間で締結した宅地の売買契約について、Bが宅地建物取引業法第37条の2の規定に基づき、いわゆるクーリング・オフによる契約の解除をする場合における次の記述のうち、正しいものはどれか。
解答・解説を読む
正解: 選択肢3
正解は 3 です。
宅地建物取引業法第37条の2に規定されるクーリング・オフ(契約の解除)制度では、以下の要件を満たす場合に解除が可能です。
- 買主が宅地建物取引業者ではないこと
- 買受けの申込みや契約締結を行った場所が、法定の「事務所等」以外であること
- クーリング・オフできない事由(書面告知から8日経過、物件の引渡しを受けかつ代金全額を支払った等)に該当しないこと
各選択肢の解説
選択肢1:誤り
買主が自ら指定した場合であっても、「喫茶店」はクーリング・オフの適用除外となる「事務所等」に該当しません(買主が自ら指定して除外対象となるのは自宅や勤務先のみです)。したがって、クーリング・オフによる契約解除が可能です。クーリング・オフが行われた場合、宅建業者は受領した手付金や中間金を速やかに全額返還しなければならず、返還を拒むことはできません。選択肢2:誤り
「ホテルのロビー」は「事務所等」に該当しないため、クーリング・オフの対象となります。しかし、クーリング・オフについて書面で告げられた場合、その告げられた日を起算日として8日を経過したときは解除ができなくなります。月曜日を起算日とする8日目は翌週の月曜日(起算日を含む)であるため、翌週の火曜日(9日目)には契約の解除をすることができません。選択肢3:正しい
買主が自ら指定した場所であっても、「事務所等」として適用除外になるのは自宅または勤務先に限られます。また、他の宅建業者の事務所であっても、売主であるA社から当該物件の売却について代理または媒介の依頼を受けていない業者の事務所は、A社との関係における「事務所等」には該当しません。したがってクーリング・オフの対象となります。また、書面で告げられた日から6日後に解除の書面を発送しているため(クーリング・オフは発信主義がとられます)、8日以内であり有効に契約を解除することができます。選択肢4:誤り
「テント張りの案内所」は土地に定着していないため「事務所等」に該当しません。事務所等以外で買受けの申込みを行っているためクーリング・オフの対象となります(その後に事務所で契約を締結しても、申込場所が基準となります)。クーリング・オフができなくなるのは、買主が「代金の全部を支払い、かつ、宅地建物の引渡しを受けた」ときです。本肢では代金全額を支払っていますが、引渡しを受ける前であるため、依然としてクーリング・オフによる契約解除が可能であり、A社はこれを拒むことができません。