平成7年度宅地建物取引主任者資格試験 問29
税・その他国税
個人が平成7年中に平成7年1月1日における所有期間が11年の土地を譲渡した場合の譲渡所得の課税に関する次の記述のうち, 正しいものはどれか。
解答・解説
正解: 4. 道路用地として土地を都道府県に譲渡した場合には, 収用等に伴い代替資産を取得した場合の課税の特例(課税の繰延べ)の適用を受けるときでも, 優良住宅地の造成等のために土地等を譲渡した場合の軽減税率の特例の適用を受けることができる。
正解の根拠
本問は、土地の譲渡所得に係る各種特例の重複適用の可否について問う問題です。
収用等に伴い代替資産を取得した場合の課税の特例(課税の繰延べ)を適用した場合でも、譲渡代金の全額を代替資産の取得に充てなかったために生じる譲渡益(いわゆる「はみ出し部分」)については、優良住宅地の造成等のために土地等を譲渡した場合の軽減税率の特例を併用して適用を受けることが可能です。
したがって、選択肢4が正しい記述となります。
各選択肢の解説
- 1の解説:出題当時は誤り。収用交換等の場合の5,000万円特別控除と、優良住宅地の造成等のために土地等を譲渡した場合の軽減税率の特例は、併用(重複適用)することが可能です。
- 2の解説:誤り。収用交換等の場合の5,000万円特別控除と、居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例についても、要件を満たせば併用することが可能です。
- 3の解説:誤り。収用等に伴い代替資産を取得した場合の課税の特例(課税の繰延べ)の適用を受ける場合、その譲渡益(はみ出し部分)に対して、居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例を併用することはできません(租税特別措置法により適用除外とされています)。
- 4の解説:出題当時は正しい。課税の繰延べ特例の適用を受ける場合でも、代替資産の取得に充てられなかった部分の譲渡益について優良住宅地の造成等のための軽減税率の適用を受けることができます。
現行法での扱い(2026年4月1日時点)
出題当時は、優良住宅地等のための譲渡の軽減税率について、5,000万円特別控除や代替資産の特例との重複適用が可能でした。しかし、平成16年1月1日施行の所得税法等の一部を改正する法律により、他の特例との重複適用が排除されました。そのため現行法では、これらの特例の適用を受ける場合は軽減税率を受けられなくなり、選択肢 1が正しく、選択肢 4が誤りとなります。