平成18年度 宅地建物取引主任者資格試験 問 10

権利関係賃貸借(民法)

この問題は2006年度(H18)に出題されたものです。出題時点の法令・制度に基づく内容のため、現行の内容と一致しない場合があります。

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AがB所有の建物について賃貸借契約を締結し、引渡しを受けた場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

解答・解説を読む

正解: 選択肢2

本問は、賃貸借契約における無断転貸、適法転貸、賃借権の譲渡などに関する民法の規定および判例の知識を問う問題です。誤っている選択肢を選びます。

正解の根拠

選択肢2が誤りであり、正解となります。

賃貸人の承諾を得た適法な転貸借が行われている場合であっても、賃貸人(B)と賃借人(A)間の原賃貸借契約が賃借人(A)の債務不履行を理由に解除されたときは、賃貸人が転借人(D)に対して目的物の返還を請求した時点で、転貸人としての債務が履行不能となり、転貸借契約(AD間)は原則として終了します(最判平9.2.25)。したがって、「転貸借契約は原則として終了しない」とする本選択肢は誤りです。

各選択肢の解説

  • 選択肢1: 正しい。賃借人が賃貸人の承諾なく転貸(無断転貸)した場合でも、その行為が賃貸人に対する背信的行為と認めるに足りない特段の事情があるときは、賃貸人は無断転貸を理由に契約を解除することはできません(背信的行為論)。

  • 選択肢2: 誤り。上述の通り、原賃貸借契約が賃借人の債務不履行により解除され、賃貸人が転借人に目的物の返還を請求した時点で、転貸借契約は終了します。

  • 選択肢3: 正しい。賃借権の譲渡や転貸に対する賃貸人の承諾は、譲渡人である賃借人(A)に対して行っても、譲受人(E)に対して行っても有効です。

  • 選択肢4: 正しい。無断転貸において、本来の権利者である賃貸人(B)から転借人(F)に対して明渡請求がなされた場合、転借人は目的物を使用収益できなくなる危険があるため、明渡請求以後の転貸人(A)に対する賃料支払いを拒むことができます。