令和7年度 春期 ITサービスマネージャ試験 午後II 問2 クラウド活用のサービスマネジメント(論文)

マネジメントサービスマネジメントクラウド・仮想化

この問題は2025(R7)春 ITサービスマネージャ 午後IIに出題されたものです。出題時点の法令・制度に基づく内容のため、現行の内容と一致しない場合があります。

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学習ガイド

クラウドサービスを活用したITサービスのサービスマネジメント活動を論じる問題です。解答例は公表されないので、講評から合格答案の要件を読み取ります。講評は、クラウドサービスのアプリケーション機能の改修といった、サービスマネジメントの問題解決ではない論述を明確に退けています。CSPという外部供給者を管理する立場から、SLAや変更管理、サポート窓口などの問題にどう対応したかを書く必要があります。

この記事で押さえる論点

  • ITサービスの目標に照らしたクラウドサービス活用の位置付けを述べる
  • CSP起因の問題に対するサービスマネジメント上の対応策を論述する
  • 外部供給者管理の観点で対応策の評価と今後の取組を論じる

問題本文

問2 クラウドサービスを活用したITサービスのサービスマネジメント活動について

組織が提供するITサービスの一部に, クラウドサービスプロバイダ (以下, CSPという) が提供するクラウドサービスを活用したITサービスが増加している。クラウドサービスを活用したITサービスのサービスマネジメント活動は, ITサービスマネージャの重要な業務である。

クラウドサービスの活用に当たっては, 組織が提供するITサービスの目標に照らして, CSPが提供するサービスカタログのサービス内容や, 提案依頼に対してCSPが提示するサービス内容を, 関係部署とも連携を図り, 十分に検証することが重要である。

クラウドサービスでは, 使用されるリソースのモニタリングやリソースのコントロールをCSPが実施するので, オンプレミスで提供するサービスとは異なり, 例えば, 次のようなサービスマネジメントにおける問題に直面する。

  • クラウドサービスの障害対応はCSPが行うので, CSPの作業の進捗状況が把握できず, 利用者へのサービス回復時刻の見通しなどの連絡がタイムリーに行えない。
  • 顧客からのクラウドサービスに関連する改善要求及び苦情対応はCSPと調整することになるので, 顧客へのフィードバック及び対応に時間を要する。

ITサービスマネージャは, このような問題の解決に向けて, 組織の管理プロセスを見直す, CSPと十分対応を協議するなどして, 対応策を決定する必要がある。

あなたの経験と考えに基づいて, 設問ア〜ウに従って論述せよ。

設問と解答・解説

設問ア

あなたが携わったITサービスの概要と, 活用するクラウドサービスの概要を組織が提供するITサービスの目標に照らして, 400字以上800字以内で述べよ。

模範解答

模範解答は公表されていません。下の採点基準と解説から、解答に求められる要素を読み取ってください。

採点基準(配点 34点)

知識・理解度(内容)(17点)

  • 17: ITサービスの概要と目標、活用するクラウドサービスの概要が、非常に具体的かつ適切に記述されている。
  • 13: ITサービスの概要と目標、活用するクラウドサービスの概要が概ね適切に記述されている。
  • 10: ITサービスの概要や目標、クラウドサービスの概要について一定の記述はあるが、具体性にやや欠ける。
  • 5: 要求された概要や目標の記述が不十分であり、ITサービスマネージャとしての視点に乏しい。
  • 0: 要求された事項に対する記述がない、または全く的外れである。

論理性(構造)(17点)

  • 17: 組織が提供するITサービスの目標に照らして、クラウドサービスの活用が極めて論理的かつ整合性をもって説明されている。
  • 13: ITサービスの目標とクラウドサービスの活用の関係性が概ね論理的に説明されている。
  • 10: 目標とクラウドサービスの活用の関係性について説明があるものの、論理展開に一部飛躍や曖昧さが見られる。
  • 5: 目標とクラウドサービスの関係性が不明瞭であり、論理的なつながりに欠ける。
  • 0: 論理的な記述が全くない、または支離滅裂である。

解説

本問は、組織が提供するITサービスの目標と、そこで活用するクラウドサービスの概要について論述する設問です。

高得点のポイント

  • ITサービスの概要と目標が明確に示されていること。
  • 活用するクラウドサービスの概要が、ITサービスの目標と結びつけて具体的に説明されていること。
  • ITサービスの目標達成にクラウドサービスがどのように寄与するのかという論理的な整合性が確保されていること。

設問イ

設問アで述べたクラウドサービスの活用において直面したサービスマネジメントにおける問題, 解決に向けて実施した対応策, 及び対応策を決定する上で工夫した点について, 800字以上1,600字以内で具体的に述べよ。

模範解答

模範解答は公表されていません。下の採点基準と解説から、解答に求められる要素を読み取ってください。

採点基準(配点 33点)

知識・理解度(内容)(17点)

  • 17: クラウド活用時のサービスマネジメントにおける問題と対応策が極めて具体的であり、単なるアプリ改修等に留まらない管理プロセス上の解決策として記述されている。
  • 13: サービスマネジメント上の問題と対応策が概ね適切に記述されている。
  • 10: 問題と対応策の記述はあるが、サービスマネジメントの観点や具体性がやや不足している。
  • 5: 問題と対応策の記述が不十分、あるいはサービスマネジメント上の問題として適切でない(単なるアプリ改修などにとどまる)。
  • 0: 記述がない、または全く的外れである。

説得力(考察)(16点)

  • 16: 対応策を決定する上で、CSPや利害関係者との協議など、高度な課題認識と問題解決能力に基づく工夫点が極めて説得力をもって論述されている。
  • 12: 対応策決定の工夫点が概ね説得力をもって論述されている。
  • 9: 工夫点についての記述はあるが、ITサービスマネージャとしての主体的な働きかけや説得力にやや欠ける。
  • 4: 工夫点の記述が浅い、または外部供給者に対する管理能力がうかがえない。
  • 0: 記述がない、または全く的外れである。

解説

本問は、クラウドサービスの活用において直面したサービスマネジメント上の問題、その解決に向けた対応策、および対応策を決定する上で工夫した点について述べる設問です。

高得点のポイント

  • 直面した問題が、単なるアプリケーション機能の改修などではなく、サービスマネジメント上の問題として適切に設定されていること。
  • 問題解決に向けた対応策が、クラウドサービスプロバイダ(CSP)や利害関係者との協議、管理プロセスの見直しなど、マネジメントの観点から具体的に述べられていること。
  • 対応策を決定する上で、ITサービスマネージャとしてどのような課題認識・工夫があったのか、外部のサービス供給者を管理する能力が説得力をもって論述されていること。

設問ウ

設問イで実施した対応策の評価, 及び改善に向けて今後取り組むべきと考えていることについて, 600字以上1,200字以内で具体的に述べよ。

模範解答

模範解答は公表されていません。下の採点基準と解説から、解答に求められる要素を読み取ってください。

採点基準(配点 33点)

論理性(構造)(17点)

  • 17: 実施した対応策に対する評価が客観的かつ論理的に行われており、前段の問題・対応策と見事に整合している。
  • 13: 対応策の評価が概ね論理的であり、前段との整合性が保たれている。
  • 10: 評価の記述はあるが、前段の対応策との論理的なつながりがやや弱い。
  • 5: 評価の記述が不十分であり、論理性に欠ける。
  • 0: 記述がない、または全く的外れである。

説得力(考察)(16点)

  • 16: 今後取り組むべき改善事項が、外部供給者管理や継続的改善の視点から極めて具体的かつ説得力をもって論述されている。
  • 12: 今後の改善事項が概ね説得力をもって論述されている。
  • 9: 改善事項についての記述はあるが、実現性やITサービスマネージャとしての視点からの説得力にやや欠ける。
  • 4: 改善事項の記述が浅く、今後の展望が不明瞭である。
  • 0: 記述がない、または全く的外れである。

解説

本問は、設問イで実施した対応策の評価と、今後の改善に向けた取組について述べる設問です。

高得点のポイント

  • 実施した対応策の結果が、ITサービスの目標や解決すべき問題に対してどのように作用したか、客観的に評価されていること。
  • 評価に基づき、今後取り組むべき改善策が具体的に述べられていること。
  • 外部のサービス供給者を管理する能力や、継続的な改善を主導するITサービスマネージャとしての姿勢が説得力をもって示されていること。