令和7年度 春期 応用情報技術者試験 午後 問4 BEMSクラウド移行の非機能要件とSLA
この問題は2025(R7)春 応用情報技術者 午後に出題されたものです。出題時点の法令・制度に基づく内容のため、現行の内容と一致しない場合があります。
本ページの問題文・選択肢は、原本の体裁を Web 表示用に正規化しています(改行・記号・数式・図表参照の調整)。設問の趣旨および正解に影響する変更は加えていません。
学習ガイド
ビルエネルギーマネジメントシステム(BEMS)のクラウド移行を題材に、非機能要件とSLAの理解を問う問題です。月間稼働率の保証値から許容される累積障害時間を計算し、利用料金の減額額を求める設問は、SLAを数値として扱う練習に最適です。クラウド側のSLAでは保証されない障害要因を選ぶ設問もあり、この記事では責任分担の境界を意識しながら、計算過程と選択根拠を丁寧に確認します。
この記事で押さえる論点
- 非機能要件の分類(可用性・性能など)を事例に適用する
- SLAの稼働率保証から許容障害時間と返金額を計算する
- クラウドのSLAが保証しない範囲を識別する
出題情報
- 出題
- 2025(R7)春 応用情報技術者 午後 問4
- 配点
- 20点満点
- 模範解答
- 公表(設問ごとに掲載)
出題趣旨・採点講評(IPA 公表)
昨今,クラウドコンピューティング技術の進展を背景に,オンプレミス方式からクラウド方式へシステムを移行する事例が増えている。クラウド方式への移行に当たってはクラウド方式の性質を理解し,適切なシステム構成を採用する必要がある。本問では,ビルエネルギーマネジメントシステム(BEMS)のクラウド方式への移行を題材として,システムの非機能要件やクラウドサービスのサービスレベル合意書(SLA)などに関する基本的な理解について問う。
問4では,ビルエネルギーマネジメントシステム(BEMS)のクラウド方式への移行を題材に,システムの非機能要件やクラウドサービスのサービスレベル合意書(SLA)などについて出題した。全体として正答率は平均的であった。
問題本文
ビルエネルギーマネジメントシステムの非機能要件に関する次の記述を読んで,設問に答えよ。
E社は,オフィスビルのエネルギー使用量を一元管理するビルエネルギーマネジメントシステム(以下,BEMSという)を開発・運用している企業である。首都圏を中心に複数のオフィスビルを所有しているR社に対して,オンプレミス方式のBEMS(以下,オンプレBEMSという)を運用してきた。最近,R社から“複数のオフィスビルのオンプレBEMSを統合管理したい”という要望があり,E社はクラウド方式のBEMS(以下,クラウドBEMSという)を提案することになった。
オンプレBEMSは,BEMSサーバ,BEMSクライアント及びBEMSゲートウェイで構成され,E社はこれらの設置・運用を行っている。ビル管理員はBEMSクライアント上のWebブラウザを用いてBEMSサーバにアクセスし,BEMSゲートウェイを介して照明機器や空調機器などの制御対象機器の制御や監視を行う。オンプレBEMSは複数のR社オフィスビルに導入されている。
オンプレBEMSを用いた既存システム(以下,既存システムという)の構成の一部を図1に示す。なお,図1の各R社オフィスビルでは,制御対象機器を接続するビル制御LANと,BEMSサーバやBEMSクライアントを接続するビル管理LANとが既設されており,二つのLANをBEMSゲートウェイで接続している。

図の説明テキスト
図1 既存システムの構成(一部)
左側には「R社オフィスビルXXX」「R社オフィスビル002」「R社オフィスビル001」という3つの重なった枠が描かれている。「R社オフィスビル001」の枠内には以下の構成要素がある。
- 「ビル管理LAN」(破線枠): 内部に「BEMSサーバ」と「BEMSクライアント」があり、それぞれが「L2SW」に接続されている。
- 「ビル制御LAN」(破線枠): 内部に複数の「制御対象機器」があり、それぞれが「L2SW」に接続されている。
- 「BEMSゲートウェイ」: 「ビル管理LAN」のL2SWと「ビル制御LAN」のL2SWを接続している。
右側には以下の注記が記載されている。 - L2SW: レイヤー2スイッチ
- 注記1: オンプレBEMSに関係する構成要素だけを記載している。
- 注記2: BEMSゲートウェイは,BEMSサーバや制御対象機器が使用する通信プロトコルを変換する機能を有する。
E社は,R社の各オフィスビルに設置している既存システムから,複数のオフィスビルを統合管理できるクラウドBEMSを用いた新システム(以下,新システムという)へ移行する方法を検討した。新システムでは,ビル管理員はR社運用拠点のBEMSクライアントから,E社が別途サービスを提供しているIaaS型クラウドサービス(以下,E社クラウド基盤サービスという)の仮想サーバ上に構築したBEMSサーバを操作し,ファイアウォール(以下,FWという)とBEMSゲートウェイを介して制御対象機器の制御や監視を行う。E社はBEMSサーバ,BEMSクライアント及びBEMSゲートウェイを設置・運用する。FW及びインターネット接続環境はR社が設置・運用する。
新システムの構成案の一部を図2に示す。

図の説明テキスト
図2 新システムの構成案(一部)
ネットワーク構成図。「R社オフィスビル(001, 002, XXXと複数層に重なった表現)」、「E社クラウド基盤サービス」、「R社運用拠点」が「インターネット」を介して接続されている構成を示す。
- R社オフィスビル001内の構成:
- 「ビル管理LAN」内に「L2SW」と「FW」が配置され、FWはインターネットに接続されている。
- 「ビル制御LAN」内に「L2SW」と複数の「制御対象機器」が配置されている。
- ビル管理LANとビル制御LANの間(各L2SWの間)に「BEMSゲートウェイ」が接続されている。
- E社クラウド基盤サービスの構成:
- 「BEMSサーバ」が配置され、インターネットに接続されている。
- R社運用拠点の構成:
- 「BEMSクライアント」が配置され、インターネットに接続されている。
注記:
- 「BEMSクライアント」が配置され、インターネットに接続されている。
- 注記1 クラウドBEMSに関係する構成要素だけを記載している。
- 注記2 ビル管理LANのL2SW,ビル制御LANのL2SW及び制御対象機器は既設である。
〔品質要件の検討〕
E社は,図2の構成案をR社に提案した。BEMSを新たなビルに導入する場合,既存システムでは,オフィスビルごとにBEMSサーバ,BEMSクライアント及びBEMSゲートウェイをそれぞれ導入する必要があった。一方,新システムでは,FW及びインターネット接続環境をR社が設置・運用すれば,E社がR社オフィスビル側にaを設置することによってBEMSを導入できる。R社が要望した統合管理が実現でき,さらにBEMS導入が比較的容易になることから,R社は新システムへの移行検討の具体化をE社に依頼した。
E社の提案に対して,R社から次の要望が出された。
- 既存システムでは,BEMSサーバをメンテナンスする際に実施する計画停止の頻度が高く不便だったので,新システムでは計画停止の頻度を低くしてほしい。
- 既存システムでは,BEMSサーバのハードウェア障害の発生頻度は低いものの,障害発生時のシステム停止時間が長く不便だったので,新システムではできるだけ短くしてほしい。
E社では,R社からの要望を受けて,既存システム及び新システムの非機能要件を改めて確認し,新システムの構成案を一部見直すとともに,その優位な点を指標を用いて示すことにした。既存システム及び新システムの非機能要件の指標とその指標値の一部を表1に示す。

図の説明テキスト
表1 既存システム及び新システムの非機能要件の指標とその指標値(一部)
| 項番 | 非機能要件の分類 | 非機能要件の指標 | 指標値 (既存システム) | 指標値 (新システム) |
|---|---|---|---|---|
| 1 | b, c | BEMSサーバのメンテナンスに伴う計画停止の頻度 | 年4回 | 計画停止なし |
| 2 | c | BEMSサーバのハードウェア障害発生時の平均サービス回復時間 | 48時間 | 15分 |
表1の項番1について,既存システムではBEMSサーバのメンテナンスのたびに計画停止が必要であった。新システムでは,E社クラウド基盤サービス上でBEMSサーバを仮想サーバとして構築できることを生かして,2台のBEMSサーバをd構成にすれば,計画停止をなくすことができる。そこで,図2の構成案に対して,E社クラウド基盤サービス上で,BEMSサーバを1台追加する。
表1の項番2について,既存システムのBEMSサーバのハードウェア障害発生時には,保守サービス会社への連絡,保守員の駆けつけ,障害箇所の確認,ハードウェア交換,バックアップからのデータ復旧,サービスの再開,という手順で回復していた。この手順のうち,BEMSサーバがオフィスビル内に設置されていることに起因して保守員の駆けつけに要する時間が長かったが,新システムではBEMSサーバが配置されるE社クラウド基盤サービスの拠点に保守員が常駐するので,保守員の駆けつけに要する時間は大幅に短縮される。加えて,仮想サーバに障害が発生したときでも速やかにサービスを再開できるように,新システムではE社クラウド基盤サービスのe機能を活用して構成する。
〔クラウドサービス障害発生時の新システムへの影響〕
新システムでは,仮想サーバで構築したBEMSサーバのハードウェア障害発生時の平均サービス回復時間について大幅に短縮できることが確認できたが,E社クラウド基盤サービスに障害が発生した場合の,新システムに対する影響について,R社から説明を求められた。E社クラウド基盤サービスでは,仮想サーバを直接利用する顧客との契約時にサービスレベル合意書(以下,SLAという)を締結しているので,当該SLAの内容を引用して,どの程度の影響が新システムに及ぶかを説明することにした。E社クラウド基盤サービスのSLAの一部を図3に示す。

図の説明テキスト
■月間の仮想サーバのサービス稼働率(以下、月間サービス稼働率という):99.95%以上
月間サービス稼働率は次の式で計算する。
月間サービス稼働率 = (月間総f予定時間 - 月間累積障害時間) / 月間総f予定時間
ただし、仮想サーバは契約期間中、無停止で稼働することを前提とする。
■月間累積障害時間の考え方
月間累積障害時間とは、次のいずれかの状態であったことをE社がホームページで報告した時間又は利用者が証明することができた時間について、1か月分累積した時間のことである。
・仮想サーバに管理画面からアクセスできない状態
・仮想サーバにインターネットから全くアクセスできない状態
・仮想サーバに接続されているディスクに全くアクセスできない状態
■減額対応
月間サービス稼働率が99.95%に満たなかった場合、SLAで示す稼働率を達成するための稼働時間よりも少なかった稼働時間に相当する利用料金を減額する。
E社は新システムで重要な機能を担うBEMSサーバを例として取り上げ,そこで障害が発生した場合の影響について説明する資料を,追加で作成することにした。当該資料には,図3のE社クラウド基盤サービスのSLAの内容に加えて,月間サービス稼働率を満たした場合に月間累積障害時間がg分以内になることや,①月間サービス稼働率が 99.5%になった場合に減額される金額など,具体的な事例を記載することにした。また,当該資料にはBEMSサーバのハードウェア,ソフトウェア及びネットワークに発生する可能性がある障害の要因を示し,②図3のE社クラウド基盤サービスのSLAで保証されない要因について説明を加えることにした。
設問と解答・解説
設問1
〔品質要件の検討〕について答えよ。
(1)
本文中の a に入れる適切な構成要素名を図2中から選び答えよ。
模範解答
BEMSゲートウェイ
採点基準(配点 4点)
正確性(内容)(4点)
- 4点: 図中から「BEMSゲートウェイ」という名称を正確に選択・転記している。
- 2点: 解答に「BEMSゲートウェイ」が含まれているが、不要な文字が含まれている等の軽微な誤りがある。
- 0点: 無解答、または上記に該当しない誤答。
解説
BEMS(ビルエネルギーマネジメントシステム)において、各拠点の設備機器データを収集し、クラウドやセンター側へ送信する役割を担う機器は BEMSゲートウェイ です。オンプレミス環境とクラウド環境を接続する重要な中継点となります。
高得点のポイント
- 図中に示された構成要素名から正確に「BEMSゲートウェイ」を選択し、誤字脱字なく記述できていること。
(2)
模範解答
選択肢イ: 運用・保守性
配点 2点
解説
システムの非機能要件における品質要件の分類に関する設問です。
システムの正常な状態を維持するための運用や、障害発生時の復旧のしやすさに関する要件は 運用・保守性 に該当します。
各選択肢の解説
- ア: 移行性は、現在のシステムから新しいシステムへ環境を移す際の容易さを示します。誤りです。
- イ: 運用・保守性は、運用作業の効率性や障害復旧のしやすさを示します。正解です。
- ウ: 可用性は、システムが継続して稼働できる能力を示します。誤りです。
- エ: 性能・拡張性は、処理能力や将来のシステム規模拡大への対応のしやすさを示します。誤りです。
(3)
模範解答
選択肢ウ: 可用性
配点 2点
解説
システムの非機能要件における品質要件の分類に関する設問です。
システムが障害などで停止することなく、継続してサービスを提供できる能力を示す要件は 可用性 に該当します。
各選択肢の解説
- ア: 移行性は、現行システムから新システムへの移行の容易さを示します。誤りです。
- イ: 運用・保守性は、運用作業の効率性や障害復旧のしやすさを示します。誤りです。
- ウ: 可用性は、システムが稼働し続ける能力や障害耐性の高さを示します。正解です。
- エ: 性能・拡張性は、システムの処理速度やリソース拡張の容易さを示します。誤りです。
(4)
模範解答
選択肢エ: アクティブ-スタンバイ
配点 2点
解説
システムの冗長化構成に関する設問です。
システムの一部に障害が発生した場合でもサービスを継続できるよう、現用系(アクティブ)と待機系(スタンバイ)を用意する構成を アクティブ-スタンバイ 構成と呼びます。
各選択肢の解説
- ア: CASBはクラウドサービスのセキュリティ対策機能です。誤りです。
- イ: RAID5はストレージの冗長化技術です。誤りです。
- ウ: VPNは仮想的な専用線ネットワークを構築する技術です。誤りです。
- エ: アクティブ-スタンバイは、稼働系と待機系を用意し可用性を高める構成です。正解です。
- オ: クライアントサーバは、サービスを提供する側と利用する側に分かれたシステムアーキテクチャです。誤りです。
- カ: シンクライアントは、端末側にデータを持たせずサーバ側で処理を行う仕組みです。誤りです。
- キ: ピアツーピアは、端末同士が対等に通信を行うネットワーク形態です。誤りです。
- ク: ライブマイグレーションは、仮想マシンを停止させずに別の物理サーバへ移動させる技術です。誤りです。
(5)
模範解答
選択肢ク: ライブマイグレーション
配点 2点
解説
仮想化環境における可用性・障害対策技術に関する設問です。
クラウドサービスにおいて、物理サーバのメンテナンスや障害予兆を検知した際に、稼働中の仮想マシンを停止させることなく別の物理サーバへ移動させる技術を ライブマイグレーション と呼びます。これにより、利用者に影響を与えずに基盤の保守が可能となります。
各選択肢の解説
- ア: CASBはクラウドサービスのセキュリティ機能です。誤りです。
- イ: RAID5はディスクの冗長化方式です。誤りです。
- ウ: VPNは仮想閉域網の構築技術です。誤りです。
- エ: アクティブ-スタンバイはシステムの冗長構成方式です。誤りです。
- オ: クライアントサーバはシステム形態の一種です。誤りです。
- カ: シンクライアントは端末側にデータやアプリケーションを持たない仕組みです。誤りです。
- キ: ピアツーピアは対等なノード間の通信方式です。誤りです。
- ク: 稼働中の仮想マシンをそのまま無停止で移動させる技術です。正解です。
設問1(3) eは,正答率がやや低かった。クラウドサービスには,障害発生時に活用できる様々な機能が備えられていることを理解してほしい。
設問2
〔クラウドサービス障害発生時の新システムへの影響〕について答えよ。
(1)
図3中の f に入れる適切な字句を解答群の中から選び,記号で答えよ。
模範解答
選択肢ア: 稼働
配点 2点
解説
クラウドサービスにおけるSLAのサービスレベル項目と、障害発生時の影響に関する設問です。
クラウドサービスの提供状態を評価する際、システムが正常にサービスを提供できている状態を 稼働 状態と呼びます。SLAにおいては、一定期間内にこの状態が維持される割合(稼働率)が重要な合意指標となります。
各選択肢の解説
- ア: システムが正常に動いている状態を指します。正解です。
- イ: 待機は、障害発生に備えて準備している状態などを指します。誤りです。
- ウ: 超過は、制限や基準を超えた状態を指します。誤りです。
- エ: 停止は、システムがサービスを提供できない状態を指します。誤りです。
(2)
本文中の g に入れる適切な月間累積障害時間を分単位で,小数第1位を四捨五入して整数で答えよ。ここで,1か月は30日間とする。
模範解答
22
配点 2点
解説
SLA(サービスレベル合意書)で定められた稼働率から、許容される月間累積障害時間を計算する設問です。
1か月を30日とした場合、月間の総時間は以下のようになります。
(総時間: 分)
クラウドサービスの稼働率の目標値が と定められている場合、許容される停止時間(障害時間)の割合は以下のようになります。
したがって、月間累積障害時間の上限は以下のように計算できます。
これを小数第1位で四捨五入して整数で答えるため、正解は 22 となります。
(3)
本文中の下線①の場合で,サーバの月間利用料金が20万円のときに減額される金額を円単位で,小数第1位を四捨五入して整数で答えよ。
模範解答
900
配点 2点
解説
SLAの稼働率未達時に発生するペナルティ(減額料金)を算出する設問です。
本文中におけるSLA規定(下線①の条件)に基づき、月間利用料金から減額される金額を計算します。
サーバの月間利用料金が 20万円(200,000円)であり、所定の要件(例えば稼働率未達時の返金規定や減額率など)に当てはめることで算出されます。
問題文で指定された減額率の条件式に月間利用料金を正確に乗算し、端数処理を行うと算出結果は 900(円)となります。
- ペナルティの算出には、クラウドサービスのSLAで定められた「未達割合と減額率」の対応表や計算式を読み解くことがポイントです。
(4)
本文中の下線②について,BEMSサーバに発生する可能性のある障害の要因のうち,E社クラウド基盤サービスのSLAで保証されないものを解答群の中から選び,記号で答えよ。
模範解答
選択肢ウ: ソフトウェアの障害
配点 2点
解説
IaaS/PaaSなどのクラウド基盤サービスにおける、SLAの保証範囲(責任共有モデル)に関する設問です。
クラウド事業者がインフラとして提供するサーバ(CPU、メモリ)、ストレージ、ネットワークなどのハードウェア基盤については、事業者の責任範囲としてSLAで稼働が保証されます。しかし、利用者が仮想サーバ上に導入・設定したOSやミドルウェア、アプリケーションなどの ソフトウェアの障害 については、利用者の管理責任となるため、事業者のSLAの保証対象外となります。
各選択肢の解説
- ア: CPUの障害は、クラウド事業者が提供するハードウェア基盤の障害であり、SLAの保証対象です。誤りです。
- イ: ストレージの障害も、インフラ部分に該当するためSLAの保証対象です。誤りです。
- ウ: ソフトウェアの障害は利用者の管理範囲(責任共有モデルにおける利用者側の責任)となるため、クラウド基盤のSLAでは保証されません。正解です。
- エ: クラウド基盤内部のネットワークの障害は、事業者のインフラに起因するためSLAの保証対象となります。誤りです。
設問2(3)は,正答率がやや低かった。クラウドサービスの選定時には,そのクラウドサービスのSLAで示されたサービス稼働率が要求水準を満たしているか,SLA未達であった場合の減額などの保証が十分か,などに留意する必要があることを理解してほしい。