令和3年度 秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問13

新しく編成するプロジェクトチームの開発要員投入計画に基づいてPCをレンタルで調達する。調達の条件を満たすレンタル費用の最低金額は何千円か。

〔調達の条件〕

  1. PCのレンタル契約は月初日から月末日までの1か月単位であり,日割りによる精算は行わない。
  2. PC 1台のレンタル料金は月額5千円である。
  3. 台数にかかわらず,レンタルPCの受入れ時のセットアップに2週間,返却時のデータ消去に1週間を要し,この期間はレンタル期間に含める。
  4. セットアップとデータ消去は,プロジェクトチームの開発要員とは別の要員が行う。
  5. 開発要員は月初日に着任し,月末日に離任する。
  6. 開発要員の役割にかかわらず,共通仕様のPCを1人が1台使用する。
  7. レンタル期間中にPCを他の開発要員に引き渡す場合,データ消去,セットアップ及び引渡しの期間は不要である。
〔開発要員投入計画〕
図の説明テキスト

〔開発要員投入計画〕単位 人

開発要員\時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
設計者 2 4 4 4 2 2 2 2 2 2
プログラマ 3 3 5 5 3 3 2 2
テスタ 4 4 4 6
計 0 2 4 7 7 11 11 9 11 4 4 0
解答・解説

正解: イ. 470

PCのレンタル期間の考え方

調達の条件に基づき、PC1台あたりのレンタル期間は以下のようになります。

  1. セットアップ期間:条件3より「受入れ時のセットアップに2週間」を要し、条件5より開発要員は「月初日」に着任するため、PCの使用を開始する月の前月からレンタルを開始する必要があります。
  2. データ消去期間:条件3より「返却時のデータ消去に1週間」を要し、条件5より開発要員は「月末日」に離任するため、PCの使用を終了する月の翌月までレンタルを継続する必要があります。

したがって、あるPCを XX 月から YY 月まで使用する場合、レンタル期間は (X−1)(X-1) 月から (Y+1)(Y+1) 月までの合計 Y−X+3Y - X + 3 か月となります。

月ごとの必要PC台数と最適化

〔開発要員投入計画〕から、各月の開発要員の合計(=必要なPC台数)は以下の通りです。

  • 1月: 0台
  • 2月: 2台
  • 3月: 4台
  • 4月: 7台
  • 5月: 7台
  • 6月: 11台
  • 7月: 11台
  • 8月: 9台
  • 9月: 11台
  • 10月: 4台
  • 11月: 4台
  • 12月: 0台

ここで、8月に必要台数が11台から9台に減少し、9月に再び11台に戻ります。この不要になる2台の扱いを比較します。

  • そのまま保持する場合:
    8月の1か月分レンタルするため、1台あたり1か月分の費用がかかります。
  • 返却して再調達する場合:
    7月末で利用を終えて返却すると、8月はデータ消去のためにレンタルが必要です(1か月分)。さらに、9月から利用するために8月中にセットアップを行う必要があり、再調達のためのレンタルが開始されます(1か月分)。合計で1台あたり2か月分の費用がかかります。

費用を最小にするためには、条件7「レンタル期間中にPCを他の開発要員に引き渡す場合、データ消去、セットアップ及び引渡しの期間は不要」を活かし、8月もPCを返却せずに11台を保持し続けるのが最適です。

最低金額の計算

PCの調達グループを分けて、必要な延べレンタル月数を計算します。

  • グループ1(2台):2月〜11月まで使用
    レンタル期間は1月〜12月の12か月。
    2台 ×\times 12か月 = 24か月
  • グループ2(2台):3月〜11月まで使用
    レンタル期間は2月〜12月の11か月。
    2台 ×\times 11か月 = 22か月
  • グループ3(3台):4月〜9月まで使用(10月に7台返却するうちの3台)
    レンタル期間は3月〜10月の8か月。
    3台 ×\times 8か月 = 24か月
  • グループ4(4台):6月〜9月まで使用(10月に7台返却するうちの4台)
    レンタル期間は5月〜10月の6か月。
    4台 ×\times 6か月 = 24か月

延べレンタル月数の合計は 24+22+24+24=9424 + 22 + 24 + 24 = 94 か月です。
条件2より、1台の月額は5千円なので、合計費用は以下の通りです。
94×5=47094 \times 5 = 470 (千円)

よって、最低金額は470千円となります。

各選択肢の解説

  • ア:セットアップやデータ消去のための期間を考慮せず、各月の開発要員の合計人数(延べ70人)に5千円を掛けた値(350千円)であり、誤りです。
  • イ:正解です。
  • ウ:8月に不要となる2台を一度返却し、9月に再調達した場合の費用(480千円)であり、最低金額ではないため誤りです。
  • エ:条件に満たない過剰なレンタル期間を見込んだ誤った値(500千円)です。

Spineチーム