令和7年度 春期 ネットワークスペシャリスト試験 午後I 問3 SWGサービス移行とFWルール再設計
この問題は2025(R7)春 ネットワークスペシャリスト 午後Iに出題されたものです。出題時点の法令・制度に基づく内容のため、現行の内容と一致しない場合があります。
本ページの問題文・選択肢は、原本の体裁を Web 表示用に正規化しています(改行・記号・数式・図表参照の調整)。設問の趣旨および正解に影響する変更は加えていません。
学習ガイド
オンプレミスのプロキシサーバからセキュアWebゲートウェイ(SWG)サービスへ移行する場面を扱ったネットワーク設計の問題です。移行によって通信経路がどう変わるかを正確に把握し、不要になるFW許可ルールの削除と新たに必要なルールの追加を導きます。HTTPS通信の終端に用いる証明書やサンドボックスでのマルウェア観察といったSWGの機能仕様も問われ、この記事では移行前後の経路差分を軸に全設問を整理します。
この記事で押さえる論点
- プロキシ経由の目的とログによる端末特定の手順を説明する
- HTTPS通信の終端に必要な証明書やサンドボックス機能の仕様を理解する
- SWG移行に伴い削除・追加するFWルールを特定する
出題情報
- 出題
- 2025(R7)春 ネットワークスペシャリスト 午後I 問3
- 配点
- 50点満点
- 模範解答
- 公表(設問ごとに掲載)
出題趣旨・採点講評(IPA 公表)
リモートワークの拡大やセキュリティ強化の観点から,セキュリティ関連のクラウドサービスの利用が増えている。クラウドサービスを利用する場合,導入前にコストや機能仕様だけでなく,カスタマイズ性・メンテナンス性,既存データの移行性やサービスの可用性などをサービス提供事業者が開示した情報から業務への影響を机上検討し,トライアル環境で検証することが重要である。本問では,プロキシサーバから“セキュアWebゲートウェイサービス”への移行を題材として,移行計画に必要なネットワーク構成やサービス仕様に関する理解,企業ネットワークの設計・運用に関する能力を問う。
問3では,セキュアWebゲートウェイサービスの導入を題材に,導入に必要なネットワーク構成やサービス仕様に関する理解,企業ネットワークの設計・運用に関して出題した。全体として正答率は平均的であった。
問題本文
問3 セキュア Web ゲートウェイの導入に関する次の記述を読んで,設問に答えよ。
J社は従業員 50 名の部品メーカーである。J社では PC の Web ブラウザを利用して,社内の業務用サーバ,K社が提供する電子メール・ストレージサービス(以下,K社 SaaS という)に HTTPS でアクセスして業務を行っている。このたび,テレワーク勤務の導入,プロキシサーバの運用作業の省力化及びセキュリティ強化のため,L社が提供するセキュア Web ゲートウェイサービス(以下,SWG サービスという)を導入することになり,その担当として情報システム部の C主任が任命された。
〔J社のネットワーク構成〕
J社のネットワークは,DMZ セグメント(以下,DMZ という),サーバセグメント及び内部セグメントから構成されている。現状の J社のネットワーク構成を図 1 に示す。

図の説明テキスト
J社の現状のネットワーク構成を示す図。
外部ネットワークとして「公開NTPサーバ」「インターネット」「K社 SaaS」が描かれており、インターネット経由でJ社の「FW(ファイアウォール)」に接続されている。
J社内は主に以下の3つのセグメントで構成される。
- DMZ: FWとL3SWの間の回線にL2SWが接続され、その配下に「NTPサーバ」「プロキシサーバ」が配置されている。
- サーバセグメント: L3SWから分岐したL2SWの配下に「業務用サーバ」「認証サーバ」「syslogサーバ」が配置されている。
- 内部セグメント: L3SWから2つのL2SWに分岐し、それぞれに複数の「PC」が接続されている。
図の下部には凡例「L2SW:レイヤー2スイッチ L3SW:レイヤー3スイッチ FW:ファイアウォール」と記載されている。
K社 SaaS は,電子メールの送受信,ファイルの保存・参照・ダウンロードの機能を提供している。K社 SaaS では,アクセスを許可する送信元を J社のグローバル IP アドレスだけに制限し,利用時は利用者認証を行っている。
DMZには,NTPサーバ及びプロキシサーバが設置されている。NTPサーバはプロバイダが提供する公開NTPサーバと時刻同期しており,①社内のネットワーク機器,サーバ及びPCの時刻補正に利用されている。プロキシサーバはPCからインターネットへのアクセスに対して,登録したFQDNやIPアドレス宛ての通信をブロックする。PCのプロキシ設定はPACファイルを利用して,②インターネット上のWebサイトへはプロキシサーバを経由し,業務用サーバやK社SaaSへはプロキシサーバを経由せずに直接接続する設定としている。プロキシサーバはTCP/10080で接続を待ち受ける設定にしている。
内部セグメントには,PCが設置されており,L3SWのもつDHCPサーバ機能でIPアドレスなどが割り当てられている。
サーバセグメントには,業務用サーバ,認証サーバ及びsyslogサーバが設置されている。認証サーバは,プロキシサーバ及び業務用サーバの接続時にRADIUSプロトコルを用いて利用者認証を行っている。syslogサーバは,③プロキシサーバ及び業務用サーバのアクセスログ,認証サーバの認証ログ,FWの通信ログ,L3SWのDHCPリースログ,J社内のサーバやスイッチのシステムログを保存している。syslogサーバに保存しているログは,業務用サーバやWebサイトへのアクセス履歴の確認,障害発生時の原因分析に利用されている。
J社のネットワークからインターネットには,FWがもつキャッシュDNSサーバ及びNAPTの機能を利用してアクセスしている。FWの許可ルールを表1に示す。

図の説明テキスト
表1 FWの許可ルール(抜粋)
| 項番 | 送信元 | 宛先 | プロトコル/宛先ポート番号 |
|---|---|---|---|
| 1 | DMZ | a | UDP/514 |
| 2 | プロキシサーバ | インターネット | TCP/80, TCP/443 |
| 3 | プロキシサーバ | b | UDP/1812 |
| 4 | NTP サーバ | 公開 NTP サーバ | UDP/123 |
| 5 | サーバセグメント | NTP サーバ | UDP/123 |
| 6 | 内部セグメント | NTP サーバ | UDP/123 |
| 7 | 内部セグメント | プロキシサーバ | TCP/c |
| 8 | 内部セグメント | K社 SaaS | TCP/d |
注記 FW は応答パケットを自動的に通過させるステートフルパケットインスペクション機能をもつ。
〔SWGサービスの仕様調査〕
C主任はSWGサービスの仕様を調査した。
SWGサービスは, セキュリティ機能及びプロキシ機能をもつクラウド型のサービスである。PCにエージェントソフト(以下, ソフトEという)を導入し, WebブラウザからソフトE及びSWGサービスを経由してWebサイトにアクセスする。④SWGサービスはHTTPS通信のコンテンツを調査する機能をもつ。SWGサービスを経由してWebサイトにアクセスするHTTPS通信を信頼させるために, PCに証明書をあらかじめインストールする。
SWGサービスは, 一部のWebサイトで実施される送信元アドレス制限に対応するため, 契約した企業単位に固定のグローバルIPアドレス(以下, SWG-GIPという)を割り当てるサービスメニューをもつ。契約した企業の通信をSWGサービスが中継する際, 送信元アドレスをSWG-GIPに変換する。
ソフトEを導入すると, PCのプロキシ設定が変更され, プロキシサーバとしてソフトEが設定される。ソフトEはPCのローカルプロキシとして動作し, HTTP及びHTTPSの通信をSWGサービスのTCP/443ポート宛てに中継する。ソフトEはSWGサービスに登録された直接接続リストをダウンロードして, このリストに登録されたWebサイトにはSWGサービスを経由させずに, ソフトEから直接接続する。ソフトEは, SWGサービスにアクセスするときに利用者認証を行い, 認証に失敗した場合又は未認証の場合, ソフトE及びSWGサービスはHTTP及びHTTPSの通信をブロックする。
SWGサービスのセキュリティ機能を表2に示す。

図の説明テキスト
表2 SWG サービスのセキュリティ機能(抜粋)
| 機能名 | 機能概要 |
|---|---|
| ダイレクト通信機能 | 直接接続リストに登録した FQDN,IP アドレスを宛先とする通信は,SWG サービスを経由させずに直接通信させる機能 |
| サイトブロック機能 | 拒否リストに登録した FQDN,IP アドレス又は URL を宛先とする通信をブロックする機能 |
| レピュテーション機能 | 接続先のドメインや IP アドレスの安全性を数値化し,指定したしきい値以上の安全性をもつ Web サイトだけに接続を許可する機能 |
| マルウェア駆除機能 | ダウンロード・アップロードファイルに対して,パターン検査及び⑤隔離環境上で動作を観察・分析してマルウェアを駆除する機能 |
〔導入検討〕
C主任は, SWGサービスの導入に向けて, F課長と検討を行った。
F課長:まずは,社内ネットワークの変更点を説明してください。
C主任:PCからSWGサービスを利用するため,全てのPCにソフトEを導入します。これによって,社内で利用するPC及びテレワーク勤務のために社外に持ち出したPC(以下,R-PCという)からのアクセスが,SWGサービスを経由するようになります。SWGサービスのサービスメニューを利用して,SWG-GIPを割り当ててもらいます。また,R-PCから業務用サーバに接続できるように,現在利用している社内のプロキシサーバは,設定を変更してフォワードプロキシサーバからリバースプロキシサーバに利用方法を変更します。⑥フォワードプロキシサーバの機能停止に伴ってFWの許可ルールを削除し,リバースプロキシサーバのために許可ルールを追加します。
F課長:SWGサービスを導入した場合,社内のPCからK社SaaSへのアクセス経路を教えてください。
C主任:SWGサービス導入時のネットワーク構成を図2に示します。図2の⑦(G),(F),(I),(H),(J)の経路になります。

図の説明テキスト
図2 SWG サービス導入時のネットワーク構成
・インターネット(雲のアイコン)に以下が接続されている。
- (A)ソフトE がインストールされた (B)R-PC
- (C)公開 NTP サーバ
- (H)SWG サービス
- (J)K社 SaaS
・J社ネットワーク - インターネットとL3SWが接続し、L3SWと(I)FWが接続している。
- DMZ: (I)FWからL2SWを介して(D)NTPサーバ、(E)リバースプロキシサーバが接続。
- サーバセグメント: L3SWからL2SWを介して(K)業務用サーバ、(L)認証サーバ、(M)syslogサーバが接続。
- 内部セグメント: L3SWからL2SWを介して複数のPC((G)PCなど)が接続され、それぞれにソフトE((F)ソフトEなど)が搭載されている。
・「社内のPCからK社SaaSへのアクセス経路」が太い破線矢印で示されている((G)PC -> (F)ソフトE -> 内部セグメントのL2SW -> L3SW -> インターネット -> (H)SWG サービス -> (J)K社 SaaS)。
F課長:FWに,⑧PCがSWGサービスへ接続するための許可ルールが必要ですね。次にSWGサービスのセキュリティ機能の利用方針を説明してください。
C主任:サイトブロック機能には,フォワードプロキシサーバでブロック先として登録していたFQDNやIPアドレスを設定します。レピュテーション機能では,安全性が高いWebサイトだけに接続させるため,導入時はできるだけしきい値を高く設定しておき,業務影響を確認しながら調整していきます。
F課長:現在は,PCから業務用サーバ及びK社SaaSには直接接続していますが,SWGサービスを導入した場合にダイレクト通信機能は利用しないのですか。
C主任:業務用サーバ及びK社SaaSには,SWGサービスを経由して通信させるため,ダイレクト通信機能は利用しない予定です。併せて,⑨K社SaaSの設定を変更します。また,業務用サーバへSWGサービスからの通信をFWで許可します。
F課長:なるほど。PC,R-PCどちらもSWGサービスを経由させてセキュリティポリシーを合わせていますが,⑩通信の経路を考慮すると業務用サーバのプライベートIPアドレスは直接接続リストに登録した方が良いですね。
C主任:分かりました。業務用サーバのプライベートIPアドレスを直接接続リストに登録します。
F課長:SWGサービスは90日間のトライアル利用ができるので,機能確認や移行方法を検討してください。
C主任はトライアルの結果を基に,SWGサービスの導入計画を立案し,承認された。
設問と解答・解説
設問1
〔J社のネットワーク構成〕について答えよ。
(1)
本文中の下線①について,複数機器の時刻を補正する目的を,ログ解析に着目して25字以内で答えよ。
模範解答
複数機器のログを時系列で確認するため
採点基準(配点 2点)
知識・理解度(内容)(1点)
- 1点: 出題趣旨に沿った知識と理解(複数機器のログ突合・時系列確認)が正確に反映されている。
- 0点: 出題趣旨に沿った知識と理解が不十分である。
論理性(構造)(1点)
- 1点: 文脈が通る論理的な記述になっている。
- 0点: 論理に飛躍や破綻がある。
解説
セキュリティ関連のクラウドサービス導入における、機器間の時刻同期の目的を問う設問です。
根拠と解説
ファイアウォール(FW)やプロキシサーバ、認証サーバなど、複数の機器で発生したイベントの関連性を追跡する際、各機器のログの時刻がずれていると、正しい時系列での事象の把握が困難になります。そのため、NTP等を用いて時刻を補正し、ログのタイムスタンプを同期させることで、インシデント発生時の正確なログ解析が可能になります。
高得点のポイント
- 複数機器のログを扱うことを明記しているか
- ログを時系列で確認・突合するという目的が含まれているか
(2)
本文中の下線②について,J社がプロキシサーバを経由させる目的の1つ目を,本文中の字句を用いて35字以内で答えよ。
模範解答
登録したFQDNやIPアドレス宛ての通信をブロックするため
Webサイトへのアクセス履歴の確認のため
利用者認証を行うため
採点基準(配点 2点)
正確性(内容)(2点)
- 2点: 本文中の指定箇所から正確に必要な情報を抜き出している。
- 1点: 抜き出し箇所は正しいが、不要な文字が含まれるなど軽微な誤りがある。
- 0点: 抜き出し箇所が誤っている、または指定された要件を満たしていない。
解説
既存のネットワーク構成において、プロキシサーバを経由させる目的を本文から抜き出す設問です。
根拠と解説
プロキシサーバを導入する一般的な目的は通信の制御や監視です。J社のネットワーク構成に関する記述から、プロキシサーバで実施している処理として以下の3点が挙げられます。
- 登録したFQDNやIPアドレス宛ての通信をブロックするため(フィルタリング機能)
- Webサイトへのアクセス履歴の確認のため(アクセスログの取得)
- 利用者認証を行うため(認証連携によるアクセス制御)
これらのうちいずれか1つを解答します。
高得点のポイント
- 本文中の字句をそのまま使用して正確に記述しているか
- プロキシサーバの主な目的(通信制御、ログ取得、認証)のいずれかを過不足なく抜き出せているか
(3)
J社がプロキシサーバを経由させる目的の2つ目を,本文中の字句を用いて35字以内で答えよ。
模範解答
登録したFQDNやIPアドレス宛ての通信をブロックするため
Webサイトへのアクセス履歴の確認のため
利用者認証を行うため
採点基準(配点 2点)
正確性(内容)(2点)
- 2点: 本文中の指定箇所から正確に必要な情報を抜き出している。
- 1点: 抜き出し箇所は正しいが、不要な文字が含まれるなど軽微な誤りがある。
- 0点: 抜き出し箇所が誤っている、または指定された要件を満たしていない。
解説
既存のネットワーク構成において、プロキシサーバを経由させる2つ目の目的を本文から抜き出す設問です。
根拠と解説
前問と同様に、本文中のプロキシサーバに関する記述から、実施している処理(ブロック機能、アクセス履歴確認、利用者認証)を特定します。1つ目の解答で選ばなかった残りの目的から解答します。
高得点のポイント
- 本文中の字句をそのまま使用して正確に記述しているか
- プロキシサーバの主な目的のいずれかを過不足なく抜き出せているか
(4)
本文中の下線③のうち,FWの通信ログにおいて,PCからの不正な通信が確認された後でPCを特定するために確認するログを本文中の字句で答えよ。
模範解答
L3SWのDHCPリースログ
採点基準(配点 4点)
正確性(内容)(4点)
- 4点: 本文中の指定箇所から正確に必要な情報を抜き出している。
- 2点: 抜き出し箇所は正しいが、不要な文字が含まれるなど軽微な誤りがある。
- 0点: 抜き出し箇所が誤っている、または指定された要件を満たしていない。
解説
不正通信を行ったPCを特定するために必要なログを本文から答える設問です。
根拠と解説
FWの通信ログには送信元のIPアドレスが記録されますが、DHCP環境下ではIPアドレスが動的に割り当てられるため、IPアドレスだけではどのPCかを特定できません。PCを特定するためには、IPアドレスと端末(MACアドレス等)の紐付け記録が必要です。
本文の構成において、PCにIPアドレスを割り当てているのはL3SWです。したがって、L3SWのDHCPリースログを確認することで、特定の時刻にそのIPアドレスを使用していたPCを特定できます。
高得点のポイント
- 本文中の字句を用いて「L3SWのDHCPリースログ」と正確に解答しているか
(5)
表1中の 空欄 a に入れる適切な機器名を、図1中の字句で答えよ。
模範解答
syslogサーバ
採点基準(配点 4点)
正確性(内容)(4点)
- 4点: 本文中の指定箇所から正確に必要な情報を抜き出している。
- 2点: 抜き出し箇所は正しいが、不要な文字が含まれるなど軽微な誤りがある。
- 0点: 抜き出し箇所が誤っている、または指定された要件を満たしていない。
解説
ネットワーク構成図から、ログを収集・保管する役割を担う機器を特定する設問です。
根拠と解説
機器から出力されたログを一元的に収集し保存・管理する役割を持つサーバは、図中の構成において syslogサーバ が該当します。
高得点のポイント
- 図中の字句通りに「syslogサーバ」と正確に解答しているか
(6)
表1中の 空欄 b に入れる適切な機器名を、図1中の字句で答えよ。
模範解答
認証サーバ
採点基準(配点 4点)
正確性(内容)(4点)
- 4点: 本文中の指定箇所から正確に必要な情報を抜き出している。
- 2点: 抜き出し箇所は正しいが、不要な文字が含まれるなど軽微な誤りがある。
- 0点: 抜き出し箇所が誤っている、または指定された要件を満たしていない。
解説
ネットワーク構成図から、認証処理を担当する機器を特定する設問です。
根拠と解説
利用者の認証情報(ID・パスワード等)を管理し、プロキシサーバやVPN装置などからの認証要求に応答する役割を持つのは、図中の構成において 認証サーバ です。
高得点のポイント
- 図中の字句通りに「認証サーバ」と正確に解答しているか
(7)
表1中の 空欄 c に入れる適切な数字を答えよ。
模範解答
10080
配点 2点
解説
FWのルールやログ保存期間等に関する適切な数値を答える設問です。
根拠と解説
特定のログの保存要件やDHCPのリース期間などで「1週間」といった期間を分単位で設定する場合があります。1週間は7日間であり、 分となります。したがって空欄には 10080 が入ります。
各選択肢の解説
本設問は記述式のため、選択肢はありません。日数から分単位への正確な計算や仕様の把握が必要です。
(8)
表1中の 空欄 d に入れる適切な数字を答えよ。
模範解答
443
配点 2点
解説
FWのルール等における適切なポート番号を答える設問です。
根拠と解説
Webサイトへのセキュアなアクセス(HTTPS通信)において、標準で使用される宛先ポート番号(ウェルノウンポート)は 443 です。
各選択肢の解説
本設問は記述式のため、選択肢はありません。HTTP(80番)と混同しないよう注意が必要です。
設問1では,(2)(5)の正答率が高かった。多くの受験者が本文中に示された情報を適切に読み取り,正答を導き出していたようである。既存のシステム構成を正しく把握することは,導入計画や設計をする上で非常に重要である。
設問2
〔SWGサービスの仕様調査〕について答えよ。
(1)
本文中の下線④について、あらかじめPCにインストールする証明書を20字以内で答えよ。
模範解答
SWGサービスのルート証明書
採点基準(配点 2点)
知識・理解度(内容)(1点)
- 1点: SSLインスペクションに必要な証明書の種類を正しく理解し、記述できている。
- 0点: 理解が不十分であり、誤った証明書名を記述している。
論理性(構造)(1点)
- 1点: 問われている対象に対する名称として適切な構成になっている。
- 0点: 意味が通らない表現になっている。
解説
SWGサービスにおいてHTTPS通信の暗号化を可視化(復号)するために必要な証明書を答える設問です。
根拠と解説
SWGサービスでマルウェア検査やアクセス制御を行うためには、エンドツーエンドで暗号化されたHTTPS通信を途中で復号する必要があります(SSLインスペクション)。
SWGが一時的に通信を復号し、再度暗号化してPCへ送信する際、SWGは本来のWebサーバの代理として動的に証明書を発行します。PCがこの証明書を信頼し、警告画面を出さずに通信を成立させるためには、PCの信頼されたルート証明書ストアに SWGサービスのルート証明書 をあらかじめインストールしておく必要があります。
高得点のポイント
- SWGサービスが発行する証明書であることを明記しているか
- ルート証明書という正確な名称を使用しているか
(2)
表2中の下線⑤について、ファイルが遠隔操作可能なマルウェアを含む場合、隔離環境上での動作時に観察される外部通信先の名称を答えよ。
模範解答
C&Cサーバ
採点基準(配点 4点)
知識・理解度(内容)(2点)
- 2点: マルウェアの遠隔操作サーバの名称(C&Cサーバ)を正確に理解し解答している。
- 1点: 関連する用語だが不正確な名称を解答している。
- 0点: 全く異なる用語を解答している。
論理性(構造)(2点)
- 2点: 名称として完結した論理的な記述となっている。
- 1点: 不要な説明が含まれ、名称として不明瞭な箇所がある。
- 0点: 全く論理的でない記述。
解説
隔離環境(サンドボックス)でマルウェアを動作させた際に発生する外部通信の宛先名称を答える設問です。
根拠と解説
遠隔操作可能なマルウェア(RATなど)は、感染後に攻撃者が用意した外部のサーバと通信を行い、指令を受け取ったりデータを送信したりします。
このような攻撃者の指令サーバを C&Cサーバ(Command and Controlサーバ)と呼びます。隔離環境上で不審なファイルを動作させ(動的解析)、このサーバへの通信が観察された場合、マルウェアである可能性が高いと判断できます。
高得点のポイント
- 遠隔操作の指示を送るサーバの名称として「C&Cサーバ」を正確に解答できているか
設問2では,(2)の正答率が低かった。“隔離環境上での動作”に対する問いに,“J社ネットワーク上での動作”を想定した誤答が見受けられた。
設問3
〔導入検討〕について答えよ。
(1)
本文中の下線⑥の機能停止に伴って削除する許可ルールの1つ目を、表1中の項番 1~8 から選んで数字で答えよ。
模範解答
2
配点 2点
解説
プロキシサーバの機能停止に伴って不要となるFWのルール項番を答える設問です。
根拠と解説
プロキシサーバを廃止しSWGへ移行するため、社内からプロキシサーバを経由して外部へアクセスするためのFW許可ルールが不要になります。表中の該当する項番(例として項番 2)を選択します。
各選択肢の解説
本設問は記述式のため、選択肢はありません。通信の経路変更を正しく読み取り、不要となる通信フローを特定する必要があります。
(2)
削除する許可ルールの2つ目を、表1中の項番 1~8 から選んで数字で答えよ。
模範解答
7
配点 2点
解説
プロキシサーバの機能停止に伴って不要となるFWのルール項番の2つ目を答える設問です。
根拠と解説
前問と同様に、プロキシサーバに関連する別の通信許可ルール(例として項番 7)も不要となります。
各選択肢の解説
本設問は記述式のため、選択肢はありません。表の中から正確に不要な項番を見極める必要があります。
(3)
(B) R-PCから (K) 業務用サーバに接続する場合のアクセス経路を、図2中の (A)~(M) を用いて、本文中の下線⑦の記述に従って答えよ。
模範解答
(B),(A),(H),(I),(E),(I),(K)
採点基準(配点 2点)
正確性(内容)(2点)
- 2点: 指定された記号を正しい順序・組み合わせで解答している。
- 1点: 一部の記号や順序に誤りまたは漏れがある。
- 0点: 記号の組み合わせや順序が全体的に誤っている。
解説
リモートPCから業務用サーバへアクセスする際の経路を図中の記号で答える設問です。
根拠と解説
R-PC(B)から社内の業務用サーバ(K)へのアクセスは、リモートアクセスVPN等を経由して行われます。本文の下線部の記述に沿って、経由する機器やネットワークの記号を順に辿ると、(B),(A),(H),(I),(E),(I),(K) の経路となります。
高得点のポイント
- 指定された記号を用いて、通信の往路を漏れなく正確な順序で解答しているか
(4)
本文中の下線⑧について、FWに追加する許可ルールの「送信元」を答えよ。
模範解答
内部セグメント
ソフトE
採点基準(配点 4点)
知識・理解度(内容)(2点)
- 2点: 送信元として適切な対象を正確に解答している。
- 1点: 関連するがやや不正確な対象を解答している。
- 0点: 全く誤った対象を解答している。
論理性(構造)(2点)
- 2点: 名称として完結した論理的な記述となっている。
- 1点: 不要な説明が含まれ、名称として不明瞭な箇所がある。
- 0点: 全く論理的でない記述。
解説
SWGサービス導入に伴いFWに追加する許可ルールの「送信元」を答える設問です。
根拠と解説
PCからSWGサービスへ通信を行うため、FWを通過する通信の送信元は社内のPCが存在する 内部セグメント、あるいはPCにインストールされた ソフトE(SWGエージェント)となります。
高得点のポイント
- 送信元として適切なネットワークセグメントまたはエージェントソフトを解答できているか
(5)
本文中の下線⑧について、FWに追加する許可ルールの「宛先」を答えよ。
模範解答
SWGサービス
採点基準(配点 4点)
知識・理解度(内容)(2点)
- 2点: 宛先として適切な対象を正確に解答している。
- 1点: 関連するがやや不正確な対象を解答している。
- 0点: 全く誤った対象を解答している。
論理性(構造)(2点)
- 2点: 名称として完結した論理的な記述となっている。
- 1点: 不要な説明が含まれ、名称として不明瞭な箇所がある。
- 0点: 全く論理的でない記述。
解説
SWGサービス導入に伴いFWに追加する許可ルールの「宛先」を答える設問です。
根拠と解説
PCからのWebアクセスは全てクラウド上のSWGを経由するため、FWで許可すべき通信の宛先は SWGサービス となります。
高得点のポイント
- 通信の経由地となる宛先を正確に特定できているか
(6)
本文中の下線⑧について、FWに追加する許可ルールの「プロトコル/宛先ポート番号」を答えよ。
模範解答
TCP/443
採点基準(配点 4点)
知識・理解度(内容)(2点)
- 2点: プロトコルとポート番号の正しい組み合わせを解答している。
- 1点: ポート番号のみ、またはプロトコルのみ合っている。
- 0点: 全く誤ったプロトコル・ポート番号を解答している。
論理性(構造)(2点)
- 2点: 指定された形式で完結した記述となっている。
- 1点: 表記ゆれ等があるが意図は伝わる。
- 0点: 全く論理的でない記述。
解説
SWGサービスへの通信においてFWで許可する「プロトコル/宛先ポート番号」を答える設問です。
根拠と解説
SWGサービスへの通信はセキュアに行われるため、一般的にHTTPS通信が利用されます。したがって、プロトコルと宛先ポート番号は TCP/443 となります。
高得点のポイント
- プロトコル(TCP)とポート番号(443)の組み合わせを正確に解答できているか
(7)
本文中の下線⑨について、K社SaaSの設定の変更内容を35字以内で答えよ。
模範解答
アクセスを許可する送信元をSWG-GIPに変更する。
採点基準(配点 2点)
知識・理解度(内容)(1点)
- 1点: 送信元IPアドレスがSWG-GIPに変更されることを正しく理解し記述している。
- 0点: 理解が不十分であり、誤った設定変更を記述している。
論理性(構造)(1点)
- 1点: 主語・述語が明確で意味が通る論理的な記述になっている。
- 0点: 論理に飛躍や破綻がある。
解説
SWGサービス導入に伴う、K社SaaSのアクセス制御設定の変更内容を答える設問です。
根拠と解説
従来、J社からのアクセスはプロキシサーバを経由していたため、K社SaaS側ではJ社のグローバルIPからの通信を許可していました。
SWGサービスへ移行した後は、アクセスはSWGのクラウド環境を経由し、送信元IPアドレスはSWGサービスのグローバルIP(SWG-GIP)に変わります。これに対応するため、アクセスを許可する送信元をSWG-GIPに変更する必要があります。
高得点のポイント
- 送信元のIPアドレスが変わることを理解しているか
- 変更後の許可する送信元がSWG-GIPであることを明記しているか
(8)
本文中の下線⑩によって得られる利点を、通信の経路に着目して10字以内で答えよ。
模範解答
FW(L3SW,回線,経由機器)の負荷軽減
RTTの短縮(レスポンス改善)
可用性の向上(セキュリティ向上)
採点基準(配点 2点)
知識・理解度(内容)(1点)
- 1点: ローカルブレイクアウト等による利点(負荷軽減やレスポンス改善)を正しく理解している。
- 0点: 利点を正しく理解していない。
論理性(構造)(1点)
- 1点: 短い文字数制限の中で論理的かつ簡潔にまとめられている。
- 0点: 意味が通らない表現になっている。
解説
特定の通信経路変更によって得られる利点を答える設問です。
根拠と解説
リモートワーク環境(R-PC)からの特定クラウドへの通信を、社内ネットワーク(VPNや社内FW)を経由させずに直接アクセス(ローカルブレイクアウト)させることで、社内設備の負荷が集中するのを防ぐことができます。
これにより、FW等の負荷軽減や、レスポンス改善に伴うRTTの短縮、さらに単一障害点への依存を減らすことによる可用性の向上といった利点が得られます。
高得点のポイント
- 通信経路の変更による効果(負荷軽減、RTT短縮、可用性向上のいずれか)を簡潔に表現できているか
また設問3では,(2)の正答率が低かった。通信経路を理解しつつも,記述漏れと思われる誤答が散見された。設問2,3いずれにおいても,問われている内容を正しく理解し,解答することを心掛けてほしい。