令和3年度 春期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問17

ある会社の生産計画部では,毎月25日に次の手続で翌月分の計画生産量を決定している。8月分の計画生産量を求める式はどれか。

〔手続〕

  1. 当月末の予想在庫量を,前月末の実在庫量と当月分の計画生産量と予想販売量から求める。
  2. 当月末の予想在庫量と翌月分の予想販売量を基に,翌月末の予想在庫量が翌々月から3か月間の予想販売量と等しくなるように翌月分の計画生産量を決定する。
生産計画における各変数の記号とその意味
図の説明テキスト

生産計画における各変数の記号とその意味(月ごとの在庫量、生産量、販売量)を枠とテキストで配置したレイアウト。
I6: 6月末実在庫量
I7: 7月末予想在庫量, P7: 7月分計画生産量, S7: 7月分予想販売量
I8: 8月末予想在庫量, P8: 8月分計画生産量, S8: 8月分予想販売量
S9: 9月分予想販売量
S10: 10月分予想販売量
S11: 11月分予想販売量
In : n月の月末在庫量, Pn : n月分の生産量, Sn : n月分の販売量

解答・解説

正解: イ. S8+S9+S10+S11−I7S8 + S9 + S10 + S11 - I7

生産計画部で毎月25日に行う手続に従って、8月分の計画生産量 P8P8 を求める式を導出します。

手続の定式化

問題文の手続を、図表で与えられた記号を用いて数式で表します。

  1. 手続1の適用
    「当月末の予想在庫量を,前月末の実在庫量と当月分の計画生産量と予想販売量から求める。」
    これを8月について適用すると、8月末の予想在庫量 I8I8 は以下の式で表されます。
    I8=I7+P8−S8I8 = I7 + P8 - S8
    この式を P8P8 について解くと、次のようになります。
    P8=I8−I7+S8P8 = I8 - I7 + S8

  2. 手続2の適用
    「翌月末の予想在庫量が翌々月から3か月間の予想販売量と等しくなるように翌月分の計画生産量を決定する。」
    翌月を8月とした場合、「翌月末の予想在庫量」は8月末の予想在庫量 I8I8 になります。また、「翌々月から3か月間の予想販売量」は9月、10月、11月の予想販売量の合計(S9+S10+S11S9 + S10 + S11)となります。
    したがって、手続2の条件より以下の式が成り立ちます。
    I8=S9+S10+S11I8 = S9 + S10 + S11

P8P8 を求める式の導出

手続2で求めた I8I8 の式を、手続1から導いた P8P8 の式に代入します。
P8=(S9+S10+S11)−I7+S8P8 = (S9 + S10 + S11) - I7 + S8
項の順序を整理すると、以下の式が得られます。
P8=S8+S9+S10+S11−I7P8 = S8 + S9 + S10 + S11 - I7
したがって、正解は イ となります。

各選択肢の解説

  • ア:I6+P7−S7I6 + P7 - S7 の部分は手続1を7月に適用して I7I7 を求める式です。これに S8S8 を足し合わせても P8P8 を求める式にはなりません。
  • イ:正解です。手続1と手続2を正しく定式化して導かれた式と一致します。
  • ウ:手続1から求めた P8=I8−I7+S8P8 = I8 - I7 + S8 の式において、本来引くべき7月末の予想在庫量が I7I7 ではなく I8I8 になっています。
  • エ:S8S8 (8月分の予想販売量)が加算されておらず、8月に販売される分の生産量が考慮されていません。

Spineチーム