令和7年度 秋期 プロジェクトマネージャ試験 午後I 問題 問1 生成AI活用プロジェクトの計画立案
マネジメントプロジェクト計画リスクマネジメント品質マネジメントステークホルダー・要員
この問題は2025(R7)秋 プロジェクトマネージャ 午後Iに出題されたものです。出題時点の法令・制度に基づく内容のため、現行の内容と一致しない場合があります。
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学習ガイド
予備校の採点業務に生成AIを導入するプロジェクトを題材にした、時事性の高いプロジェクトマネジメントの問題です。従来のSaaS導入と何が違うのかを整理した表を起点に、学習データを誰が用意するか、効果検証に全講師を巻き込む狙い、納得していない講師への対応まで、生成AI特有の不確実性を織り込んだ計画立案が問われます。この記事では、AIの出力品質が確率的であるという一点から各判断の理由を導きます。
この記事で押さえる論点
- 生成AI活用プロジェクトと従来のSaaS導入の作業の違いを整理する
- 学習データの品質確保とリスク対応策の設計意図を説明する
- 効果検証と経営陣への報告を含む計画方針の狙いを述べる
出題情報
- 出題
- 2025(R7)秋 プロジェクトマネージャ 午後I 問1
- 配点
- 50点満点
- 模範解答
- 公表(設問ごとに掲載)
出題趣旨・採点講評(IPA 公表)
生成AIを活用したシステムの開発・導入・運用・保守を行うプロジェクトでは,これまでの開発プロセスとの違いを理解し,その特性に応じたプロジェクト計画を作成する必要がある。本問では,テストの採点などに生成AIを活用するプロジェクトを題材として,プロジェクトの計画の立案に先立って,各プロセスにおける作業の,SaaS導入プロジェクトとの相違点を踏まえたプロジェクト計画の方針の立案と,マネジメントの対象とするリスクの特定やリスク対応策の検討を行う方法について,プロジェクトマネージャ(PM)としての実践的な能力を問う。
問1では,生成AIを活用するプロジェクトを題材に,プロジェクトの特性を踏まえたプロジェクト計画の作成とリスク対応策の検討について出題した。全体として正答率は平均的であった。
問題本文
問1 生成AIを活用したシステムの開発・導入・運用・保守を行うプロジェクトの計画立案に関する次の記述を読んで,設問に答えよ。
Q予備校では習熟度テストを実施して生徒の理解度を測定し,生徒自身に理解不足の箇所を認識させ,再学習をさせている。また,理解不足の箇所を中心に講師が個別指導を行い,生徒の理解度を高める仕組みを取り入れている。
習熟度テストには,生徒が自身の表現で解答を記述する問題がある。全ての講師が自身の担当する教材・領域におけるこのような問題の問題作成者となって,問題及び採点基準を作成し,採点専門のアルバイト(以下,採点者という)が採点基準を適用して答案を採点する。採点者は全ての答案の採点終了後,自身では採点基準の適用ができず採点できなかった答案を講師に引き渡す。講師は,採点基準をより適正なものにするための,採点基準を具体化したり解釈を付け加えたりする情報(以下,補足情報という)を追加して,採点者が採点できなかった答案の採点を確定する。近年,この補足情報を追加し採点を確定する作業が多発して作業負荷が高まり,講師は個別指導の時間を十分に取れない状況になっている。
また,再学習及び個別指導は生徒の理解度を正確に測定することが前提となるので,適正な採点基準を作成すること,及び採点基準を理解し多数の答案に採点基準を適用できる採点の経験値の高い採点者を確保することによって,高い採点の信頼性を保つことが重要である。
講師からは,採点基準作成の経験値が低いと正確性が担保された適正な採点基準を作成することは難しいという意見がある。また,採点者から採点基準の適用ができない答案を引き渡される際に,採点基準をより適正なものにする補足情報の候補も併せて提示してもらえれば,それを参考に補足情報を追加できるので講師の作業負荷を軽減できるという意見もある。しかしながら,アルバイトであり,採点基準作成の経験のない採点者に,補足情報の候補の提示は期待できないとの意見もある。採点者からは,採点基準が適正でない場合や自身の採点の経験値が低い場合は,採点基準の適用ができない答案が増えるとの意見がある。
以上から,Q予備校の経営陣は生徒の理解度を高める仕組みを適切に運用するために,“高い採点の信頼性を保つこと”と“講師の作業負荷を減らすこと”とを両立させることが課題であると考えている。
経営陣は,適正な採点基準の作成及び採点の支援に大規模言語モデル(Large Language Models)の生成AI(以下,生成AIという)を活用したシステムを導入することによって,これらの課題を解決でき,さらに,採点者を不要にできるのではないかと考え,システム部のR課長と教務部のS課長に生成AIを活用したシステムの導入可能性を調査することを指示した。
〔生成AIを活用したシステムの導入可能性の調査結果〕
R課長とS課長が,生成AIを活用したシステムの導入支援ベンダーK社のサポートを受けて調査した結果,次のことが分かった。
- 過去の習熟度テストの問題と採点基準などから正確性・多様性・網羅性が担保された初期の学習データを用意して生成AIに学習させると,生成AIは生徒の答案などから採点基準をより適正なものにする補足情報を生成できる。
- 講師がこの補足情報を精査の上追加することによって,生成AIによる採点は過去の採点と同等以上の採点の信頼性を保てる。
- システム稼働後にも新たな適切な学習データを用意して生成AIに追加で学習させることによって,継続的に採点の信頼性を高められる。
R課長とS課長から報告を受けた経営陣は,生成AIの導入に前向きであった。ただし,一部の役員は,高い採点の信頼性を保てなくなるような事態が起きると,生徒の理解度を高められないだけではなく,Q予備校を信頼できなくなった生徒が退校することを懸念し,生成AIの導入は時期尚早という意見であった。また多くの講師は,採点基準をより適正なものにする補足情報を生成したり,過去の採点と同等以上の採点の信頼性を保てたりする生成AIの効果に納得していないので,今のやり方に固執する可能性がある。
この調査結果を受けてQ予備校は,①採点の信頼性を過去の採点と同等以上にすること,及び講師の作業負荷をこれまでより軽減することをプロジェクト目標として,K社のサポートを受け,生成AIを活用した補足情報作成や採点を支援するシステム(以下,採点支援システムという)の開発・導入・運用・保守を行うプロジェクト(以下,本プロジェクトという)の立ち上げを決定した。プロジェクトマネージャ(PM)に任命されたR課長は,経営陣の懸念を払拭し,目標の達成を目指すプロジェクト計画の作成に着手した。
〔プロジェクト計画の作成方針〕
R課長は調査結果から,本プロジェクトは生成AIを活用する点で,Q予備校でこれまで主だったSaaS導入プロジェクトとは,作業の内容や進め方などに大きな違いがあると考えた。そこで,プロジェクト計画の作成に先立ち,K社のサポートも受けてプロジェクトに関わる各プロセスにおける作業の違いを表1にまとめた。

図の説明テキスト
| プロセス | Q予備校のSaaS導入プロジェクト | 本プロジェクト |
|---|---|---|
| 開発・導入プロセス | 既存システムから抽出したデータをマスターデータとして移行する。現新一致テストなどを通じて出力の正しさを確認する。 | 初期の学習データを用意し,K社が生成AIに学習させ,採点処理などの機能・非機能品質(以下,処理品質という)を向上させる。処理品質を向上させるために,学習データの正確性・多様性・網羅性を担保する。網羅性の担保に関しては,網羅性が不足する領域の学習データの追加も行う。 |
| 運用・保守プロセス | 業務要求の変更に対応し,新たなロジックを追加したり,マスターデータを変更したりする。 | 正確性・多様性・網羅性が担保された新たな学習データを用意し,生成AIに追加で学習させ,継続的に処理品質を向上させる。 |
R課長は,これまでのQ予備校のSaaS導入プロジェクトの計画を参照しつつ,プロジェクトに関わる作業の違いと生成AIの導入可能性の調査結果を踏まえて,プロジェクト計画を次の方針で作成することにした。
- 開発・導入プロセスでは,採点基準作成の経験値の高い講師が,習熟度テストの問題と採点基準,補足情報,答案,採点結果から生成AIに学習させる初期の学習データを用意する。
- その上で,開発・導入プロセスでは,K社が初期の学習データを生成AIに学習させることによって,処理品質を一定以上に向上させる。その後,全ての講師が参加する効果検証テストを実施する。具体的には,補足情報を精査の上追加することによって,過去の採点と同等以上の採点の信頼性になるかどうかの検証を行う。
- 効果検証テストでは,講師の作業負荷軽減の効果も検証する。
- システム稼働後も,継続的に採点の信頼性を高められるように,全ての講師が関わる体制となる運用・保守プロセスを設計する。具体的には,全ての講師が,正確性を担保した新たな学習データを用意し,生成AIに追加で学習させる。
- プロジェクト目標の達成見通しを経営陣に適宜報告する。
〔プロジェクト目標の達成に向けたリスク対策〕
R課長は,K社のサポートを受けて,プロジェクト目標の達成に関わる次に示すリスクを特定し,リスク対応策を検討した。
(1) 採点の信頼性を過去の採点と同等以上にできない,又は,継続的に高められないリスク
初期の学習データの用意が不十分だった場合は,最新の入試問題に対応する習熟度テストの問題などに対して,採点基準をより適正なものにする補足情報を生成できず,プロジェクトの目標である採点の信頼性を過去の採点と同等以上にすることが達成できないリスクがある。本リスクへの対策として,初期の学習データを用意する際に,教材に含まれるキーワード集や最新の入試問題などの記述例を分析し,習熟度テストの問題と採点基準,補足情報などでは不足する用語や記述スタイルも学習データとして生成AIに学習させることにした。
また,システム稼働後に新たな適切な学習データを追加で学習させられず,継続的に採点の信頼性を高めることができないリスクがある。R課長は,本リスクへの対策として,運用・保守プロセスで,生成AIに追加で学習させる学習データとして,毎回の習熟度テストの問題と採点基準,補足情報,答案,採点結果が利用可能と考えた。
(2) 講師の作業負荷をこれまでよりも軽減することができないリスク
R課長は,採点基準をより適正なものにする補足情報を生成したり,過去の採点と同等以上の採点の信頼性を保てたりする生成AIの効果に納得していない講師は,プロジェクトの目標である作業負荷軽減が達成できないリスクがあると考えた。R課長は,本リスクへの対策として,効果検証テストにおける講師の作業負荷軽減の効果の検証において,採点支援システムが提供する,生徒の答案などから補足情報を作成する機能を重点対象とし,生成された補足情報の正しさや,補足情報が提示されることによる自身の作業負荷の軽減を実感してもらうことにした。
設問と解答・解説
設問1
〔生成AIを活用したシステムの導入可能性の調査結果〕について,本文中の下線①のプロジェクト目標を定めたのは,Q予備校としてどのような効果を狙うためか。プロジェクトがもたらす成果の観点から20字以内で答えよ。
模範解答
生徒の理解度を高める効果
採点基準(配点 8点)
知識・理解度(内容)(4点)
- 4点: 生徒の理解度向上という目的を正確かつ明確に把握している。
- 2点: 生徒への効果に言及しているが具体性に欠けるか、間接的な効果に留まる。
- 0点: 記述なし、または的外れな内容。
論理性(構造)(4点)
- 4点: プロジェクトがもたらす成果の観点から簡潔かつ論理的に表現されている。
- 2点: 意味は通じるが、文脈としてやや不自然な表現が含まれる。
- 0点: 文意が不明瞭で解答として成立していない。
解説
解答の根拠
調査結果の資料から、生成AIの活用による直接的な効果(採点業務の短縮や均質化)の先にある、Q予備校としての究極的な目的を読み取ります。本文に「生徒の理解度を高める」との記述があり、これがプロジェクト目標として設定されています。
高得点のポイント
- 生徒の理解度を高めることという最終的な成果が明記されていること。
- プロジェクトの成果としての観点が抜け落ちていないこと。
設問2
〔プロジェクト計画の作成方針〕について答えよ。
(1)
R課長が,プロジェクト計画の作成に先立ち,表1にプロジェクトに関わる各プロセスにおける作業の違いをまとめた目的は何か。35字以内で答えよ。
模範解答
作業の違いを踏まえてプロジェクト計画をテーラリングするため
採点基準(配点 6点)
知識・理解度(内容)(4点)
- 4点: 作業の違いを踏まえ、プロジェクト計画をテーラリングすること(整合させること)を明記している。
- 2点: 作業の違いの可視化や理解には言及しているが、計画のテーラリングに触れていない。
- 0点: 無関係な内容。
論理性(構造)(2点)
- 2点: 目的として自然な日本語で構成されている。
- 1点: 意味は通じるが文脈がやや不自然。
- 0点: 不適切な表現。
解説
解答の根拠
問題文のコメンタリーにある通り、各プロセスにおけるSaaS導入との作業の違いを可視化するだけでなく、それを踏まえて「プロジェクト計画をテーラリングする(計画に反映・適合させる)」ことが真の目的です。
高得点のポイント
- 作業の違いを踏まえるという前提が示されていること。
- プロジェクト計画をテーラリングするという最終的な目的が明記されていること。
(2)
R課長が,開発・導入プロセスで,初期の学習データを用意する担当者を採点基準作成の経験値の高い講師とする目的は何か。20字以内で答えよ。
模範解答
学習データの正確性を担保するため
採点基準(配点 6点)
知識・理解度(内容)(4点)
- 4点: 学習データの「正確性」を「担保する」目的が明記されている。
- 2点: 学習データの質を高めることには触れているが、「正確性」というキーワードが欠けている。
- 0点: 記述なし、または的外れな内容。
論理性(構造)(2点)
- 2点: 20字以内で簡潔にまとめられている。
- 1点: やや冗長または不自然な表現。
- 0点: 文意が通らない。
解説
解答の根拠
生成AIの出力を実用レベルにするためには、学習させるデータの質が重要です。経験値の高い講師のノウハウを利用することで、初期学習データの正確性を担保し、採点精度の向上を図る狙いがあります。
高得点のポイント
- 学習データの正確性を担保するという目的が明確であること。
(3)
R課長が,効果検証テストに,一部ではなく全ての講師に参加してもらう狙いは何か。運用・保守プロセスに関するものを35字以内で答えよ。
模範解答
全ての講師が運用・保守プロセスに関わる体制を確立する狙い
採点基準(配点 6点)
知識・理解度(内容)(4点)
- 4点: 全ての講師が運用・保守プロセスに関わる(体制を確立する)ことが明記されている。
- 2点: 運用・保守プロセスに関わることには言及しているが、「全ての講師の体制確立」という観点が不明確。
- 0点: 全く関係ない記述。
論理性(構造)(2点)
- 2点: 狙いとして適切に表現されている。
- 1点: やや不自然な表現。
- 0点: 文意が通らない。
解説
解答の根拠
運用・保守プロセスにおいて、生成AIを活用し続けるためには一部の講師だけでなく全講師の協力と理解が必要不可欠です。効果検証テストに全員を巻き込むことで、全ての講師が運用・保守プロセスに関わる体制を確立する狙いがあります。
高得点のポイント
- 全ての講師が関わるという対象の網羅性が示されていること。
- 運用・保守プロセスにおける体制を確立するという狙いが明記されていること。
(4)
R課長が,プロジェクト目標の達成見通しを経営陣に適宜報告する狙いは何か。35字以内で答えよ。
模範解答
生成AIの導入は時期尚早という一部の役員の意見を変える狙い
採点基準(配点 6点)
知識・理解度(内容)(4点)
- 4点: 一部の役員が持つ「時期尚早」という懸念を払拭し、意見を変えさせることが明記されている。
- 2点: 経営陣への理解を求めることには触れているが、「時期尚早という意見を変える」という具体的な狙いが欠けている。
- 0点: 外れ。
論理性(構造)(2点)
- 2点: 狙いとして適切にまとまっている。
- 1点: 不自然な表現。
- 0点: 不可。
解説
解答の根拠
本文中の状況として、経営陣の一部に生成AI導入を「時期尚早」とする意見が存在します。プロジェクト目標の達成見通しを適宜報告することで、その懸念を払拭し、一部の役員の意見を変えることが目的です。
高得点のポイント
- 経営陣(一部の役員)の「時期尚早」という意見を認識していること。
- 報告によってその意見を変える狙いがあることが明記されていること。
設問2(1)は,正答率が平均的であった。違いの可視化及びその理解にとどまり,狙いであるテーラリングに言及できていない解答が多かった。プロジェクト計画は適用技術や開発アプローチなどに整合させることが重要であり,それに必要となる情報を可視化する必要がある点を理解してほしい。
設問3
〔プロジェクト目標の達成に向けたリスク対策〕について答えよ。
(1)
R課長が,最新の入試問題への対応などに向け,習熟度テストの問題と採点基準,補足情報などでは不足する用語や記述スタイルを学習データとして生成AIに学習させることによって,どのような効果を狙ったのか。30字以内で答えよ。
模範解答
網羅性が不足する領域の学習データを追加する効果
採点基準(配点 6点)
知識・理解度(内容)(4点)
- 4点: 「網羅性」が不足する領域を補う(データを追加する)効果が明記されている。
- 2点: 学習データを追加することによる効果には触れているが、「網羅性」の観点が不明確。
- 0点: 外れ。
論理性(構造)(2点)
- 2点: 効果として簡潔にまとまっている。
- 1点: 不自然。
- 0点: 不可。
解説
解答の根拠
コメンタリーにある通り、生成AIに必要な「網羅性」を補完するため、既存の情報では不足する用語や記述スタイルを追加学習させる必要があります。これにより、AIの対応範囲を広げ、網羅性が不足する領域の学習データを追加する効果を狙っています。
高得点のポイント
- 網羅性の向上、または不足領域の補完という要素を含めること。
(2)
R課長が,継続的に採点の信頼性を高めるために,生成AIに追加で学習させる学習データとして,毎回の習熟度テストの問題と採点基準,補足情報,答案,採点結果が利用可能と考えた理由は何か。30字以内で答えよ。
模範解答
講師が正確性を担保した新たな学習データであるから
採点基準(配点 6点)
知識・理解度(内容)(4点)
- 4点: 講師によって「正確性」が「担保されている」学習データであることが明記されている。
- 2点: データが新しいことや講師が関わることには触れているが、「正確性の担保」が抜け落ちている。
- 0点: 外れ。
論理性(構造)(2点)
- 2点: 理由として適切にまとまっている(〜だから、など)。
- 1点: 不自然。
- 0点: 不可。
解説
解答の根拠
継続的に採点の信頼性を高めるためには、追加の学習データにおいても質の高さが求められます。毎回のテストデータ等は、実際に講師が採点や確認を行っているため、講師が正確性を担保した新たな学習データとして利用できるという利点があります。
高得点のポイント
- 講師が関与することでデータの正確性が担保されている点が明記されていること。
(3)
R課長が,生成AIの効果に納得していない講師が,作業負荷軽減を達成できないリスクがあると考えたのはなぜか。生成された補足情報の正しさや作業負荷の軽減を実感させる対策を取ったことを踏まえ,その理由を25字以内で答えよ。
模範解答
これまでのやり方に固執する可能性があるから
採点基準(配点 6点)
知識・理解度(内容)(4点)
- 4点: これまでのやり方(従来の採点方法)に固執・執着する可能性を明記している。
- 2点: 講師の反発や不満には触れているが、「これまでのやり方に固執する」という具体的な要因が不明確。
- 0点: 外れ。
論理性(構造)(2点)
- 2点: 理由として「〜から」等の形式で適切にまとめられている。
- 1点: 不自然。
- 0点: 不可。
解説
解答の根拠
新しいシステム(生成AI)を導入する際、利用者が従来の方法に執着すると、新しいツールの利点である作業負荷軽減などを享受できず、結果的に目的を達成できないリスクが生じます。そのため、これまでのやり方に固執する可能性があるという人的要因を理由として特定しています。
高得点のポイント
- 講師がこれまでのやり方に固執する(または変化に抵抗する)可能性に言及していること。
設問3(2)は,正答率がやや低かった。生成AIの学習データとして求められる正確性・多様性・網羅性について,それぞれ,初期及び追加でどのように担保できるのかどうかを見極め,それにふさわしい方法での準備を行う必要のあることを意識してほしい。