令和7年度 秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前II 問7

図1に示すプロジェクト活動は,作業Cの終了がこの計画から2日遅れたので,このままでは当初に計画した総所要日数で終了できなくなった。

作業を見直したところ,作業Iは作業Gの全てが完了していなくても開始できることが分かったので,ファストトラッキングを適用して,図2に示すように計画を変更した。計画変更後の総所要日数は当初計画と比べてどのように変化するか。

図1 プロジェクト活動(当初計画)
図の説明テキスト

アローダイアグラムの図。キャプションは「図1 プロジェクト活動(当初計画)」。凡例として「○→○」が示され、上部に「作業名」、下部に「所要日数」と記載されている。ノード(丸)間を以下の作業(矢印)が結んでいる。
・開始ノードから次のノードへ、作業A(所要日数4)。
・Aの終了ノードから2つのノードへ分岐。上への作業B(5)、下への作業C(10)。
・Bの終了ノードから、横への作業E(2)、下への作業D(4)。Dの終了ノードはCの終了ノードと同じ。
・CとDの終了ノードから、上への作業F(4)、横への作業G(7)。Fの終了ノードはEの終了ノードと同じ。
・EとFの終了ノードから、下への作業H(6)。
・Gの終了ノードから、上への作業I(4)。Iの終了ノードはHの終了ノードと同じ。
・HとIの終了ノードから、横への作業J(8)で終了ノードへ至る。

図2 プロジェクト活動(変更後計画)
図の説明テキスト

アローダイアグラムの図。キャプションは「図2 プロジェクト活動(変更後計画)」。図1の凡例に加えて「--->: ダミー作業」が追加されている。図1からの変更点は以下の通り。
・作業Cの所要日数が10から12に変更されている。
・作業G(所要日数7)が、作業G1(所要日数2)と作業G2(所要日数5)に分割され、間にノードが追加されている。
・作業I(所要日数4)の開始ノードが、作業Gの終了ノードから、作業G1とG2の間のノードに変更されている。
・作業Iの終了ノードと作業G2の終了ノードは別のノードとなり、作業G2の終了ノードから作業Iの終了ノードへダミー作業の矢印(破線)が追加されている。

解答・解説

正解: ウ. 1日増加する

アローダイアグラムとファストトラッキングとは

アローダイアグラムは、プロジェクトの各作業を矢印で結び、作業の順序関係と所要日数から全体のスケジュールを把握する図法です。ファストトラッキングとは、本来は順番に行う作業を同時並行で進めることによって、全体のスケジュールを短縮する手法です。

正解の根拠

各作業の合流点では、先行するすべての作業が終わるまで次の作業を開始できないため、合流点に至る経路の中で所要日数が最大となる経路の日数が、その合流点の完了時刻となります。

1. 当初計画(図1)の総所要日数

開始ノードから各作業の経路をたどり、順に完了日数を計算します。

  • 作業Aの終了: 44 日目
  • 作業Bの終了: 4+5=94 + 5 = 9 日目
  • 作業C・Dの合流点: 作業C経由は 4+10=144 + 10 = 14 日目、作業D経由は 9+4=139 + 4 = 13 日目。遅い方の 1414 日目。
  • 作業E・Fの合流点: 作業E経由は 9+2=119 + 2 = 11 日目、作業F経由は 14+4=1814 + 4 = 18 日目。遅い方の 1818 日目。
  • 作業Gの終了: 14+7=2114 + 7 = 21 日目
  • 作業H・Iの合流点: 作業H経由は 18+6=2418 + 6 = 24 日目、作業I経由は 21+4=2521 + 4 = 25 日目。遅い方の 2525 日目。
  • 終了地点(作業Jの完了): 25+8=3325 + 8 = 33 日目

当初計画の総所要日数は 3333 日です。

2. 変更後計画(図2)の総所要日数

変更後計画では、作業Cの所要日数が 1010 から 1212 に変更されています。また、作業Gが作業G1(所要日数 22)と作業G2(所要日数 55)に分割され、作業Iの開始ノードが作業G1とG2の間に変更されています。さらに、作業G2の終了ノードから作業Iの終了ノードへダミー作業が追加されています。ダミー作業は所要日数 00 の作業として扱います。
これらを踏まえて計算します。

  • 作業Aの終了: 44 日目
  • 作業Bの終了: 4+5=94 + 5 = 9 日目
  • 作業C・Dの合流点: 作業C経由は 4+12=164 + 12 = 16 日目、作業D経由は 9+4=139 + 4 = 13 日目。遅い方の 1616 日目。
  • 作業E・Fの合流点: 作業E経由は 9+2=119 + 2 = 11 日目、作業F経由は 16+4=2016 + 4 = 20 日目。遅い方の 2020 日目。
  • 作業G1の終了: 16+2=1816 + 2 = 18 日目
  • 作業G2の終了: 18+5=2318 + 5 = 23 日目
  • 作業H・I・ダミー作業の合流点: 作業H経由は 20+6=2620 + 6 = 26 日目、作業I経由は 18+4=2218 + 4 = 22 日目、ダミー作業経由は 23+0=2323 + 0 = 23 日目。最も遅い 2626 日目。
  • 終了地点(作業Jの完了): 26+8=3426 + 8 = 34 日目

変更後計画の総所要日数は 3434 日です。

3. 日数の変化

変更後計画の 3434 日から当初計画の 3333 日を引くと、34−33=134 - 33 = 1 日となります。
当初計画から総所要日数が 11 日増加するため、正解は「ウ」です。

各選択肢の解説

  • ア: 当初計画の 3333 日から変更後計画は 3434 日となり、日数は減少しないため誤りです。
  • イ: 当初計画の 3333 日から変更後計画は 3434 日となり、日数は減少しないため誤りです。
  • ウ: 変更後の総所要日数が 3434 日となり、当初計画から 11 日増加するため正解です。
  • エ: 増加するのは 11 日であり、22 日ではないため誤りです。

Spineチーム