令和4年度 春期 ネットワークスペシャリスト試験 午前II 問13

IPv4のマルチキャストに関する記述のうち,適切なものはどれか。

解答・解説

正解: イ. マルチキャストアドレスには,クラスDのアドレスが使用される。

IPv4における マルチキャスト は、ネットワーク上の特定のグループに属する複数のホストに対して、同時に同じデータを送信するための通信方式です。

IPv4のIPアドレスは、先頭のビットパターンによってクラスA〜Eに分類されています。そのうち、マルチキャスト通信の宛先アドレスとして使用されるのが クラスD のアドレス(224.0.0.0 〜 239.255.255.255)です。したがって、適切な記述は「イ」となります。

各選択肢の解説

  • ア:全てのマルチキャストアドレスは,アドレスごとにあらかじめ用途が固定的に決められている。
    誤りです。マルチキャストアドレスの中には、ルーティングプロトコル用などに用途が固定的に予約されているアドレス(例:224.0.0.0/24)もありますが、組織内で自由に使用できるプライベートスコープのアドレス(239.0.0.0/8)など、用途が固定されていない範囲も存在します。

  • イ:マルチキャストアドレスには,クラスDのアドレスが使用される。
    正解です。IPv4において、マルチキャストアドレスにはクラスD(上位4ビットが 1110)が割り当てられています。

  • ウ:マルチキャストパケットは,TTL値に関係なくIPマルチキャスト対応ルータによって中継される。
    誤りです。マルチキャストパケットも通常のIPパケットと同様に TTL(Time To Live) 値を持っています。ルータを経由するごとにTTL値は1ずつ減算され、0になるとパケットは破棄されます。

  • エ:マルチキャストパケットは,ネットワーク上の全てのホストによって受信され,IPよりも上位の層で,必要なデータか否かが判断される。
    誤りです。記述の内容は ブロードキャスト の説明です。マルチキャスト通信では、IGMP(Internet Group Management Protocol)などの仕組みを用いてグループに参加した特定のホストのみがパケットを受信して処理を行います。

Spineチーム