令和7年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午後I 問題 問2 超小型人工衛星の通信・制御設計

テクノロジ組込み・IoTネットワークOS・ソフトウェア

この問題は2025(R7)秋 エンベデッドシステムスペシャリスト 午後Iに出題されたものです。出題時点の法令・制度に基づく内容のため、現行の内容と一致しない場合があります。

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学習ガイド

建設進捗を監視する超小型人工衛星(CubeSat)を題材にした問題です。撮影姿勢への移行タイミングの計算、パケットのエラー訂正符号(ECC)の設計、タスク優先度、そして軌道上のソフトウェアを更新するOTAの手順まで、地上では当たり前の前提が通用しない環境での設計判断が問われます。この記事では、打ち上げ後は物理的に手が届かないという衛星固有の制約から、各設計の解答を導き出していきます。

この記事で押さえる論点

  • 軌道上の制約(通信可能範囲・電力)から動作タイミングを計算する
  • パケットフォーマットとECC設計の意図を説明する
  • 機能競合の調停とOTA(無線更新)の設計を検討する

問題本文

問2 超小型人工衛星を用いた建設進捗状況を監視するシステムに関する次の記述を読んで,設問に答えよ。

B社は,超小型人工衛星(以下,衛星という)を用いて,日本国内におけるダム建設や大規模宅地造成など,建設現場の建設進捗状況を監視するシステム(以下,本システムという)を開発している。衛星は軌道上において自律的に動作し,建設現場の上空通過時に画像の撮影を行い,日本国内で衛星の運用を行う地上局の上空通過時に画像データを送信する。衛星の利用によって,建設現場の状況を時系列に沿って確認しながら,周囲環境への影響も確認することができる。本システムの概要を図1,衛星の外観を図2,本システムの構成要素の概要を表1に,それぞれ示す。

図1 本システムの概要 と 図2 衛星の外観
図の説明テキスト

図1 本システムの概要
衛星から地上局へ向けて「通信」、建設現場へ向けて「撮影」の矢印が示されている。
図2 衛星の外観
カメラ、太陽センサー、地磁気センサー、ソーラーパネル、低速通信用アンテナ、GPS受信機、高速通信用アンテナ、磁気トルカ、リアクションホイールが図示されている。

表1 本システムの構成要素の概要
図の説明テキスト

表1 本システムの構成要素の概要
衛星、地上局、建設現場の概要が記載されている。

衛星は,衛星自体の制御を行う衛星バスモジュールと,建設現場の撮影を行うミッションモジュールとで構成される。衛星の主な構成要素を図3に,衛星の主な構成要素の概要を表2に示す。

図3 衛星の主な構成要素
図の説明テキスト

図3 衛星の主な構成要素
衛星バスモジュールとミッションモジュールのブロック図。衛星バスモジュールには衛星制御部を中心に地上通信ユニット、姿勢変更ユニット、位置検出ユニット、電源ユニット、情報記憶ユニットが含まれ、ミッションモジュールにはミッション制御部を中心にカメラユニット、データ処理ユニットが含まれる。

表2 衛星の主な構成要素の概要
図の説明テキスト

表2 衛星の主な構成要素の概要
衛星制御部などの構成要素の説明が記載されている。

〔衛星と地上局間の通信概要〕

衛星と地上局間の通信は,地上局からコマンドデータを送信するアップリンク,衛星からコマンドデータに対する応答(以下,コマンド応答データという)及びテレメトリデータを送信する低速ダウンリンク,衛星から画像データを送信する高速ダウンリンクによって実現される。通信速度は,アップリンク及び低速ダウンリンクが38,400ビット/秒,高速ダウンリンクが1Mビット/秒である。高速ダウンリンクと低速ダウンリンクの同時利用には対応しない。

衛星は24時間に2回,地上局と10分間の通信が可能な軌道上の区間(以下,通信可能範囲という)を通過する。通信可能範囲内で通信条件が良好な5分間(以下,高速通信範囲という)に,衛星が高速通信用アンテナを地上局に向ける姿勢を取っている場合に限り,高速ダウンリンクを利用できる。低速ダウンリンクは,衛星の姿勢にかかわらず利用できる。

〔衛星と地上局間の通信メッセージと通信プロトコル〕

衛星と地上局は,コネクションレス型のパケット通信方式で通信を行う。パケットの到達は保証されない。衛星と地上局間の通信メッセージを表3に示す。

表3 衛星と地上局間の通信メッセージ
図の説明テキスト

表3 衛星と地上局間の通信メッセージ
テレメトリデータ送信、画像データ送信、コマンドデータ送信、コマンド応答データ送信の各メッセージ種別と通信チャンネル、説明が記載されている。

パケットには,エラー検出訂正符号(以下,ECCという)を付与する。ECCは対象とするバイト列及び付与したECC自身に対して,バイト単位でエラーの検出と訂正を行う。その際,付与したECCのバイト数の半分のバイト数まで,エラーの検出と訂正が保証される。加えて,テレメトリデータ及び画像データの送信時は,設定によって同一パケットを繰返し送信することができる。パケットのフォーマットを表4に示す。

表4 パケットのフォーマット
図の説明テキスト

表4 パケットのフォーマット
ヘッダー部とデータ部の各要素とバイト数が記載されている。

〔衛星の姿勢管理〕

衛星制御部は,リアルタイム位置姿勢情報,テレメトリデータ及び撮影と通信のスケジュール情報を基に,表5に示す衛星の姿勢モードのいずれかを選択する。各姿勢モードには,充電姿勢モードの選択中を除き,表5に示す姿勢モードへの移行トリガーが成立すると直ちに移行する。

表5 衛星の姿勢モード
図の説明テキスト

表5 衛星の姿勢モード
撮影姿勢モードなどの説明と姿勢図が記載されている。

〔各姿勢モードにおける衛星の姿勢変更〕

衛星制御部は,現在の姿勢モードとリアルタイム位置姿勢情報に基づいて,衛星が次に取るべき姿勢(以下,目標姿勢という)を周期的に決定し,目標姿勢が前回と異なる場合には,姿勢変更ユニットに目標姿勢への姿勢変更を指示する。

姿勢変更ユニットは,姿勢変更が完了すると,衛星制御部に姿勢変更完了を送信する。姿勢変更完了は,指定どおりの姿勢変更が完了した場合は正常終了とし,それ以外の場合は異常終了とする。姿勢変更が完了する前に,新たな姿勢変更が指示された場合は,現在の姿勢変更を異常終了として即時中止し,新たに指示された姿勢変更を開始する。
姿勢モードの移行及び姿勢変更の結果はテレメトリデータとして保存する。

〔建設現場の撮影〕

ミッション制御部には,撮影位置及び撮影指定姿勢を示すデータ(以下,撮影設定という)が保存されている。衛星制御部は,ミッション制御部から撮影設定を受信し,衛星は次の3ステップで建設現場を自律的に撮影する。

  1. 衛星制御部は,昼間に建設現場手前の上空に差し掛かると,撮影姿勢モードに移行し,撮影指定姿勢を姿勢変更ユニットに送信する。衛星制御部は,姿勢変更ユニットから姿勢変更完了を受信すると,正常終了か異常終了かにかかわらず,ミッション制御部に姿勢変更完了を送信する。
  2. ミッション制御部は,衛星の姿勢変更が正常終了したら,撮影位置と衛星制御部から定期的に送信されるリアルタイム位置姿勢情報とを比較し,撮影位置に到達すると,カメラユニットを用いて画像1枚の撮影を行う。
  3. カメラユニットは撮影した画像データをデータ処理ユニットに送信する。データ処理ユニットは,ストレージ内の画像データを削除したのち,今回撮影した画像データを圧縮してストレージに保存する。保存が完了すると,ミッション制御部に画像保存完了を送信し,ミッション制御部は衛星制御部に撮影完了を送信する。衛星制御部は周回姿勢モードに移行する。

撮影対象とする建設現場を変更したい場合,地上局は新たな撮影設定をコマンドデータとして衛星に送信することで,衛星に保存された撮影設定を更新できる。

〔画像データの送信〕

衛星は,次の3ステップで撮影した画像を自律的に地上局に送信する。

  1. 衛星制御部は,夜間に通信可能範囲に接近すると,ミッション制御部に送信待ち画像確認要求を送信する。ミッション制御部は,データ処理ユニットから得られた送信待ち画像有無情報を衛星制御部に応答する。送信待ち画像が存在する場合、衛星制御部は通信姿勢モードに移行し、通信最適姿勢を姿勢変更ユニットに送信する。姿勢変更ユニットは、姿勢変更が完了すると、姿勢変更完了を衛星制御部に送信する。
  2. 衛星の姿勢変更が正常終了し、衛星が高速通信範囲に到達すると、衛星制御部は、画像データの先頭から、指定した容量ごとに分割した画像データ(以下、画像ブロックという)をミッション制御部に順次要求する。ミッション制御部はデータ処理ユニットから画像ブロックを受信し、衛星制御部に送信する。衛星制御部は、順次、地上通信ユニットに各画像ブロックに対応するパケットの送信を要求する。
  3. 全画像ブロックの送信が完了すると、衛星制御部はミッション制御部に画像送信完了を送信し、ミッション制御部は送信が完了した画像データをデータ処理ユニットから削除する。画像データの送信途中で高速通信範囲の終端に到達した場合、衛星制御部は以降の画像ブロックの送信を取りやめる。衛星制御部は周回姿勢モードに移行する。

〔衛星制御部のソフトウェア更新〕

衛星は、地上局との通信によって、軌道上での衛星制御部のソフトウェア更新(Over The Air 以下、OTAという)を実現する機能をもつ。

〔衛星制御部のソフトウェア構成〕

衛星制御部では、リアルタイムOSを使用する。衛星制御部の主なタスク構成を図4に、衛星制御部の主なタスクの処理概要を表6に、それぞれ示す。

図4 衛星制御部の主なタスク構成
図の説明テキスト

図4 衛星制御部の主なタスク構成
タスク間のメッセージ通信方向を示すブロック図。メインタスクを中心に、地上通信、地上コマンド、電源、姿勢管理、位置情報、OTA処理、ミッションの各タスクが連携する。

表6 衛星制御部の主なタスクの処理概要
図の説明テキスト

表6 衛星制御部の主なタスクの処理概要
図中空欄:
a
b
c
d
e
下線:
バッテリー残量低下の通知を受けると,充電姿勢モード要求を通知する。
OTAコマンド受信時に,建設進捗状況の監視が阻害されないようにする調停を行う。

〔低速画像送信ソフトにおけるタスク処理変更の概要〕

衛星の軌道投入後,地上通信ユニットに障害が発生し,高速ダウンリンクの利用ができなくなった。建設進捗状況の監視を継続するために,テレメトリデータの送信を昼間の上空通過時に変更し,夜間の上空通過時に,低速ダウンリンクの通信帯域を最大限活用して,高圧縮した画像データを送信するソフトウェア(以下,低速画像送信ソフトという)を開発し,OTAを行うこととした。低速画像送信ソフトにおける,衛星制御部のタスク処理変更の概要を表7に示す。

表7 衛星制御部のタスク処理変更の概要
図の説明テキスト

表7 衛星制御部のタスク処理変更の概要
図中空欄:
j
k

設問と解答・解説

設問1

本システムの仕様について答えよ。

(1)

撮影位置に到達するまでに姿勢変更を完了させるには,撮影姿勢モードへの移行トリガーを,撮影位置から軌道上の距離として何km以上手前に設ける必要があるか。答えは小数第2位を切り上げて,小数第1位まで求めよ。ここで,衛星は,0.5秒周期で目標姿勢を決定し,決定後,最大15秒で機体を指定の方向に回転させ停止させることができるものとする。

模範解答

116.3

配点 5

解説

本問は、超小型人工衛星の軌道上の速度と姿勢変更に必要な時間を基に、トリガーの距離を計算する問題です。 衛星の目標姿勢の決定にかかる時間は最大で 0.50.5 秒、機体の回転・停止にかかる最大時間は 1515 秒です。したがって、姿勢変更を完了させるための最長時間は 0.5+15=15.50.5 + 15 = 15.5 秒となります。 人工衛星が低軌道を周回する速度を 7.5 km/s7.5 \text{ km/s} と想定すると、この間に移動する距離は以下の通り計算できます。 15.5 秒×7.5 km/s=116.25 km 15.5 \text{ 秒} \times 7.5 \text{ km/s} = 116.25 \text{ km} 小数第2位を切り上げる指定があるため、116.3 km が正答となります。

各選択肢の解説

本設問は数値解答式のため誤答選択肢はありませんが、計算時の条件見落としに注意が必要です。

(2)

衛星の運用を開始し,地上局による画像データの受信確認後,衛星が夜間の上空通過時に通信姿勢モードに移行せず,画像データの送信を行わない場合,いつ,どのような事象が発生したと考えられるか。データ処理ユニット内に送信待ち画像が存在する場合について,30字以内で答えよ。ここで,地上局からのコマンドデータ受信,姿勢変更の異常終了,衛星の各部品の故障及び外乱を原因とする誤動作は生じていないものとする。

模範解答

昼間の撮影完了後に,充電姿勢モードに移行した。

建設現場の撮影完了後に,バッテリー残量が一定値を下回った。

採点基準(配点 5点)

知識・理解度(内容)(3点)

  • 3: 事象の原因(充電姿勢モード移行またはバッテリー残量低下)とタイミングが正しく記述されている。
  • 2: 事象の原因は記述されているが、タイミングの記述が不足している、あるいはやや不正確である。
  • 1: 関連するキーワードは含まれるが、要求仕様に対する理解が不十分な記述となっている。
  • 0: 不正解、または無解答。

論理性(構造)(2点)

  • 2: 論理的な構成で、意図が明確に伝わる文章になっている。
  • 1: 意味は通じるが、文のつながりや構成にやや不自然さがある。
  • 0: 論理が破綻しており、意味が読み取れない。

解説

本問は、衛星が画像データの送信を行わないという事象から、その原因となる状態遷移を要求仕様に基づいて推測する問題です。 地上局からのコマンド等で異常が発生していないにもかかわらず通信姿勢モードへ移行しないケースは、システム設計上、他の優先度の高いモード(充電姿勢モードなど)に移行した、あるいはバッテリー残量低下等のハードウェア起因の自動保護が働いた場合が考えられます。

高得点のポイント

  • 「充電姿勢モードに移行した」 または 「バッテリー残量が低下した」 という核となる事象が明記されていること。
  • 事象が発生したタイミング(昼間の撮影完了後など)が的確に示されていること。

(3)

パケットについて答えよ。
(a) ECCをECC1とECC2に分割せず,ヘッダー部とデータ部を統合してエラーの検出と訂正を行う単一のECCを付与する仕様と比較して,ヘッダー部に独立したECC1を付与する仕様は,どのような点で優れているか。ヘッダー部に生じたエラーが,データ部のエラー訂正に及ぼす影響の観点から,45字以内で答えよ。

模範解答

データ部長又は分割データ長にエラーが発生した場合も,ECCによる訂正が可能となる。

採点基準(配点 5点)

知識・理解度(内容)(3点)

  • 3: データ部長等のエラー時にもECC訂正が可能になるという理由が過不足なく記述されている。
  • 2: 理由は記述されているが、ヘッダー部のどの情報にエラーが生じるか等の具体性がやや不足している。
  • 1: 独立したECCの利点について触れられているが、理解が不十分で曖昧な記述にとどまる。
  • 0: 不正解、または無解答。

論理性(構造)(2点)

  • 2: 論理的な構成で、意図が明確に伝わる文章になっている。
  • 1: 意味は通じるが、文のつながりや構成にやや不自然さがある。
  • 0: 論理が破綻しており、意味が読み取れない。

解説

本問は、可変長パケットにおいてヘッダー部に独立したエラー訂正コード(ECC1)を付与する理由を問う問題です。 ヘッダー部にはデータ部の分割データ長やECC2のバイト数といった重要なメタ情報が含まれています。ヘッダー部とデータ部で単一のECCを使用すると、ヘッダー部にエラーが生じた際にECC2の領域やパケット構造自体を誤認してしまい、結果的にエラー訂正が機能しなくなるおそれがあります。ヘッダー部を独立して保護することで、この構造的破綻を防げます。

高得点のポイント

  • 「データ部長又は分割データ長」にエラーが発生したケースを想定できていること。
  • それでも「ECCによる訂正が可能」になるという、独立付与の直接的なメリットに言及していること。

(4)

(b) 5Mバイトの画像データを,5,000パケットに分割して地上局に送信する。1パケットのサイズは1,500バイトとし,各パケットには画像ブロックに加えて,画像の識別と画像ブロックのシーケンス番号の識別のために,それぞれ4バイトのメタデータを含めるものとする。各パケットにおいて,データ部に対して訂正が保証されるエラーバイト数の割合は何%か。答えは小数第2位を切り捨てて,小数第1位まで求めよ。ここで,1Mバイトは1,000,000バイトとし,同一パケットの繰返し送信は行わないものとする。

模範解答

15.9

配点 5

解説

本問は、指定されたパケット構造におけるデータ部のエラー訂正バイト数の割合を計算する問題です。 5 Mバイト5 \text{ Mバイト}5,000,000 バイト5,000,000 \text{ バイト})の画像データを 5,0005,000 パケットに分割するため、1パケットあたりの画像ブロックは 1,000 バイト1,000 \text{ バイト} となります。 画像ブロックに加えてメタデータが計 8 バイト8 \text{ バイト} 付与されるため、データ部の基本サイズは 1,008 バイト1,008 \text{ バイト} です。 全体のサイズから計算し、データ部のエラーに対する保証バイト数の割合を算出します。(訂正可能バイト数 / データ部の総サイズ) 計算結果として 15.87...%15.87...\% となり、小数第2位を切り捨てて 15.9 % が正答となります。

各選択肢の解説

本設問は数値解答式のため選択肢はありませんが、メタデータの加算漏れや切り捨ての指定違反に注意が必要です。

設問1(3)(a)は,正答率が低かった。ヘッダー部にはデータ部の分割データ及びECC2のバイト数に関する情報が含まれており,これらの情報にエラーが生じるとパケット内のECC2の領域を誤認し,エラーの訂正ができなくなる。可変長のパケットにおいて,ECC1が必要となった理由を読み取って解答してほしい。

設問2

衛星制御部のソフトウェア設計について答えよ。

(1)

表6中の a に入れる適切な字句を答えよ。

模範解答

充電姿勢モード終了

採点基準(配点 6点)

正確性(内容)(6点)

  • 6: 正解の字句と完全に一致している。
  • 3: 解答に関連する字句が含まれているが、一部誤りや不要な文字が含まれている。
  • 0: 不正解、または無解答。

解説

本問は、衛星制御部のソフトウェア設計におけるタスク間通信の通知内容を問う穴埋め問題です。 状態遷移図やシーケンス図の文脈から、各タスクがどのタイミングでどのような通知を行うかを正確に読み取る必要があります。

高得点のポイント

  • 表中の前後の処理の流れ(通信開始・停止、姿勢変更など)から、適切な字句を抜き出せていること。

(2)

表6中の b に入れる適切な字句を答えよ。

模範解答

テレメトリ送信停止

採点基準(配点 6点)

正確性(内容)(6点)

  • 6: 正解の字句と完全に一致している。
  • 3: 解答に関連する字句が含まれているが、一部誤りや不要な文字が含まれている。
  • 0: 不正解、または無解答。

解説

本問は、衛星制御部のソフトウェア設計におけるタスク間通信の通知内容を問う穴埋め問題です。 状態遷移図やシーケンス図の文脈から、各タスクがどのタイミングでどのような通知を行うかを正確に読み取る必要があります。

高得点のポイント

  • 表中の前後の処理の流れ(通信開始・停止、姿勢変更など)から、適切な字句を抜き出せていること。

(3)

表6中の c に入れる適切な字句を答えよ。

模範解答

テレメトリ送信開始

採点基準(配点 6点)

正確性(内容)(6点)

  • 6: 正解の字句と完全に一致している。
  • 3: 解答に関連する字句が含まれているが、一部誤りや不要な文字が含まれている。
  • 0: 不正解、または無解答。

解説

本問は、衛星制御部のソフトウェア設計におけるタスク間通信の通知内容を問う穴埋め問題です。 状態遷移図やシーケンス図の文脈から、各タスクがどのタイミングでどのような通知を行うかを正確に読み取る必要があります。

高得点のポイント

  • 表中の前後の処理の流れ(通信開始・停止、姿勢変更など)から、適切な字句を抜き出せていること。

(4)

表6中の d に入れる適切な字句を答えよ。

模範解答

目標姿勢

採点基準(配点 6点)

正確性(内容)(6点)

  • 6: 正解の字句と完全に一致している。
  • 3: 解答に関連する字句が含まれているが、一部誤りや不要な文字が含まれている。
  • 0: 不正解、または無解答。

解説

本問は、衛星制御部のソフトウェア設計におけるタスク間通信の通知内容を問う穴埋め問題です。 状態遷移図やシーケンス図の文脈から、各タスクがどのタイミングでどのような通知を行うかを正確に読み取る必要があります。

高得点のポイント

  • 表中の前後の処理の流れ(通信開始・停止、姿勢変更など)から、適切な字句を抜き出せていること。

(5)

表6中の e に入れる適切な字句を答えよ。

模範解答

姿勢変更完了

採点基準(配点 6点)

正確性(内容)(6点)

  • 6: 正解の字句と完全に一致している。
  • 3: 解答に関連する字句が含まれているが、一部誤りや不要な文字が含まれている。
  • 0: 不正解、または無解答。

解説

本問は、衛星制御部のソフトウェア設計におけるタスク間通信の通知内容を問う穴埋め問題です。 状態遷移図やシーケンス図の文脈から、各タスクがどのタイミングでどのような通知を行うかを正確に読み取る必要があります。

高得点のポイント

  • 表中の前後の処理の流れ(通信開始・停止、姿勢変更など)から、適切な字句を抜き出せていること。

(6)

次の文章は,衛星制御部におけるタスク優先度の割当てに関する記述である。文中の f に入れる適切な字句を答えよ。 f には高,中,低のいずれかを入れ,g,h,i にはタスク名を入れること。

コマンド応答データを他のデータに優先して送信する目的は,建設進捗状況の監視と地上局による運用効率の両立である。メインタスク,地上通信タスク,地上コマンドタスクに,高,中,低の異なるタスク優先度を割り当てた。地上コマンドタスクの優先度にfを割り当てることによって,地上通信タスクとの間では,gによってhが阻害されることを防ぐことができ,メインタスクとの間では,hによってiが阻害されることを防ぐことができる。

模範解答

採点基準(配点 6点)

正確性(内容)(6点)

  • 6: 正解の字句と完全に一致している。
  • 3: 解答に関連する字句が含まれているが、一部誤りや不要な文字が含まれている。
  • 0: 不正解、または無解答。

解説

本問は、衛星制御部におけるタスク優先度の割当てと、それによる機能競合の調停機構を問う問題です。 コマンド応答データの優先的な送信や、姿勢変更中の安全確保など、各タスクの役割と優先度(高・中・低)の関係性を正確に理解しているかが問われます。

高得点のポイント

  • 文脈から、優先度による割り込み制御の目的(どの処理がどの処理を阻害しないようにするか)を正しく理解し、適切な字句を当てはめられていること。

(7)

文中の g に入れる適切な字句を答えよ。

模範解答

テレメトリデータの送信

採点基準(配点 6点)

正確性(内容)(6点)

  • 6: 正解の字句と完全に一致している。
  • 3: 解答に関連する字句が含まれているが、一部誤りや不要な文字が含まれている。
  • 0: 不正解、または無解答。

解説

本問は、衛星制御部におけるタスク優先度の割当てと、それによる機能競合の調停機構を問う問題です。 コマンド応答データの優先的な送信や、姿勢変更中の安全確保など、各タスクの役割と優先度(高・中・低)の関係性を正確に理解しているかが問われます。

高得点のポイント

  • 文脈から、優先度による割り込み制御の目的(どの処理がどの処理を阻害しないようにするか)を正しく理解し、適切な字句を当てはめられていること。

(8)

文中の h に入れる適切な字句を答えよ。

模範解答

コマンドデータの処理

採点基準(配点 6点)

正確性(内容)(6点)

  • 6: 正解の字句と完全に一致している。
  • 3: 解答に関連する字句が含まれているが、一部誤りや不要な文字が含まれている。
  • 0: 不正解、または無解答。

解説

本問は、衛星制御部におけるタスク優先度の割当てと、それによる機能競合の調停機構を問う問題です。 コマンド応答データの優先的な送信や、姿勢変更中の安全確保など、各タスクの役割と優先度(高・中・低)の関係性を正確に理解しているかが問われます。

高得点のポイント

  • 文脈から、優先度による割り込み制御の目的(どの処理がどの処理を阻害しないようにするか)を正しく理解し、適切な字句を当てはめられていること。

(9)

文中の i に入れる適切な字句を答えよ。

模範解答

姿勢モードの変更

採点基準(配点 6点)

正確性(内容)(6点)

  • 6: 正解の字句と完全に一致している。
  • 3: 解答に関連する字句が含まれているが、一部誤りや不要な文字が含まれている。
  • 0: 不正解、または無解答。

解説

本問は、衛星制御部におけるタスク優先度の割当てと、それによる機能競合の調停機構を問う問題です。 コマンド応答データの優先的な送信や、姿勢変更中の安全確保など、各タスクの役割と優先度(高・中・低)の関係性を正確に理解しているかが問われます。

高得点のポイント

  • 文脈から、優先度による割り込み制御の目的(どの処理がどの処理を阻害しないようにするか)を正しく理解し、適切な字句を当てはめられていること。

(10)

表6中の下線(ア)について,メインタスクは充電姿勢モード要求を通知する前に,二つのタスクに通知を行う必要がある。それぞれのタスクに対してどのような通知を行うか。30字以内で答えよ。

模範解答

①ミッションタスクに対して撮影中止の通知を行う。

②地上通信タスクに対して画像送信停止の通知を行う。

採点基準(配点 6点)

知識・理解度(内容)(3点)

  • 3: 要求仕様や状態遷移の条件に基づく2つの通知内容が正確かつ完全に説明されている。
  • 2: 2つの通知内容の大部分は説明されているが、表現に曖昧な箇所がある。
  • 1: どちらか1つの通知内容しか記述されていない、あるいは理解が不十分である。
  • 0: 不正解、または無解答。

論理性(構造)(3点)

  • 3: 論理の飛躍がなく、非常にわかりやすい構成で記述されている。
  • 2: おおむね論理的に記述されているが、一部構成に改善の余地がある。
  • 1: 文脈が不明瞭で、意図を汲み取るのが難しい。
  • 0: 論理が破綻している。

解説

本問は、状態遷移に伴うタスク間通信の調停シーケンスを問う問題です。 メインタスクが充電姿勢モードへの移行を決定した場合、現在実行中あるいは待機中のミッションタスクや地上通信タスクに対して、それぞれの処理を安全に中断・停止させるための通知を事前に行う必要があります。

高得点のポイント

  • 「ミッションタスクに対して撮影中止の通知」が含まれていること。
  • 「地上通信タスクに対して画像送信停止の通知」が含まれていること。
  • 指定字数(30字)以内に簡潔にまとまっていること。

設問2(1)b, cは,正答率がやや低かった。通信の開始及び停止に関する通知について問う設問であった。通信と関連しない通知の解答や,テレメトリ送信開始と停止が逆になっている解答がみられた。画像データとテレメトリデータを同時に送信しない仕様を読み取って解答してほしい。

設問3

OTAについて答えよ。

衛星制御部のOTAは次の3ステップで実施する。

  1. 衛星が通信可能範囲を飛行中に,地上局は更新する衛星制御部のソフトウェア(以下,OTAデータという)を分割し,OTAコマンドとして送信する。衛星制御部は,受信したデータを情報記憶ユニット内の専用の領域に保存したのち,地上局に完了を示すコマンド応答データを送信する。地上局は,完了を受信すると次のデータを送信する。
  2. 地上局は,全OTAデータに対応する完了を受信すると,保存されたOTAデータの検証を衛星に指示する。衛星制御部は,検証成功又は検証失敗を地上局に応答する。
  3. 地上局は,検証成功を受信すると,衛星が通信可能範囲を飛行する運用上適切な時点で,受信した新たなソフトウェアの実行を目的とした衛星制御部の再起動を指示する。

(1)

建設現場が撮影時に衛星と地上局が通信可能な範囲に立地している場合であっても,OTAコマンド受信時に建設進捗状況の監視が阻害されないようにすることを目的として,表6中の下線(イ)で行う調停の内容を45字以内で答えよ。

模範解答

画像送信の開始後,画像送信停止までOTA処理タスクにOTAコマンドを通知しない。

採点基準(配点 5点)

知識・理解度(内容)(3点)

  • 3: 画像送信期間中という条件と、OTAコマンドを通知しないという調停内容が過不足なく記述されている。
  • 2: 調停内容は記述されているが、対象となる期間の指定がやや不十分である。
  • 1: 関連するキーワードは含まれるが、調停の具体的な仕組みについての理解が不十分である。
  • 0: 不正解、または無解答。

論理性(構造)(2点)

  • 2: 論理的な構成で、意図が明確に伝わる文章になっている。
  • 1: 意味は通じるが、文のつながりや構成にやや不自然さがある。
  • 0: 論理が破綻しており、意味が読み取れない。

解説

本問は、通信帯域の競合を防ぐためのタスク間調停の具体策を問う問題です。 地上通信タスクはコマンド応答データの送信を優先するため、画像データの送信中にOTAコマンドを受信・処理してしまうと、コマンド応答データの送信が割り込み、結果として画像データの送信が阻害されてしまいます。これを防ぐためには、画像送信が完了(停止)するまでOTAコマンドの通知を保留する設計が必要です。

高得点のポイント

  • 「画像送信の開始後から停止まで」という特定の期間を明示していること。
  • その期間中、「OTA処理タスクにOTAコマンドを通知しない」という調停内容が具体的に記述されていること。

(2)

表7中の j に入れる適切な内容を,35字以内で答えよ。なお,画像データの圧縮率,データ部長及び分割データ長の設定は,地上局からのコマンドデータ送信によって変更できるものとする。

模範解答

画像データの送信前及び送信後に,姿勢モードの要求を通知しない。

採点基準(配点 5点)

知識・理解度(内容)(3点)

  • 3: 画像データの送信前後というタイミングと、姿勢モード要求を通知しないというアクションが過不足なく記述されている。
  • 2: アクションは記述されているが、タイミングの指定(前及び後)が不完全である。
  • 1: 関連するキーワードは含まれるが、調停の具体的な内容についての理解が不十分である。
  • 0: 不正解、または無解答。

論理性(構造)(2点)

  • 2: 論理的な構成で、意図が明確に伝わる文章になっている。
  • 1: 意味は通じるが、文のつながりや構成にやや不自然さがある。
  • 0: 論理が破綻しており、意味が読み取れない。

解説

本問は、画像データの送信前後におけるシステム状態の安定化(不要な姿勢変更の抑止)について問う問題です。 画像データの送信前後に姿勢モードの変更要求が通知されると、アンテナの指向性が崩れ、安定した通信が阻害されるおそれがあります。通信可能範囲での運用を最大限に活用するため、この期間中は姿勢変更をロックする(要求を通知しない)調停が必要です。

高得点のポイント

  • 「画像データの送信前及び送信後」という対象タイミングを正しく指定していること。
  • その間、「姿勢モードの要求を通知しない」という制御アクションが明記されていること。

(3)

表7中の k に入れる適切な内容を,35字以内で答えよ。

模範解答

通信可能範囲に入ると,通信開始及び画像送信開始を通知する。

採点基準(配点 5点)

知識・理解度(内容)(3点)

  • 3: 通信可能範囲に入った条件と、通信開始・画像送信開始の2つの通知アクションが過不足なく記述されている。
  • 2: 条件は示されているが、2つのアクションのうちいずれかが欠けている。
  • 1: 関連するキーワードは含まれるが、初期動作シーケンスについての理解が不十分である。
  • 0: 不正解、または無解答。

論理性(構造)(2点)

  • 2: 論理的な構成で、意図が明確に伝わる文章になっている。
  • 1: 意味は通じるが、文のつながりや構成にやや不自然さがある。
  • 0: 論理が破綻しており、意味が読み取れない。

解説

本問は、衛星が通信可能範囲に入った際の初期動作シーケンスを問う問題です。 衛星が地上局との通信可能範囲に入ったことを検知すると、まず通信レイヤの初期化(通信開始)を行い、続いて滞留している画像データの送信プロセスを起動する通知を行う必要があります。

高得点のポイント

  • 「通信可能範囲に入ると」というトリガー条件が明示されていること。
  • 「通信開始及び画像送信開始を通知する」という2つのアクションが含まれていること。

(4)

(b) 低速ダウンリンクで画像データの送信を行うため1パケットのサイズを512バイトに変更し,通信可能範囲の80%を画像データの送信に割り当てるものとした。パケットのヘッダー部のサイズは表4のままとし,画像の識別と画像ブロックのシーケンス番号の識別のために付与するメタデータのサイズはそれぞれ4バイト,ECC2は64バイトとする。送信可能な画像データの最大サイズは何Mバイトか。答えは小数第2位を切り捨てて,小数第1位まで求めよ。ここで,1Mバイトは1,000,000バイトとし,同一パケットの繰返し送信は行わないものとする。

模範解答

1.8

配点 5

解説

本問は、変更されたパケットサイズと通信条件のもとで、送信可能な最大画像データサイズを計算する問題です。 1パケットのサイズが 512 バイト512 \text{ バイト} に変更されています。ここからヘッダー部、メタデータ(8 バイト8 \text{ バイト})、ECC2(64 バイト64 \text{ バイト})等のオーバーヘッドを差し引くことで、1パケットに格納可能な純粋な画像データサイズが求まります。 さらに、通信可能範囲の 80%80\% の時間を画像データ送信に割り当てるという条件から、全送信可能パケット数を算出し、これらを掛け合わせます。 結果として総データサイズを算出し、Mバイト\text{Mバイト} 単位に換算します。計算結果の小数第2位を切り捨てた 1.8 Mバイト\text{Mバイト} が正解となります。

各選択肢の解説

本設問は数値解答式のため選択肢はありませんが、ECC2のサイズ変更や通信時間の 80%80\% 制約を正しく計算式に組み込めているかが正答の鍵となります。

設問3(1)は,正答率が低かった。地上通信タスクは,画像データの送信よりも,コマンド応答データの送信を優先する。画像データの送信中に,地上局から受信したOTAコマンドに対応する処理,及びコマンド応答データの送信を行うと,画像データの送信が阻害される可能性があることを読み取って解答してほしい。