令和6年度 秋期 プロジェクトマネージャ試験 データベーススペシャリスト試験 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 システム監査技術者試験 情報処理安全確保支援士試験 午前 I 問題 【共通】 問24

BPRによって業務を見直した場合,これまで従業員5人で年間計9,000時間掛かっていた業務が7,000時間で実現可能なことと,その7,000時間のうちの2,000時間分の業務は外部委託が可能なことが分かった。この結果を基にBPRを実施した次のシナリオaからdのうち,当該部門において,年間当たりの金額面の効果が最も高いものはどれか。なお,いずれのシナリオも年初から実施することとし,条件に記載した時間や費用以外は考慮しないものとする。

〔条件〕

  1. 年間計9,000時間の内訳は従業員1人当たり1,800時間とする。
  2. 従業員1人当たりの年間の人件費は600万円とする。
  3. 外部委託が可能な2,000時間分の業務を,外部委託した場合の年間費用は700万円とする。外部委託の契約は1年単位で年間費用の700万円は固定である。
  4. 従業員の空いた時間は別の付加価値業務が行えるようになり,従業員1人につき100時間当たり20万円の利益を得ることができる。
  5. 従業員4人で当該業務を行う場合は,残り1人は他部門に異動する。当該部門では,1人分の人件費の削減効果だけを考慮する。
  6. BPR実施後,当該業務に関わらない従業員の人件費は金額面の効果とみなす。
各シナリオの条件一覧
図の説明テキスト
シナリオ 当該業務を行う従業員数 外部委託
a 4人 する
b 4人 しない
c 5人 する
d 5人 しない
解答・解説

正解: イ. シナリオb

BPRとは

BPR(Business Process Reengineering)とは、既存の組織やビジネスルールを根本的に見直し、業務フローや情報システムを再構築することです。業務の効率化やコスト削減、品質向上などを目的に実施されます。

正解の根拠

各シナリオにおける金額面の効果は、以下の合計から外部委託費を差し引いた金額となります。

  1. 人件費の削減効果
    従業員4人で業務を行う場合は1人が他部門へ異動するため、1人当たりの年間人件費600万円が効果として計上されます。従業員5人の場合は削減効果は0万円です。

  2. 付加価値業務による利益
    従業員1人当たりの年間労働時間は1,800時間です。従業員の総労働時間から当該業務にかかる時間を引いた「空き時間」において、100時間当たり20万円の利益が得られます。

シナリオb(従業員4人、外部委託しない)の金額面の効果を計算します。

  • 人件費の削減効果:
    従業員が4人となるため、1人分の削減効果は 600万円

  • 当該業務に費やす時間:
    BPR後の全体業務時間 7,000時間 をすべて従業員で行うため 7,000時間

  • 従業員の総労働時間:
    従業員 4人 × 1,800時間 = 7,200時間

  • 従業員の空き時間:
    総労働時間 7,200時間 - 当該業務時間 7,000時間 = 200時間

  • 付加価値業務による利益:
    空き時間 200時間 ÷ 100時間 × 20万円 = 40万円

  • 外部委託費:
    外部委託しないため 0万円

  • シナリオbの金額面の効果:
    600万円(人件費削減) + 40万円(利益) - 0万円(外部委託費) = 640万円

他のシナリオと比較してシナリオbの640万円が最も高いため、正解はシナリオbとなります。

各選択肢の解説

  • ア: シナリオaは従業員4人で外部委託をするケースです。空き時間は「7,200時間 - (7,000時間 - 2,000時間) = 2,200時間」となり、利益は「2,200時間 ÷ 100時間 × 20万円 = 440万円」です。金額面の効果は「600万円(人件費削減) + 440万円(利益) - 700万円(外部委託費) = 340万円」となり、シナリオbより低いため誤りです。

  • イ: シナリオbは従業員4人で外部委託をしないケースです。金額面の効果は640万円となり、全シナリオの中で最も高いため正解です。

  • ウ: シナリオcは従業員5人で外部委託をするケースです。異動がないため人件費削減効果はありません。空き時間は「9,000時間 - (7,000時間 - 2,000時間) = 4,000時間」となり、利益は「4,000時間 ÷ 100時間 × 20万円 = 800万円」です。金額面の効果は「0万円(人件費削減) + 800万円(利益) - 700万円(外部委託費) = 100万円」となり、シナリオbより低いため誤りです。

  • エ: シナリオdは従業員5人で外部委託をしないケースです。人件費削減効果はありません。空き時間は「9,000時間 - 7,000時間 = 2,000時間」となり、利益は「2,000時間 ÷ 100時間 × 20万円 = 400万円」です。金額面の効果は「0万円(人件費削減) + 400万円(利益) - 0万円(外部委託費) = 400万円」となり、シナリオbより低いため誤りです。

Spineチーム