令和3年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問題 問78
ストラテジ法務・標準セキュリティ関連法規
企業が業務で使用しているコンピュータに,記憶媒体を介してマルウェアを侵入させ,そのコンピュータのデータを消去した者を処罰の対象とする法律はどれか。
解答・解説
正解: ア. 刑法
業務で使用しているコンピュータのデータを消去し、業務を妨害する行為は、刑法における電子計算機損壊等業務妨害罪(第234条の2)として処罰の対象となります。
本問では「記憶媒体を介してマルウェアを侵入」と明記されており、ネットワーク経由でのアクセスを前提としない点がポイントです。
各選択肢の解説
- ア 刑法: 正解です。他人の業務に使用するコンピュータのデータを破壊したり、虚偽の情報を与えたりして業務を妨害する行為は、刑法によって処罰されます。記憶媒体を介したマルウェアの感染によるデータ消去もこれに該当します。
- イ 製造物責任法: 製造物の欠陥によって生命、身体、または財産に損害を被った場合の、製造業者の損害賠償責任について定めた法律です。意図的なマルウェアによるデータ消去を処罰する法律ではありません。
- ウ 不正アクセス禁止法: ネットワークを経由して他人のコンピュータに不正にアクセスする行為(他人のID/パスワードの無断使用や、セキュリティ・ホールの悪用など)を禁止する法律です。本問は「記憶媒体を介して」マルウェアを侵入させているため、ネットワーク経由を要件とする同法の対象にはなりません。
- エ プロバイダ責任制限法: インターネット上で誹謗中傷などの権利侵害が発生した際の、プロバイダ(インターネット接続業者など)の損害賠償責任の制限や、発信者情報の開示請求について定めた法律です。マルウェアによるデータ消去や業務妨害とは無関係です。