平成15年度 宅地建物取引主任者資格試験 問33

甲県知事の宅地建物取引主任者登録(以下この問において「登録」という。)を受けている取引主任者Aに関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。

解答・解説

正解: 2. Aは、乙県知事から事務の禁止処分を受けたが、乙県内に所在する宅地建物取引業者Bの事務所の業務に従事しているため、その禁止の期間が満了すれば、甲県知事を経由して、乙県知事に登録の移転の申請をすることができる。

本問は、宅地建物取引士(以下、宅建士)の登録、届出義務、登録移転、および欠格事由等に関する理解を問う問題です。宅地建物取引業法の規定に照らし合わせ、各記述の正誤を判断します。

正解は 2 です。

正解の根拠

宅建士は、現在登録を受けている都道府県以外の都道府県に所在する宅建業者の事務所の業務に従事し、または従事しようとするときは、現在登録を受けている都道府県知事(甲県知事)を経由して、移転先の都道府県知事(乙県知事)へ登録の移転を申請することができます。ただし、事務禁止処分を受けている期間中は登録の移転を申請することができません。本肢では禁止期間が満了しているため、適法に申請を行うことができます。

各選択肢の解説

  • 1. 誤り
    宅建士が破産手続開始の決定を受けた場合、その旨を登録をしている都道府県知事に届け出なければなりません。この際の届出義務者は宅建士本人であり、破産管財人ではありません(法人の宅建業者が破産した場合の届出義務者は破産管財人です)。なお、届出期間は事由が発生した日から30日以内です。

  • 2. 正しい
    上記の「正解の根拠」の通り、事務禁止期間が満了すれば、甲県知事を経由して乙県知事に登録の移転を申請することができます。

  • 3. 誤り
    「懲役1年、執行猶予3年及び罰金10万円の刑に処せられ」とあるため、懲役刑には執行猶予が付されていますが、罰金刑(実刑)が併科されています。宅地建物取引業法違反により罰金刑に処せられた場合、その刑の執行を終わり、または執行を受けることがなくなった日から5年間を経過しなければ、新たに登録を受けることはできません。したがって、懲役刑の執行猶予期間が満了しただけでは、翌日から直ちに登録を受けることはできません。

  • 4. 誤り
    宅建業者が免許取消処分を受けた場合、その処分の理由が「不正手段による免許取得」や「業務停止処分事由に該当し情状が特に重い」等の悪質なものであるときには、当時の役員も5年間の欠格事由に該当し、宅建士の登録が消除されます。しかし、「営業保証金を供託せずに免許を取り消された」という事由は、役員個人の宅建士登録の消除事由(欠格事由)には該当しません。したがって、Aの登録が消除されることはありません。

Spineチーム