管理業務主任者 仕訳 — 頻出論点と過去問

頻出論点

1. この分野は何か

管理費の入金や工事代金の支払では、お金が動いた月と、収入や費用として計上する月が食い違うことがあります。その食い違いを帳簿の上でつなぐのが、前受金や未払金といった科目です。期末の月の仕訳には、前の月までに立てた科目の取崩しと、次の月に向けて立てる科目が一緒に現れます。

2. 実際の出題のされ方

会計年度を毎年4月1日から翌年3月31日までとし、期末月である3月分の仕訳として最も適切なものを4つの選択肢(仕訳表)から選ばせる問題が定番です。どの問題にも、発生主義で経理しているという前提が付いています。

出題のパターンは大きく2つに分かれます。1つ目は、組合員からの管理費・修繕積立金や駐車場・専用庭の使用料などの入金内訳(2月以前分、3月分、4月以降分など)や、当月末時点で未入金となっている金額のデータから、3月分の合算した仕訳を選ばせる問題です。前月までに入金されていた当月分の振替や、新規契約に伴う駐車場の敷金の受け入れが組み合わされることもあります。

2つ目は、工事や清掃の発注、備品の購入、諸費用の支払の明細や見積書の条件から、3月分の仕訳を選ばせる問題です。複数の取引を合算した仕訳表を選ぶ形式のほか、4つの取引それぞれに対して示された仕訳のうち適切なものを1つ選ばせる形式も出ています。

3. 学習のポイント

計上する月を決めるのは、金銭が動いた日ではありません。入金なら、その金銭がどの月の分かで決まり、工事や物品なら、完了や引渡しのあった月で決まります。計上する月とお金の動く月がずれた分は、収入や費用の科目に入れず、資産や負債の科目に置きます。

たとえば、自転車置場の使用料を10月に現金で13,400円受け取り、そのうち7,600円が11月分なら、10月の仕訳は、借方が現金13,400円、貸方が自転車置場使用料収入5,800円と前受金7,600円です。

支出の中身によっても科目は変わります。壊れたものを元の状態に戻す工事は費用で、新しく設備を持つための支出は資産です。同じ先払いでも、一回限りの工事の内金と、続けて受ける役務の翌月以降の対価では、載せる科目が違います。

4. 間違えやすいところ

当月中に動いた金額をそのまま当月の収入や費用に入れる誤答肢が繰り返し出題されています。これは金銭の動きだけで計上する現金主義の処理で、問題の前提と食い違います。

翌月以降の分の入金を当月の分と合わせて収入に入れる誤答肢もよく並びます。その月の管理はまだ行われていないので、入金があっても収入にはなりません。

前の月以前の分の入金を当月の収入に足す誤答肢もありました。過去の月の分はその月の収入に計上済みなので、足すと同じ収入を二度数えることになります。

新規契約の敷金を前受金にまとめる誤答肢がありました。前受金は後の月の収入に振り替わるものですが、敷金は契約が終われば返す金銭です。

工事や備品を発注しただけの月に、修繕費や備品、未払金を載せる誤答肢がありました。発注の段階では工事も納入も終わっておらず、計上の元になる事実がまだありません。

年払いの危険保険料を、支払った月の費用に全額入れる誤答肢がありました。翌月以降の分は、まだ補償を受けていない期間の保険料です。

仕訳の理解度チェック

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