Spineチーム

管理業務主任者試験の分野別出題分析:10回分・500問の実測データ

管理業務主任者試験は50問・四肢択一で、出題範囲は5つの項目で定められています。ただ、項目ごとの出題数は公表されていません。この記事では、Spine が収録する平成28年度〜令和7年度の10回・500問を分野とテーマで数え、どこから何問くらい出ているかをデータで確認します。

集計は Spine 収録データ(問題を構造化した JSON)に対する機械集計です。分類は Spine が学習用に設計した分野・テーマの体系に基づくもので、試験実施機関の公式分類ではありません。原問題はマンション管理業協会の管理業務主任者試験のページで公表されています。

対象データと数え方

  • 対象: 平成28年度(2016)〜令和7年度(2025)の10回。各回50問なので500問です
  • 分野集計: 1問に6つの分野のどれか1つを割り当てています(問題の主題で決める。法令をまたぐ問題も1分野に数える)
  • テーマ集計: 1問に複数のテーマを付けることがあります。テーマの件数は「テーマの出現回数」で、足し合わせても問題数にはなりません。区分所有法・標準管理規約・標準管理委託契約書は、その法令・ひな形の問題に付けるテーマと、その中の論点のテーマを重ねて付けています
  • 集計時点: 2026年11月1日

分野別の出題数 — 10回・500問

分野 500問中 1回あたりの範囲 令和5〜7年度
区分所有法・標準管理規約 136問 12〜16問 14・16・14問
建物・設備の維持保全 109問 9〜12問 12・12・12問
民法・その他の法令 103問 5〜14問 8・5・7問
管理委託契約・管理実務 66問 5〜8問 7・7・7問
マンション管理適正化法 55問 5〜6問 6・6・6問
管理組合の会計・税務 31問 2〜4問 3・4・4問

区分所有法・標準管理規約と建物・設備の維持保全の2分野で、毎回の半分前後を占めます。

年度による変化が大きいのは民法・その他の法令です。平成28年度〜令和2年度は毎回12〜14問でしたが、令和3年度以降は5〜9問になりました。反対に、建物・設備の維持保全は令和3年度以降、毎回11〜12問になっています。この10回ではこう動いた、という観察で、次の試験の配分を予告するものではありません。

マンション管理適正化法は毎回5〜6問です。マンション管理士試験の合格者が免除を受ける5問は、この分野から出ています(免除の仕組みは試験の全体像を参照)。

区分所有法・標準管理規約 — 136問

テーマ 10回分の出現数
標準管理規約 80
└ 管理組合の業務・役員・理事会 27
└ 専有部分・共用部分の範囲・用法・修繕 23
└ 総会 22
└ 管理費等・会計 22
区分所有法 65
└ 専有部分・共用部分・敷地 23
└ 管理者・集会・決議 23
└ 規約の設定・変更と効力 12
└ 管理組合法人 10
└ 義務違反者への措置・罰則 8
└ 団地 4
└ 復旧・建替え 3
建替え円滑化法・被災マンション法 4

標準管理規約と区分所有法は10回すべてに出ています。1問の中で区分所有法と標準管理規約の両方を根拠に問う問題もあり(10回で11問)、2つは「法律が決めていること」と「規約のひな形がそれをどう具体化しているか」を対にして学ぶ範囲です。

区分所有法は2026年4月施行の改正で、集会の招集・決議、共用部分の変更、規約の変更、建替えなどの規定が改められました。標準管理規約も令和7年に改正されています。過去問の正解・解説は出題当時の法令に基づくので、この分野は現行の規定とあわせて確かめながら解いてください。

建物・設備の維持保全 — 109問

テーマ 10回分の出現数
建築基準法 25
長期修繕計画 23
劣化・調査診断・補修・改修 20
消防法・防災設備 15
給排水衛生設備 14
電気・ガス・給湯設備 8
換気・遮音・断熱 6
土地・建物 6
法定点検・定期報告 4
修繕積立金(ガイドライン) 4
昇降機・機械式駐車場 3

法令(建築基準法・消防法)と、技術(劣化・設備)と、計画(長期修繕計画作成ガイドライン・修繕積立金ガイドライン)の3つの系統があります。長期修繕計画は1つのテーマで23回と、建物・設備の中で建築基準法に次ぐ出現数です。

民法・その他の法令 — 103問

テーマ 10回分の出現数
その他の関連法令 16
時効 12
請負・委任等 11
宅地建物取引業法 11
相続 9
賃貸借(民法)・借地借家法・不法行為・品確法 各7
代理・契約の成立と解除 各6
抵当権・売買・個人情報保護法・賃貸住宅管理業法 各5

民法のテーマは広く分散しています。時効は、滞納管理費の回収と同じ問題で問われることがあります(10回で9問)。宅地建物取引業法は10回すべてに出ています。

管理委託契約・管理実務 — 66問

テーマ 10回分の出現数
標準管理委託契約書 39
└ 契約条項(再委託・通知・開示・解除・更新) 28
└ 管理事務の内容と実施方法 22
滞納管理費の回収 29

標準管理委託契約書と滞納管理費の回収は、どちらも10回すべてに出ています。滞納管理費の回収には、時効や相続など民法の知識を組み合わせる問題が含まれます。

マンション管理適正化法 — 55問

テーマ 10回分の出現数
重要事項説明・契約成立時の書面 13
業務処理の原則・業務規制 11
基本方針・適正化指針・管理計画認定 10
管理業務主任者 9
財産の分別管理 9
マンション管理業の登録・監督 7
分譲マンションの統計・データ 5

重要事項説明・契約成立時の書面は10回すべてに出ています。

管理組合の会計・税務 — 31問

テーマ 10回分の出現数
仕訳 20
管理組合の税務 6
管理組合の会計・財務諸表 5

問題数は毎回2〜4問と少ないものの、仕訳は10回すべてに出ています。

実測から導ける学習方針

  1. 区分所有法と標準管理規約を対にして学ぶ — 2つで毎回12〜16問。法律の規定と、規約のひな形の定め方を並べて覚える
  2. 建物・設備は3つの系統で漏れを防ぐ — 法令・技術・計画(長期修繕計画)のどれが欠けても失点になる
  3. 民法は分野を絞りすぎない — 令和3年度以降は問題数が減ったが、テーマは広く、滞納管理費の問題にも時効・相続の知識が入る
  4. 改正のある範囲は現行の規定で確かめる — 区分所有法・標準管理規約は、過去問の解説と現行の規定が異なる場合がある

Spine では、この記事と同じ分野・テーマの体系で全問題を分類しており、「総会の問題だけを年度横断で解く」「滞納管理費の回収だけを続けて解く」といったテーマ別の演習ができます。まず問題の感触をつかみたい方は、管理業務主任者試験の過去問を登録なしで解けます。


出典・検証資料

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