令和7年度 春期 システムアーキテクト試験 午前II 問19
テクノロジネットワークセキュリティ技術電子メールDNS・電子メールのセキュリティ
スパムメール対策として,サブミッションポート(ポート番号587)を導入する目的はどれか。
解答・解説
正解: エ. SMTP-AUTHを使用して,メール送信者を認証する。
サブミッションポート(ポート番号587)は、ユーザーのメールクライアントからメールサーバへメールを送信(投稿)するための専用ポートです。代りに、従来のSMTP(ポート番号25)は、メールサーバ間の転送とユーザーからの送信の両方に使用されていましたが、送信元認証の仕組みが標準では備わっていなかったため、スパムメールの踏み台にされやすいという問題がありました。これを防ぐため、ユーザーからのメール送信専用としてサブミッションポートを設け、同時にSMTP-AUTHによる送信者認証を必須とすることで、認証された正規のユーザーのみがメールを送信できるようにしています。したがって、サブミッションポート導入の目的は「SMTP-AUTHを使用して、メール送信者を認証する」ことになります。
各選択肢の解説
- ア:DNSサーバにSPFレコードを問い合わせる。これはSPF(Sender Policy Framework)の説明です。メール受信側のサーバが、送信元のIPアドレスをDNSに登録された情報(SPFレコード)と照合して、送信元のドメインが詐称されていないかを確認する仕組みです。
- イ:DNSサーバに登録されている公開鍵を使用して,デジタル署名を検証する。これはDKIM(DomainKeys Identified Mail)の説明です。送信側がメールにデジタル署名を付与し、受信側がDNSから取得した公開鍵で署名を検証することで、送信元の正当性と改ざんがないことを確認する仕組みです。
- ウ:POP before SMTPを使用して,メール送信者を認証する。これはPOP before SMTPの説明です。メール送信(SMTP)の前にメール受信(POP3)を行わせ、POP3で認証に成功したIPアドレスからのSMTP送信を一定時間許可する仕組みです。SMTP自体に認証機能がなかった時代によく使われましたが、サブミッションポートと直接の関連はありません。
- エ:SMTP-AUTHを使用して,メール送信者を認証する。正解です。サブミッションポートは、SMTP-AUTHによる認証と組み合わせて使用され、正規のユーザーのみにメールの送信を許可します。