令和7年度 秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前II 問9

COCOMOには,システム開発の工数を見積もる式の一つとして次式がある。

開発工数=3.0×(開発規模)1.12開発工数 = 3.0 \times (開発規模)^{1.12}

この式を基に,開発規模と開発生産性(開発規模÷開発工数)の関係を表したグラフはどれか。ここで,開発工数の単位は人月,開発規模の単位はキロ行とする。

解答・解説

正解: エ.

正解の根拠

COCOMO(Constructive Cost Model)における開発工数の見積り式は以下のように与えられています。

開発工数=3.0×(開発規模)1.12開発工数 = 3.0 \times (開発規模)^{1.12}

この式を用いて、開発生産性(開発規模 ÷ 開発工数)を求めます。
開発生産性の式に開発工数を代入すると、以下のようになります。

開発生産性=開発規模開発工数開発生産性 = \frac{開発規模}{開発工数}
=開発規模3.0×(開発規模)1.12= \frac{開発規模}{3.0 \times (開発規模)^{1.12}}
=13.0×(開発規模)1−1.12= \frac{1}{3.0} \times (開発規模)^{1 - 1.12}
=13.0×(開発規模)−0.12= \frac{1}{3.0} \times (開発規模)^{-0.12}

この式から、開発生産性は開発規模の −0.12-0.12 乗に比例することがわかります。
指数が負の数(−0.12-0.12)であるため、開発規模が大きくなるにつれて開発生産性は徐々に低下していく(右肩下がりのグラフになる)ことが示されています。したがって、単調減少を表しているエのグラフが正解となります。

各選択肢の解説

数式の展開から、各選択肢のグラフの形状は以下のようになっていると判断できます。

  • アのグラフ:開発規模が大きくなるにつれて生産性が向上するような右肩上がりの形状は、今回の数式(指数が負)と矛盾するため誤りです。
  • イのグラフ:開発規模に関わらず生産性が一定であるような水平の形状は、数式では規模に依存して変化するため誤りです。
  • ウのグラフ:開発生産性の変化が数式の示す単調減少の曲線と一致しないため誤りです。
  • エのグラフ:開発規模の増大に伴い、開発生産性が緩やかに低下していく様子(右肩下がり)を正しく表しています。

Spineチーム