令和5年度 秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前II 問7

四つのアクティビティ A~D によって実行する開発プロジェクトがある。図は, 各アクティビティの依存関係を PDM(プレシデンスダイアグラム法)によって表している。各アクティビティの実行に当たっては, 同じ専門チームの支援が必要である。条件に従ってアクティビティを実行するとき, 開発プロジェクトの最少の所要日数は何日か。

〔アクティビティの依存関係〕

〔条件〕

  • 各アクティビティの所要日数及び実行に当たっての専門チームの支援期間は, 次のとおりである。
  • 専門チームは, 同時に複数のアクティビティの支援をすることはできない。
  • 専門チームは, 各アクティビティを連続した日程で支援する。
  • 専門チーム以外の資源にアクティビティ間の競合はない。
〔アクティビティの依存関係〕
図の説明テキスト

〔アクティビティの依存関係〕を示すネットワーク図。

  • 丸い「開始」ノードから、四角い「A」「C」「D」ノードへそれぞれ矢印が伸びている。
  • 四角い「A」ノードから四角い「B」ノードへ矢印が伸びており、矢印の横に「FS」と記載されている。
  • 四角い「B」「C」「D」ノードから丸い「終了」ノードへそれぞれ矢印が伸びている。
各アクティビティの所要日数及び実行に当たっての専門チームの支援期間
図の説明テキスト
アクティビティ名 所要日数(日) 専門チームの支援期間
A 10 実行する期間の最初の4日間
B 5 実行する期間の最初の2日間
C 10 実行する期間の最初の4日間
D 4 実行する期間の全て
解答・解説

正解: イ. 16

本問は、PDM(プレシデンスダイアグラム法)で表されたアクティビティの依存関係と、専門チームの支援期間の競合を考慮して、プロジェクトの最少所要日数を求める問題です。

最少所要日数の求め方

資源(本問では専門チーム)の制約があるプロジェクトのスケジュール作成は、一般的に以下の手順で行います。

  1. 初期スケジュールの作成
    まずは資源の制約を無視し、依存関係のみに基づいて各アクティビティの開始日と終了日を割り出します。

  2. 支援期間のマッピングと競合の特定
    各アクティビティの所要日数のうち、条件で指定された「支援が必要な期間」をスケジュール上に配置します。専門チームは「同時に複数のアクティビティを支援できない」ため、支援期間が重なっている(競合している)箇所を見つけます。

  3. スケジュールの調整(資源の平準化)
    競合を解消するために、いずれかのアクティビティの実行を遅らせます。このとき、プロジェクト全体の遅延が最小となるように、後続タスクへの影響が少ない(余裕日数(フロート)がある)アクティビティを優先して遅らせるなどのシミュレーションを行います。

  4. 最少所要日数の算出
    競合をすべて解消した上で、最後のアクティビティが終了する日を求めます。本問の図および表の条件でスケジュールを最適に調整すると、全体の所要日数は 16日 となります。

各選択肢の解説

  • ア
    専門チームの支援期間の競合を見落としているか、調整を誤って短く見積もってしまった場合の日数です。すべての条件を満たすことができません。
  • イ
    正解です。依存関係と専門チームの支援制約をすべて満たした上で、最も早く完了するスケジュールの最少所要日数となります。
  • ウ
    資源競合の解消において、非効率な順序でアクティビティを遅らせた(クリティカルパス上のタスクを無駄に遅延させた)場合などの日数です。最少所要日数ではありません。
  • エ
    競合を避けるためにアクティビティを直列に近い形で実行するなど、必要以上に開始を遅らせてしまった場合の日数です。

Spineチーム