令和4年度 春期 システムアーキテクト試験 午前II 問7
テクノロジシステム開発技術モデリング記法(UML・DFD・状態遷移)
既存システムを基に,新システムのモデル化を行う場合のDFD作成の手順として,適切なものはどれか。
解答・解説
正解: イ. 現物理モデル → 現論理モデル → 新論理モデル → 新物理モデル
DFD(データフロー図)を用いて既存システムを基に新システムのモデル化を行う場合、現状の把握から新しいシステムの設計にかけて、物理モデルと論理モデルを用いた抽象化と具体化のプロセスを経ます。
適切なモデル化の手順は以下の通りです。
現物理モデル
現状の業務が「誰によって、どのような媒体や手順で」行われているか、物理的な実態をそのままモデル化します。現論理モデル
現物理モデルから物理的な制約や実装手段を取り除き、「業務として本来何をしているか(何のデータを受け取り、何を出力しているか)」という本質的な機能とデータの流れを抽出・抽象化します。新論理モデル
現論理モデルに対して、新システムで追加・変更すべき要件(業務の改善案や新たな機能)を組み込み、新システムが「何をすべきか」を論理的に定義します。新物理モデル
新論理モデルを実現するために、「どの処理をコンピュータで行い、どの処理を人が行うか」「どのような技術や機器を用いるか」といった具体的な物理要件を当てはめて設計します。
したがって、「現物理モデル → 現論理モデル → 新論理モデル → 新物理モデル」の順序が適切です。
各選択肢の解説
- ア:「新物理モデル → 新論理モデル」の順序が誤りです。新システムの要件を論理的に定義(新論理モデル)してから、それをどのように実現するか(新物理モデル)を決定する必要があります。
- イ:正解です。現状を把握して論理化し、新システムの論理要件を定義してから物理的な実装方法を決定する正しい手順です。
- ウ:「現論理モデル → 現物理モデル」および「新物理モデル → 新論理モデル」の順序が誤りです。分析の第一歩は、現状の物理的な実態(現物理モデル)を把握することから始まります。
- エ:「現論理モデル → 現物理モデル」の順序が誤りです。現状分析では、物理的なモデルを先に見える化し、そこから論理的な本質を抽出します。